AIの社会実装事業を展開するABEJAと、クラウドファンディングのオムニチャネル化を目指すCAMPFIREが業務提携を発表した。
2019年秋開業予定の「新生渋谷PARCO」に出店するCAMPFIREのショールームストア「βOOSTER STUDIO by CAMPFIRE」にて「ABEJA Insight for Retail」を導入予定だという。
オンとオフを統合、webとリアルを組み合わせたマーケティングが可能に
ABEJA Insight for Retailは、カメラなどデバイスを通して、消費者行動を数値化できるサービス。
出典:ABEJA Insight for Retail HP
CAMPFIREはこれまでも「クラウドファンディングのオムニチャネル化推進」を目的に、有楽町マルイ、ルクア大阪、ピオレ姫路、にてリアル店舗を展開してきた。また、昨年の6月にはパルコとの業務提携も発表し、購入型クラウドファンディング「BOOSTER」を運営している。
こうしたリアル店舗の展開を通じ、「クラウドファンディングに掲載された製品、アイデアについて実際に試したい、作り手とコミュニケーションしたい」というニーズを発見したCAMPFIRE。「体験」「参加」の接点としてオフラインチャネルの重要性が高まっていることを認識し、オフライン施策を効果的にする手段を模索していた。
またABEJAも、D2Cの潮流とともに店頭の役割が「購買」から「体験」へと変化するなかで、これまでのテクノロジーの社会実装のノウハウを活かした小売流通店舗の自社経営を検討しており、両社は業務提携に至ったという。
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業務提携の第一弾の取り組みとして、「βOOSTER STUDIO by CAMPFIRE」に「ABEJA Insight for Retail」を導入することで、クラウドファンディングから取得される定量情報と、リアル店舗から取得される定性情報を統合。出展者はwebとリアルを組み合わせたフィードバックと資金調達を両立することが可能になる。
今後は両社の提携により、実店舗とクラウドファンディングを組み合わせたテストマーケティングのサービス化、および提供を予定している。これまで未開拓だったオフラインデータを活かし、クラウドファンディング市場を拡大していくことだろう。
Source:CAMPFIRE、ABEJAと業務提携