AIが事故時の相手車両の速度を解析 過失割合を主張可能に、あいおいニッセイ同和損保

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あいおいニッセイ同和損害保険株式会社(以下、あいおいニッセイ同和損保)は9月25日、事故対応サービスの「テレマティクス損害サービスシステム」に、「相手車両・周辺環境を含む事故状況の把握」機能および、人工知能(AI)が判定した事故状況をもとに過失割合の判定をサポートする「過失割合の判定サポート」機能を実装したと発表した。

これらの機能は、ドライブレコーダーなどのデバイスから得られるGPS(位置情報)や事故場所、相手車両の速度などをAIで解析・判定し、事故状況を機械的に算出する。ちなみに、AIによる相手車両の速度解析の実装は業界初となる。

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AIが事故時の相手車両の速度を解析、速度超過による過失割合の主張が可能に

近年、クルマのコネクテッド化・自動運転社会の到来など自動車業界を取り巻く環境が変革期を迎えている。そうしたなか、事故時の運転状況や事故発生状況の可視化といった事故原因の把握のために、車載機から得られる各種データを活用した事故対応がますます重要となっている。こうした環境に対応すべく、あいおいニッセイ同和損保はこれまで、多くのテレマティクス自動車保険を販売してきた。

また、2019年4月よりテレマティクス損害サービスシステムをリリースし、テレマティクス自動車保険において車両等から得られるビッグデータや道路・天候情報等を地図上にビジュアル化し、事故状況を瞬時に把握できるシステムの開発・運用も始めている。

さらに、AIによる事故検知などの順次機能を追加するとともに、今回、相手車両の・周辺環境を含む事故状況の把握、過失割合の判定サポートの機能を加えることで、安全・安心なクルマ社会を実現していく。

今回、あいおいニッセイ同和損保の事故状況把握システムには、富士通株式会社の車載カメラ映像解析プラットフォーム「FUJITSU Future Mobility Accelerator Digital Twin Analyzer」を導入する。約30万件の映像シーンを学習させたAIを搭載しているため、自動車・歩行者・道路等の位置や軌跡を立体的に把握し、事故状況の可視化や相手車両の速度推定が可能だ。

テレマティクス損害サービスシステムに富士通の機能を実装することで、AIが事故の状況図を自動で作成するようになる。また、人の目では確認できない相手車両の速度をAIで解析することで、これまで困難だった相手車両の速度超過による過失割合修正の主張が可能になる。

ドライブレコーダーの動画解析結果については、位置情報や加速度情報などの事故状況を過失割合の判定サポートシステムに反映させることで、約1万件の事故パターンをもとに、AIが過失割合の判定を支援する。

あいおいニッセイ同和損保では、事故の60%以上が夜間・休日に発生していることを踏まえて、夜間・休日の事故受付のみではなく、示談交渉等について24時間365日対応している。AIが解析した映像を活用した示談交渉と24時間365日事故対応サービス「I’m ZIDAN」を合わせ独自の事故対応サービスの充実化を図っていくという。

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AIが乗客の忘れ物を検知する自動運転バス あいおいニッセイ同和損保ら

あいおいニッセイ同和損保は、AIを活用した自動運転の社会実装にも取り組んでいる。

あいおいニッセイ同和損保は2020年9月18日、愛知県の「2020年度自動運転社会実装プロジェクト推進事業」の一環として、常滑市にて実施する自動運転の社会実装を見据えた実証実験に参画したことを発表した。

今回の実証実験であいおいニッセイ同和損保は、実験に使用される自動運転バスに、同社と提携するmpathy.ai社が開発を進める人工知能(AI)による乗客見守りシステム(Visual Ride Attendant)を搭載し、乗客の忘れ物検知およびアラートによる注意喚起のデモンストレーションを実施する。なお、自動運転バスでの実施は国内初の取り組みという。

また、あいおいニッセイ同和損保は、自動運転の普及を見据え、2016年度から国立大学法人群馬大学(以下、群馬大学)と自動運転の実証実験を通じた保険商品、事故対面といった諸課題についての共同研究を実施している。2020年度には、群馬大学発スタートアップ企業である日本モビリティ株式会社と業務提携し、各地域の実証実験を通じて、地域の交通課題解決に向けた取り組みを進めているとのこと。