電通、サイバーエージェントが広告クリエイティブの効果を予測するツールを相次ぎ発表

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Photo by Adeolu Eletu on Unsplash

サイバーエージェントと電通が相次ぎ、広告クリエイティブのCTRなどの効果測定を、機械学習を用いて配信前に事前に予測するツールをリリースした。

膨大な手作業が発生するネット広告業界の働き方を変える一石となるか?

SNS向け広告クリエイティブの効果を予測する「MONALISA」

出典:電通プレスリリースより

電通らが3月19日に発表したのは「MONALISA(モナリザ)」だ。電通のほか、電通デジタル、サイバー・コミュニケーションズ、データアーティストが開発に携わる。

AIに特化した電通グループ内の横断プロジェクトチーム「AI MIRAI(エーアイ・ミライ)」の活動の一環で開発が推進され、ある程度の精度の見込みが立ったためリリースに至った。

関連記事:広告会社×AIでどこまでできるか?電通が挑むAIによるマーケターの能力拡張

MONALISAは、Instagram、Facebook、Twitterの動画、静止画の広告配信に対応。

  • 動画再生完了率
  • CTR(Click Through Rate:クリック率)

を予測する。

現在は、電通、電通デジタル、サイバー・コミュニケーションズ、データアーティスト内のメールシステム、もしくはビジネスチャットで利用できる状態。メールのフォームにて広告運用担当者がクリエイティブを入稿すると、予測結果が送付される。チャットでは、必要な配信情報と広告クリエーティブの送信後、数秒以内に予測結果が通知される。

SNS向け広告において、クリエイティブは重要な要素だが、これまではどのようなクリエイティブが広告効果を発揮するのか、予測する方法はなかった。

MONALISAでは、「こういう表現、画像を使えばクリックにつながる」などのクリエイティブの特徴を数値化し、広告配信結果と紐付けて機械学習を行った。これにより、効果が低いと思われるクリエイティブをあぶり出し、配信前から高精度なクリエイティブを選定することが可能になった。

電通の広報担当者によると、MONALISAの外部提供も将来的には視野に入れているという。

ダイナミックリタゲ広告におけるクリエイティブを配信前に最適化する「AI feed designer」

出典:サイバーエージェントプレスリリースより

ネット広告を主軸とするサイバーエージェントも、3月25日、広告クリエイティブを事前最適化するツールを提供開始した。AIを活用し、ダイナミックリターゲティング広告におけるクリエイティブの最適化を行う効果予測モデル「AI feed designer(エーアイ フィード デザイナー)」だ。

ダイナミックリターゲティング広告とは、過去にサイトに訪問した事があるユーザーに対し、広告主が保有する商品データ、Webサイト上での行動履歴を組み合せ、ユーザーごとに最適な広告を表示させる手法だ。ECサイト、賃貸サイトでよく使われる。

高い広告効果が期待される一方、広告の露出はサイトへのアクセス数に依存しているため、広告効果を最大化させるためには最適なクリエイティブを選択することが重要だ。

しかし、これまでは一商品に対して複数のクリエイティブが設定されている場合、通常は規則的にクリエイティブが表示されていた。そのため、必ずしも最適な(効果が高い)クリエイティブが表示されているとは限らなかった。

出典:サイバーエージェントプレスリリースより

AI feed designerを使用することで、たとえば商品Aの画像が複数用意されていれば、それらから最適な画像を予測することが可能になる。

サービスイン前に先行して実施したテスト結果では、元々表示されていたクリエイティブ画像のうち、約70%の商品は別のクリエイティブ画像を表示した方が効果が高くなった。

また、上記結果に基づいて効果予測が高いクリエイティブに差し替えて広告配信も実施。これまでと比較し最大でクリック率が140%、コンバージョン数が120%に向上した。

同社は今後も新しいマーケティング手法の提供をはじめとし、さまざまな取り組みを通して企業の広告効果の最大化に努めいくとしている。

ネット広告業界の働き方を変えられるか

これまでネット広告は、クリエイティブのA/Bテストを繰り返し、ユーザーの反応を見て徐々にCTRやコンバージョンを高めていく手法が一般的だった。それは時として途方もなく泥臭い作業になる。クリエイティブを大量に用意し、入稿し、仮説検証する必要があるからだ。ネット広告こそが人手がかかるアナログな現場とする報道もある。

広告の効果測定が予測し効果が高くないものを弾くことで、本当に効果が見込めそうなものだけを選定するだけでいい。広告運用担当者の大幅な工数削減が期待できる。

これらのツールを、大手広告代理店である電通、サイバーエージェントが手がけているというのも注目すべきだろう。2社がこれまで蓄積した大量のデータがあればこそできる部分でもある。膨大な手作業が発生するネット広告業界の働き方に一石を投じられるか、期待したい。

Source:
電通、AIを活用しソーシャルメディア向けの広告クリエーティブの効果を配信前に予測するツール「MONALISA」を開発
広告配信前に最適なクリエイティブを選択するダイナミックリターゲティング広告向けAIクリエイティブ効果予測モデル「AI feed designer(エーアイ フィード デザイナー)」の提供を開始
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