おはようございます、イイノです。
Googleがグループチャットアプリ”Spaces”をリリースしましたね。Google以外でもチャット関連のAPIやらフレームワークやら次々と公開されていますし、しばらくはチャット関連の話題がテック界隈を賑わすことになりそうです。
Facebookもメッセンジャー上での広告運用をするみたいですし、一旦ここらへんでチャットプラットフォームでの広告運用関連の情報をまとめてみます。
双方向のコミュニケーションを可能にするFBメッセンジャー広告
Facebookは今年度にメッセンジャーと関連付けて
- Click to Message
- Sponsored Message
の2つの広告の運用を開始するんじゃないかと噂されています。
簡単にそれぞれ紹介します。
1クリックで企業とのチャットが開始。”Click to Message”
“Click to Message”は、Facebookのニュースフィード上に表示されるタイプの広告です。この広告が今までと違うのは、クリックすると該当企業とのチャットボックスが開く点です。
興味のある人にのみアプローチする”Sponsored Message”
“Sponsored Message”は、ユーザーが企業アカウントとのチャットをしている中で、広告を表示する方法です。ただ広告の存在によって、チャット体験を損なわないよう、広告を使う際は厳しいルールを適用すると報じられています。
この広告についてもクリックするとチャットボックスが開くらしいです。
「広告クリック → チャットボックス開く」の流れは大きくユーザー体験を変えそうですね。一方通行のコミュニケーションでなく、企業側からもアクションできることで、CVRが以前の広告より上昇しそうです。
BotShopの先駆者Kikと、我らがLINEの公式アカウントマーケティング
海外のTeenAgerに人気のKik。Facebookより先にBotShopを公開したことでも話題になりました。
Kikのマネタイズは、ブランドボットと言われる手法です。まあその言葉の通り、企業などの公式ボットを作るっていうこと。つまりは企業のbotの存在自体が広告になるって考えです。LINEでもあるので、お馴染みですよね。
Kikでは、ユーザーとのチャット内でクーポンなどを送ったりもできるんだとか。ちなみにユーザーの住所などで細かくセグメントして、ターゲット別にbotのメッセージを変更したり…いろいろ細かく設定できるそうです。
MA(マーケティングオートメーション)ツールと連携して、「前回のチャットから○○日経過してるし、最近購入もないみたいだから…そろそろクーポン送るか?」みたいな感じで、チャット上でのOne to Oneマーケティングもできそう。
ただ、接触がないユーザーに向けてはアクションができないので、「どうやって最初のコンタクトをとってもらえるか?」が鍵となりそうです。例えばLINEでは公式アカウントを「友達に追加」することでスタンプがもらえたりしますよね。
革命を起こす?SnapChatの3V広告
若者を中心に大流行しつつあるSnapChat。アメリカの13歳から34歳までのスマホユーザーの60%以上がSnapChatのユーザーだという公式データもあります。なんとSnapChatでは1日に100億回以上(!)動画が見られてるんだとか。
SnapChatの広告は
- Vertical:縦型
- Video:動画
- Views:フルスクリーン
を特徴としていて3V広告と言われています。
「閲覧時間に制限がある」というアプリの特性上、たとえ広告であってもユーザーが集中して見る傾向にあるそう。エンゲージメント率が非常に高いことも特徴となっており、広告革命が起きるんじゃないか?と言われています。
他にも、チャット上でのスナップが一度しか再生できないという特性を活かして、
- クーポンをユーザーに送っておく
- 来店時にそのクーポンの動画を再生してもらう
- 動画の再生内容によって割引率が変わる
みたいなキャンペーンもすでに運用されているそうです。来店より前にクーポン動画を再生しちゃうと、店で動画が見れなくなってしまうので、クーポンが無効になってしまうわけですね。結果、実店舗でのコミュニケーションを生みだせることになるので、いろいろと活かせそうです。
日本でも若者を中心に利用者が広がってきてますし、無視できない存在になりそう。
海外にはチャットインボット広告を出すためのサービスも
まだ運用前のようですが、自分が作成したbotを他のbotに宣伝してもらうサービスも登場しています。
ざっくりいうと、自分のbotへのリンクを他のbotとユーザーのスレッド中に表示するサービスで、
「お金払うから自分のbotを宣伝してほしい!」
というユーザー同士をマッチングする感じ。botのフォロワーの数によって、広告額も変わるようです。
それだけでなく、なんと広告についての統計情報もデータ化してくれるっぽいです。これは嬉しいですね。
自然にチャットしてるところに、いきなり広告でてきたらうざそう…ですが、効果はすごく高いはずなので、似たようなサービスもちょっとずつでてくるのかもしれません。
まとめ
テクノロジーやUIの発展によって、広告のあり方もどんどん変わっていきます。チャット上で広告を出すことで、今まで一方通行だったコミュニケーションが双方向でとれるようになりますよね。
そうすると、これからはユーザーとの自然なコミュニケーションの中でマーケティングが発生していくんだろうなー、と。
どうやったらユーザーの感情を誘導することができるか?というような、心理的観点での戦略が重要になるんではないでしょうか。本当にマーケターの腕のみせどころって感じですね。
ではまたー。