メール開封率70%クリック率63.3%!MAを使った驚愕のECマーケ施策『DRM』

開封率70%クリック率63.3%驚愕の越境ECマーケ施策とは
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おはようございます。アズマです。

PicknBuy24.comというサイトをご存知でしょうか?

株式会社アガスタが運営する海外に車を販売するECサイトなのですが、数十億の売り上げがあるんだそう。(2004年マザーズ上場時のデータでは73億円)

MAを使ったうまい事例がある…との噂を聞いていますが、いったいどうやって世界にむけてマーケティングしているのでしょうか。

PicknBuy24.comのマーケター米倉礼さんにお話をうかがってきました。

越境ECマーケで使われているMAツール

―世界のマーケットに向けて、車を売る。まったく想像もできないんですけど、どうやって…というかどこから聞けば…
米倉さん

―米倉
世界と言っても、主に右ハンドルの東アフリカ、オセアニア、カリブなどがメインで、普通にサイトを見たお客様が、銀行振り込みを完了した時点で、車を船に乗せて送るといった、至ってシンプルなビジネスモデルです。

サラッとおっしゃられましたが、海外ユーザーの目に触れて、購買してもらうって、簡単ではないことのように思ってしまいます。

ただシンプルに考えれば、一般的なECサイトと同じように、新聞やweb広告で認知してもらい、購買してもらう…という流れなんだとか。(確かに普通)

とはいえ、広告だけで大量のユーザーを獲得できるわけではなく、ナーチャリングから購買に繋げることが大事なんだそうです。

となると、海外の人をどうやってナーチャリングするのか気になるところですが…

―米倉
普通ですよ。Marketoでやっています。

海外向け、ECサイトでMarketo導入というのは、珍しくはないのかもしれませんが、私は初めてお会いするパターン。

アガスタでMarketo導入したのは、約1年前の2016年1月。

当時、情報を定期配信してユーザーエンゲージメントを上げるための施策をしたいと思っていたんだそう。

そんなとき、自社で開発したメール配信プログラムが特定のドメインに対してのみ、受信サーバーまでは到達するものの何らかの理由によって受信者に届けられないといったメール配信のエラーが起きたんだそうです。

そこで、思い切ってメール配信ソフトを変えるだけでなく、Marketoを導入してみたんだとか。

なんとも大胆なお話ですが、施策を打ちたいというだけでは、なかなかMAツール導入に踏み切れないのも現実です。

普段から頭の中にアイデアを持っておくと、ピンチのときに役に立つというのはよくある話ではないでしょうか。

パーソナライズすることによりエンゲージメントをあげる

―情報を定期配信するというと…もう少し具体的に聞きたいのですが、どんな感じですか?
米倉さん

―米倉
もともとSEO対策でやっていたコラムが300ページほどありました。

それをMarketoを使って、ユーザー属性によって出し分けるようにしたんです。

例えば、新規ユーザーには、品質についての取り組みや、操作方法や車の買い方などのコンテンツを表示しています。

発展途上国では日本人のように車の知識がある人が少なく、「オーバードライブっていったい?」といったような情報も興味を示してくれる人が多いんだとか。

車を買ったことがある人には、メンテナンス方法などのコンテンツを表示して、LTV(Life Time Value)をあげる取り組みをしたりと、パーソナルに訴求を出しわけることによってエンゲージメントを高める施策をしたそう。

それ以外にもスパム扱いされないよう、コンテンツベースで正しくSEOし、AMP対応させる、IPアドレスで国を識別して、その国の特性にあったコンテンツを出しわける。

やれることをコツコツやるうちに、成果は上がっていたんだとか。

ちなみに、当初エラーで送れなかったメールもMarketo導入から2ヶ月ですべての人に届けられるようになったそうです。

ピンチはチャンスといいますが、問題を解決して業績を上げていく、なんとも見習いたいお話です。

自社開発のダイナミックリマーケティングメール

―約1年前にMarketoを導入されて、メール配信の改善、訴求の出しわけと、成果をだされたわけですが、他に取り組まれたことってありますか?
米倉さん

―米倉
これは、ちょっと自信あるんですけど、DRM(ダイナミックリマーケティングメール)という仕組みを開発しました。

この仕組みによって、勝手に車が売れるようになりました。

DRMは、簡単に説明すると、ECサイトで見た商品画像、情報をユーザーに後で自動的にメールする仕組み。

Amazonなどでお馴染みのあの仕組みを、Marketoを使って開発するなんて、なんとも驚きです。

具体的には、商品詳細ページのセッションIDとユーザーのEメールをIDとして紐づけて、ファイルで管理 → DBに入れREST APIでMarketoに入れてカスタムオブジェクトをつくるといった感じです。

これで商品閲覧履歴ができるので、その情報を参照して24時間後に自動的にメールを配信するといった仕組みのよう。

DRM

このメールの開封率は約70%、クリック率は全体で63.3%と非常に高く、勝手に車が数十台売れたという事例もあるんだとか。

昨日、興味があって見ていた車が、オススメなんて言われてメールされたら運命感じてしまいます。

運命さえもデジタルによって作られる…というのは言いすぎかもしれませんが、デジタルとマーケを融合させたなんともLedgeらしいお話が聞けました。

最後に

よく言われていることですが、今後はワールドワイドな最新技術とローカルデータのデジタル化がポイントになりそう。

発展途上国のデータを集めることは、世界に向けてビジネスできるチャンスなんだと思います。

DMMもアフリカ事業を立ち上げていますが、益々、過熱しそうな業界だけに目が離せません。

Ledgeでも海外(発展途上国)のデータを触る機会がないかな…なんて考えてしまいました。

米倉さんお忙しいところ、ありがとうございました。

おまけ

自然言語で対話でき、成果をだす可能性のある要因を検出することができるというWatson Analyticsに在庫などのcsvデータを入れて傾向をみているんだとか。

Watson Analyticsは500MBのデータまでは、無料で使えるそうなので、興味がある人はデータをつっこんで遊んでみてはいかがでしょうか。


株式会社アガスタ 1997年設立
※2014年11月より株式会社カーチスホールディングスグループに入る。
事業内容:中古車輸出事業
・BtoB販売
・WEB販売-中古自動車販売サイト「PicknBuy24.com」の運営