日立、ロボット新興Kyoto Roboticsを買収:今月のAIビジネス最前線

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画像はUnsplashより

日々発表される人工知能(AI)に関するニュースのなかでも、ビジネスに関するニュースは注目に値する。たとえば、大企業によるAI技術への投資や、さまざまな業界でのAIの活用事例には、明日の仕事に生きるヒントが隠されている可能性があると言えるからだ。

そこで、本稿ではLedge.aiで取り上げた、これだけは知っておくべき2021年4月のAIのビジネスに関するニュースをお届けする。「AIビジネスそのものに関心がある」という方はもちろん、「AIを自分のビジネスに活用したい」といった方も要チェックだ。

AI革命に本気のソフトバンググループ、AI企業700億円以上の出資を主導

ソフトバンクグループ株式会社傘下の「ソフトバンク・ビジョン・ファンド2」は、クラウドAIやエッジAIなど、AI関連のシステムプラットフォームを手がける米サンバノバ・システムズ(SambaNova Systems)に資金調達ラウンドで出資を主導する。サンバノバ・システムズが現地時間4月13日に発表した。

ソフトバンクグループ株式会社 代表取締役 会長兼社長執行役員の孫正義さんは、同社が2月8日に実施した2021年3月期 第3四半期 決算説明会のなかで、ソフトバンク・ビジョン・ファンドの投資について、「ソフトバンク・ビジョン・ファンドからはAI革命に特化します。同じ情報産業のなかでも、AI革命以外はやりたくない」と語気を強めていた。

佐川急便ら、AI活用で不在配達を約20%削減 新人ドライバーでも同様の効果あり

佐川急便株式会社らは、2020年10月〜12日に横須賀市で150世帯の協力を得て実施したフィールド実証実験において、AIと電力データを活用することで、不在配送を約20%減少できたと発表した。

本実証実験に参加したのは佐川急便のほか、株式会社JDSC、東京大学大学院越塚登研究室・田中謙司研究室、横須賀市、グリッドデータバンク・ラボ 有限責任事業組合(GDBL)。5者は横須賀市内において、スマートメーターのデータを家庭用HEMS機器などで直接受信する方式「Bルート」を用いてフィールド実証を実施した。

新型コロナ4月末まで陽性者数67万1202人 GoogleのAI予測

大阪府は4月7日、新型コロナウイルス対策本部会議を開き、「医療非常事態宣言」を発出すると決定した。東京都の小池都知事も同日、「まん延防止等重点措置」の適用について、国に要請する準備に入ると表明した。日本経済新聞などが報じている。

米Google(グーグル)が提供するAIを活用した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染予測サービス「COVID-19感染予測(日本版)」では、2021年4月4日から2021年5月1日の4週間にかけて、日本全国での陽性者数は67万1202人、死亡者数は1万6245人と予測される。

日立、ロボット新興Kyoto Roboticsを子会社化「大変うれしい」

株式会社日立製作所は4月8日、4月1日付けで知能ロボットシステム開発のスタートアップ企業であるKyoto Robotics(キョウトロボティクス)株式会社の全発行済株式総数の約96%を取得し、子会社化したと発表。日立製作所 執行役常務 産業・流通ビジネスユニットCEOの森田和信氏は「今回、Kyoto Roboticsを日立グループに迎えることができ、大変うれしく思います」と話している。

これまで日立グループでは、2019年に日立がアメリカのJRオートメーション社、株式会社日立産機システムが日本の株式会社ケーイーシーを買収してきた。日立は今回の取り組みにより、高度な知能ロボットシステムの技術・ノウハウを獲得し、日立グループが提供するロボットSIの高付加価値化が図るという。

岡山県の総合病院がDXで4300万円削減「AI活用で働き方改革に寄与」

岡山県の公益財団法人 大原記念倉敷中央医療機構 倉敷中央病院は2018年1月から実施しているDX(デジタルトランスフォーメーション)の実現に向けた取り組みで、4300万円を削減し、1億6000円規模の資産運用を最適化した。GEヘルスケア・ジャパン株式会社が4月8日に発表した。

倉敷中央病院は、岡山県西部地域を支える急性期基幹病院で、病床数1172床、職員数3687人、年間の救急車受け入れ件数は1万件超、年間の新入院患者数は3万人におよぶ。院内の医療機器の稼働台数や利用頻度などの把握が課題だった。

トヨタグループのアイシン、秋葉原にAI開発の新拠点を開設「高度AI人材を集結」

トヨタグループの自動車部品メーカーである株式会社アイシンは4月1日、東京・秋葉原にAI開発を担う新拠点「Tokyo Research Center」を開設した。

新拠点では、2021年4月時点で40人程度の従業員が勤務し、主にAI共通の重要課題「説明性」や「汎用性」などに関する先端技術を開発するという。同社は新拠点について「高度AI人材を集結させることで、最先端のAI技術をいち早く獲得し、グループ内へ展開していきます」と意気込んでいる。

新型コロナ感染は「飲食店」「オフィス」が多い、緊急事態宣言解除後のビッグデータ分析

株式会社JX通信社は4月15日、新型コロナウイルス感染事例報告施設のビッグデータを分析し、2度目の「緊急事態宣言」が解除された3月22日以降、感染が報告された施設数は「飲食店」が134施設、「オフィス」が126施設で、全体の2割弱を占めると発表した。

JX通信社は、新型コロナウイルス感染症の感染事例が報告されている施設の情報を集約してマップにまとめ、ニュース速報アプリ「NewsDigest」内で公開している。4月13日午前8時時点では、本マップに掲載した新型コロナウイルス感染症の感染事例が判明している施設は少なくとも2万5746ヵ所に上った。

アイリスオーヤマ、新卒を過去最多の651名採用 AI事業など強化

アイリスオーヤマ株式会社は4月1日、テレビ会議システムで同時中継する分散開催形式で2021年度入社式を実施した。今年度はAI・IoT事業、ロボティクス事業などのBtoB事業、家電事業、ネット通販事業などを強化するために、昨年度より217名増で過去最多の計651名(大卒270名、高卒381名)の新入社員を採用している。

アイリスオーヤマ株式会社 代表取締役社長の大山晃弘氏は入社式のなかで、AIについて「ニューノーマルはすでに始まっていますし、DXや新しい働き方などのワードが飛び交っています。そんななかでわれわれが本当に目指すものはお客様にとって必要最小限で快適な生活を支えることです。そういう意味で今後もロボティクスやAI、IoTなど、今までにない取り組みを実施します」と言及している。

イオン最終決算710億円の赤字、AIが稼働するネットスーパー計画に変更なし

イオン株式会社の2021年2月期の連結決算(2020年3月〜2021年2月)は最終損益が710億円の赤字で、赤字額は上場以来で過去最大だった。新型コロナウイルスの感染拡大にともなう「緊急事態宣言」などの影響を受けたものと見られる。NHKニュースなどが4月9日に報じている。

Ledge.ai編集部が今回の赤字という結果を受けて、イオンが2023年度に実現を目指していた、最先端のロボットとAIによる24時間稼働が可能な次世代ネットスーパー「1号CFC(顧客フルフィルメントセンター)」の計画に変更はないか問い合わせると、担当者は「2023年度稼働予定で、今のところ変更はありません」と述べた。

新型コロナワクチン接種時期をAIで予測、2022年までかかる自治体も?

株式会社JX通信社は4月12日、全国で新たに開始される高齢者向けのワクチン接種にあわせ、ニュース速報アプリ「NewsDigest」内で提供する「AIワクチン接種予測」機能を大幅にアップデートしたと発表。全国的に予測スケジュールが変動し、接種一巡が2022年までかかると予想された自治体もあるという。

実際、「目黒区在住の24歳で、職業はその他、基礎疾患はなし」といった条件の場合、2021年2月時点は5ヵ月〜7ヵ月以内と予測されたが、2021年4月現在は5ヵ月〜9ヵ月以内に変化している。2ヵ月〜4ヵ月先延ばしになったと言える。

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