孫正義さん「ソフトバンクGはAI情報革命の資本家だ」:今月のAIビジネス最前線

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画像はUnsplashより

日々発表される人工知能(AI)に関するニュースのなかでも、ビジネスに関するニュースは注目に値する。たとえば、大企業によるAI技術への投資や、さまざまな業界でのAIの活用事例には、明日の仕事に生きるヒントが隠されている可能性があると言えるからだ。

そこで、本稿ではLedge.aiで取り上げた、これだけは知っておくべき2021年6月掲載のAIのビジネスに関するニュースをお届けする。「AIビジネスそのものに関心がある」という方はもちろん、「AIを自分のビジネスに活用したい」といった方も要チェックだ。

ソフトバンクグループ、総額8200億円の融資を打診 調達資金はAI企業投資のビジョン・ファンドに

ソフトバンクグループ株式会社が取引銀行団に総額75億ドル(約8200億円)の融資を打診した、と米ブルームバーグが現地時間6月8日に報じた。調達資金はAI企業への投資で知られる「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」にあてると見られる。

ソフトバンクグループは5月12日、2021年3月期 決算説明会のなかで、純利益が4兆9880億円と過去最高額を記録したことを正式に発表した。日本企業の利益としても過去最高と報じられている。好調の理由はソフトバンク・ビジョン・ファンドのAI企業への投資によるものが大きい。

「変革など自分たちに必要ない」味の素が古い縦割り組織を脱し1000人のDX人材育成に成功するまで

2016年、これまで右肩上がりだった味の素の企業価値(株価)が一転、19年度の初頭まで下がり続けた。過去の成功体験を繰り返す、環境の変化に気づかない安定志向など、組織として硬直化していたという。働き方改革や人事諸制度の変更、ダイバーシティ推進なども進めていたが、これら社内改革は企業価値に影響しなかった。

危機感を募らせた経営層は「企業の価値を向上させるDXが必要だ」と考え、事業構造変革経験がある福士氏をCDOに据えた。2018年の就任後はさまざまな施策を経て、株価も戻りつつある。

LINE、2024年までかかるデータ移転「スケジュールを説明することが重要」有識者ら批判

Zホールディングス株式会社は6月11日、LINE株式会社が提供するコミュニケーションアプリ「LINE」の利用者情報について、業務委託先の中国企業がアクセスできる状態になっていたとする報道を受け、外部有識者による「グローバルなデータガバナンスに関する特別委員会」の一次報告を実施した。AI時代において、データはきわめて重要な要素と言える。

同報告では、特別委員会の委員を務める株式会社川口設計 代表取締役の川口洋氏が「データ移転に関する状況をヒアリングしていた技術検証部会のなかで、2022年や2024年というキーワードが出てきました。事前にユーザーの方に出ているリリースでは6月や9月といった数字でしたが、ずいぶん先だと思いました」と、違和感を明らかにする場面もあった。

孫正義さん「69歳過ぎても社長をやっているかも」「AI情報革命に注力したい」

ソフトバンクグループ株式会社 代表取締役 会長兼社長執行役員の孫正義さんは6月23日、第41回定時株主総会のなかで、後継者問題について「最近、予防線の意味も含めて、物理的年齢の69歳を過ぎるかもしれないと何度か言い始めています。もしかしたら、69歳過ぎても社長をやっているかもしれません。あるいは、社長は誰かに任命して、私は会長として69歳を過ぎても経営に深く関わっているかもしれません」と回答した。

また、ソフトバンクグループを「情報革命の資本家」と位置づける孫正義さんは「ソフトバンクグループはこれから情報革命の最先端である、AIを使った情報革命に注力したいと考えています。おそらく、AIを使った情報革命においては資本をもっとも大きく提供しているのがわれわれソフトバンクグループではないかと自負しています」と話す。

マイクロソフト、石川県金沢市職員にAIやRPAなど習得できる研修開始 DX人材を育成

日本マイクロソフト株式会社と株式会社システムサポート(STS)は5月27日から、石川県 金沢市の職員を対象に「デジタル行政推進リーダー育成研修」を開始した。

今回の研修は、行政デジタル化の中心となるリーダー職員を育成し、デジタル技術の活用を全庁に広めることを目的としたもの。AIやRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)など最先端の技術の習得を通じて、職員のITリテラシーを高め、業務効率化を実現するという。

LINE騒動「何か問題だったのか」「どのような対応をしたのか」Zホールディングス外部有識者の回答一覧

Zホールディングス株式会社は6月11日、LINE株式会社が提供するコミュニケーションアプリ「LINE」の利用者情報について、業務委託先の中国企業がアクセスできる状態になっていたとする報道を受け、外部有識者による「グローバルなデータガバナンスに関する特別委員会」の一次報告を実施した。

一次報告では、報道関係者向けにPDF資料が配付された。PDF資料は当日の有識者が説明したスライドに加え、当日の報道関係者による質疑応答とは別に、特別委員会による本騒動に関する「Q&A」が付いている。

ソフトバンク副社長「日本は先進国とは言えない」データ活用を批判

ソフトバンク株式会社が6月1日に実施した法人事業説明会のなかで、ソフトバンク株式会社 代表取締役副社長執行役員 兼 COOの今井康之氏が「今、日本はデータ活用においては、本当に先進国とはまったく言えない状況です」と、日本のデジタル化の現状を批判する場面があった。

同説明会では、ソフトバンク株式会社 代表取締役 社長執行役員 兼 CEOの宮川潤一氏がこれまで同社はスマホやタブレットなど通信事業を展開してきたが、今後は企業や自治体などのDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進事業に転換していくことを明らかにした。

日立や東芝など11社、量子技術の協議会を設立「できるところから始めるスピード感を持つ」

株式会社日立製作所や株式会社東芝ら11社は5月31日、量子技術を応用した新産業の創出を図るための協議会「量子技術による新産業創出協議会」の設立発起人会を開催した。設立は今夏を予定している。

本協議会の設立発起人会の会長に就任した株式会社東芝 取締役会長 兼 代表執行役社長 CEOの綱川智氏は「これまで日本は『技術で勝ち、産業で負ける』と一部では指摘されていました。来る量子時代に向けて技術面に加え、『まずはできるところから始める』というスピード感を持ち、産業面でも世界をリードしていきたいと思っています」と意気込んだ。

SOMPOホールディングス、デジタル技術を活用した商品手がける子会社7月に設立

損害保険ジャパン株式会社などを傘下に持つSOMPOホールディングス株式会社は6月11日、子会社「SOMPO Light Vortex 株式会社」を設立すると発表した。SOMPO Light Vortexはデジタル技術を活用した商品・サービスの企画、開発、販売を手がける。設立を2021年7月を予定している。

同社グループは、2016年にデジタル戦略部(東京およびシリコンバレー)を設置するとともに、2018年にイスラエル法人を設立してグループ内のDX推進とデジタル新規事業の創出のために、デジタル技術を持つスタートアップ企業をはじめとしたパートナーとのアライアンス(出資・協業・M&A)を実施してきた。

田辺三菱製薬、15分以上かかっていた薬物探索をAIで約16秒に「56倍以上の効率化の成果が得られた」

田辺三菱製薬株式会社と株式会社HACARUSは5月25日、新たな薬物スクリーニング用AI技術を構築したと発表。一薬物あたり15~40分かかっていた薬物探索の時間を約16秒まで短縮可能になった。

田辺三菱製薬は従来から、大阪大学大学院基礎工学研究科・機能創成専攻 三宅淳教授らの研究グループと共同で、ディープラーニング(深層学習)による薬物スクリーニング用AI技術開発について研究してきた。すでに本AI技術により、高い知識・技術を持った研究者による事前のデータ検討なしに、大規模な画像を用いた薬物評価が可能になった。

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