日本国内の自治体での事務作業を低減させたAI-OCR、ベトナムで活用目指す

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AI inside株式会社は2021年1月14日、NTT東日本グループのOCG Technology Joint Stock Companyと、ベトナムにおいてAI領域の協業に合意したことを発表した。

この協業によりAI insideは、ベトナムでのAI-OCR「DX Suite」の販売展開に向け、読取精度の向上や機能検証を進めていく。

「ベトナムの企業や自治体の生産性向上に貢献」

AI insideとNTT東日本は、企業・自治体の生産性向上を推進することを目的に業務提携契約を締結している。2019年1月からは手書き帳票データ化サービス「AIよみと~る」を提供。プレスリリースによれば、「AIよみと~る」はさまざまな企業や自治体の紙帳票をデジタル化し、事務作業時間を低減するなど生産性の向上に貢献した実績があるそうだ。

またAI insideは、2020年12月に同社のAI-OCR「DX Suite」に英語・繁体字・タイ語・ベトナム語の読取AIエンジンをリリースし、多言語に対応したことを発表している。
画像はAI insideが2020年12月に発表したプレスリリースより

これらの背景もあり、AI insideはNTT東日本グループのベトナム企業であるOCG社と協業に至った。この協業においては、OCG社が学習データやユーザニーズの収集、精度向上のサポートや機能検証に取り組み、AI insideはこのフィードバックをもとに読取精度の向上やユーザ体験の向上を図るため開発を推進する。

本プレスリリースの発表にあたり、OCG社のCEOである近藤 俊一氏は「ベトナムでも日本と同様に紙帳票が多いことから、ベトナムの企業や自治体の生産性向上に貢献出来ると考えております」とコメント。さらに「今後はベトナム企業からのフィードバックを得ながら、早期にベトナム市場に展開出来るよう、機能検証してまいります。2021年春には、ベトナム企業への本格的な販売を開始し、ベトナム市場のDX推進サポートを目指します」と今後の展望を寄せている。

>> プレスリリース

AI-OCRの活躍、新型コロナでの特別定額給付金でも活用

昨年、新型コロナウイルス感染症の拡大にともない、特別定額給付金が支給された。しかし、その裏では各自治体の職員が準備作業に追われていた。

特別定額給付金の支給業務では、住民からの給付金申請を電子申請または紙の申請書により受け付け、データのシステム入力や、支給審査を行い、入金処理まで実施していた。

自治体職員の業務増加による負荷を軽減するために活躍したのがAI-OCRをはじめとする先端ソリューションだ。

NTTデータは2020年4月、紙資料をデジタルデータ化するAI-OCRサービス「NaNaTsu AI-OCR with DX Suite」とRPAソリューション「WinActor」eラーニングを無償提供した。これらのソリューションを使うことで、紙の申請書のテキストデータへの変換およびシステム入力、支給審査業務における突合チェック、振り込みデータ作成などを補助する。

あくまでも特別定額給付金における利用ではあったものの、このようなソリューションを無償で使えたのが最大の特徴だった。さまざまな自治体で先端技術の活用が広まるきっかけになったのは間違いない。