画像はUnsplashより
日々、目まぐるしく進化、発展を遂げる人工知能(AI)業界。さまざまな企業が新しいサービスを開始したり、実験に取り組んだりしている。
そこで本稿ではLedge.aiで取り上げた、これだけは知っておくべきAIに関する最新ニュースをお届けする。AIの活用事例はもちろん、新たな実証実験にまつわる話など、本稿を読んでおけばAIの動向が見えてくるはずだ。
- プログラミング未経験でも学べるPython入門が無料に
- 月5万4000円のベーシックインカム実験「働かない人が増える」「タバコや酒に使われる」は誤り、米カリフォルニア州
- NEC、AIで未整理データを分類 20時間かかる作業をわずか25分に
- フルリモートでエンジニアを採用中の企業をまとめたカオスマップが公開
- NTT西、企業のDXを推進するラボを福岡市に設立 2025年度に年100億円の売り上げ目指す
- ダイハツ、社員6500人にAI研修 誰もが当たり前にAIを活用できる状況目指す
- 奈良市、外国人観光客向けにAIガイドを導入 インバウンドの9割以上をカバー
- プログラミングを現役エンジニアに学びたい人は5割以上
- AIで亡くなった人の顔を動かせるサービス 5枚まで無料「祖母の笑顔に涙が出た」心温まるコメントも
- キリンHD、新卒の動画選考でAI活用を検証 時間を約3割削減
プログラミング未経験でも学べるPython入門が無料に
経済産業省は、AIやデータサイエンスなどのデジタルスキルを学べる、無料オンライン講座を紹介する「巣ごもりDXステップ講座情報ナビ」を公開している。この記事では、同サイトに載っている無料の学習コンテンツのなかから、AIおよびデータサイエンス関連の入門講座を5つ抜粋して紹介する。
株式会社SIGNATEが提供する「Python入門」は、Pythonの基礎理解を目的としたプログラミング言語初心者向けの講座。Pythonの基本的な文法を習得できる。無償提供期間は2021年3月31日まで。前提知識は不要。
月5万4000円のベーシックインカム実験「働かない人が増える」「タバコや酒に使われる」は誤り、米カリフォルニア州
近年、世界各国でベーシックインカムに熱いまなざしが向けられている。AIの進歩はもちろん、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大にともなう不景気や失業率の悪化、少子高齢化や格差拡大などの社会的背景による影響も大きい。
一方で、ベーシックインカムには否定的な意見もある。財源など制度的な疑問のみならず、「ベーシックインカムを導入したら、働かない人が増えるだけだ!」「支給額はタバコや酒に使われるだけだ!」といった声もあるだろう。2021年3月、そのような憶測を覆す結果が明らかになった。
NEC、AIで未整理データを分類 20時間かかる作業をわずか25分に
日本電気株式会社(NEC)は3月2日から、企業が持つ大量の未整理のデータと分類したいカテゴリ情報を使って、AIが自動的にデータを仕分けする「データ自動仕分けサービス」を提供開始した。価格は月額50万円(税別)から。ただし、初期導入・仕分けAIモデル作成費用は除く。
本サービスでは「仕分け対象データ」と分類したいカテゴリである「仕分け先データ」、正解の見本となる学習用「教師データ」をWebブラウザよりアップロードするだけで、自動で分類をして簡単なデータ仕分け作業を実現する。
フルリモートでエンジニアを採用中の企業をまとめたカオスマップが公開
株式会社セルバは3月2日、フルリモートでのエンジニア採用を2月時点で実施している企業をまとめた「2021年2月版|フルリモート企業|言語一覧カオスマップ」を発表した。
本カオスマップで取り扱うのは「IT・ソフトウェア・メディア」「金融」「小売・卸」「建設・不動産」「人材」「生活関連」「医療・ヘルスケア」「その他」の8業界。
NTT西、企業のDXを推進するラボを福岡市に設立 2025年度に年100億円の売り上げ目指す
西日本電信電話株式会社(NTT西日本)は3月2日、福岡市内のNTT新博多ビルに、企業や自治体のデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させるとうたう共創ラボ「LINKSPARK FUKUOKA」を設立した。日本経済新聞の報道によると、2025年度には同ラボで生まれた案件によるシステムや機器で年100億円の売り上げを目指すという。
今回設立した「LINKSPARK FUKUOKA」では、NTT西日本独自のメソッド「AIBASE〔※〕」を活用することで、顧客のDXをトータルコーディネート。ユーザーのビジネスゴール達成に向け、「DXにおいて取り組むべきテーマの設定」「デジタル人材やスタートアップとの共創」「すぐに利用可能なICT実証環境を提供」を提供する。
ダイハツ、社員6500人にAI研修 誰もが当たり前にAIを活用できる状況目指す
ダイハツ工業株式会社は3月4日、全スタッフ職(開発や生産技術、営業、管理部門などに従事するスタッフ)を対象に、AI人材育成プログラムを実施すると発表した。日本経済新聞などの報道によると、対象人数は製造部門を除く国内の6500人の社員におよぶという。実施は2020年12月から。
今回、ダイハツはAI人材の育成を手がけるスキルアップAI株式会社とともに、自動車産業におけるAI人材育成用の独自プログラムを開発した。開発の各工程で自律的にAIを活用できる人材を育成し、将来的に誰もが当たり前にAIを活用できるような状況を目指すという。
奈良市、外国人観光客向けにAIガイドを導入 インバウンドの9割以上をカバー
株式会社アクティバリューズは3月3日、公益社団法人 奈良市観光協会に多言語AIトラベルガイド「talkappi(トーカッピ)」を導入したと発表。
「talkappi」は、多言語での問い合わせへのAIによる自動応答、マーケティング支援などの機能を備えたチャットボットである。旅行者のスマホからWebブラウザに加え、LINE、Facebook messenger、WeChatといった国内外のメッセージアプリでも使用できる。
プログラミングを現役エンジニアに学びたい人は5割以上
キラメックス株式会社は3月4日、現在、独学でプログラミングを勉強をしている20~39歳の男女1105名を対象に実施する「プログラミングのスキル習得に関する調査」の結果を発表した。
「独学で身につけられない知識について人から教わる場合、誰に教わりたいですか」という質問には、「現役エンジニアで、プログラミングの指導歴あり」は34.5%、「現役エンジニアで、プログラミングの指導歴なし」は19.5%。「現役エンジニア」と回答した人はあわせて54%と半数以上におよぶ。
AIで亡くなった人の顔を動かせるサービス 5枚まで無料「祖母の笑顔に涙が出た」心温まるコメントも
AI技術を活用し、先祖などの写真を動かせる「Deep Nostalgia(ディープ・ノスタルジア)」がイギリスやフランスなど世界各国で人気になっている。従来はただ眺めることしかできなかった祖先など亡くなった写真のなかの人物が、自分にほほえみかけたり、まばたきしたりする動画を生成できるものだ。料金は5枚まで無料で利用できる。
利用方法は動かしたい人物の写真をアップロードし、無料会員に登録するだけ。ほかの写真をアップロードするのはもちろん、生成した動画をダウンロードすることも可能だ。なお、アップロードする写真はモノクロ写真だけではなく、カラー写真にも対応している。
キリンHD、新卒の動画選考でAI活用を検証 時間を約3割削減
キリンホールディングス株式会社は3月5日、株式会社ZENKIGEN(ゼンキゲン)と共同で、2022年卒の新卒採用のエントリー動画選考において、AI活用の実証実験を実施すると発表した。ただし、あくまで本取り組みは実証実験であり、解析結果を合否判定には利用しないという。また、事前許諾を得た人のみを対象に実施するとしている。
今回の取り組みでは、ZENKIGENが提供している採用DXサービス「harutaka」の動画解析AI「harutakaエントリーファインダー」を活用し、キリンホールディングスの2022年卒の新卒採用に応募した人のエントリー動画を解析する。これにより、応募者の顔の表情や声などをAIで定量化し、指標の1つとする。評価のブレを減らすことで、評価精度の向上を検証していく。
そのほか、最新AIニュースはこちらから