養殖魚を自動追尾できる技術が発表:人工知能ニュースまとめ10選

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日々、目まぐるしく進化、発展を遂げるAI(人工知能)業界。さまざまな企業が新しいサービスを開始したり、実験に取り組んだりしている。

そこで本稿ではLedge.aiで取り上げた、これだけは知っておくべきAIに関する最新ニュースをお届けする。AIの活用事例はもちろん、新たな実証実験にまつわる話など、本稿を読んでおけばAIの動向が見えてくるはずだ。





大腸がん早期発見へ、オリンパスが医師の診断を補助するAIを発売

オリンパス株式会社は3月2日、大腸内視鏡画像をディープラーニングによる人工知能(AI)で解析し、内視鏡検査中に病変が映っているかを推測することで医師の診断を補助する内視鏡画像診断支援ソフトウェア「EndoBRAIN-EYE(エンドブレインアイ)」を2020年5月下旬から国内で発売することを発表した。

本製品は、内視鏡における病変検出用AIとして国内で初めて薬機法承認を得た製品だ。

エンドブレインアイは、大腸内視鏡検査中の画像をAIが解析し、ポリープやがんなどの病変候補を検出すると音と画面上の色によってリアルタイムで警告する。

発見した病変候補の位置までは、特定させる設計にはあえてしていない。これは、医師への警告にとどめることで、病変の発見を支援しつつ、最終的な診断は、医師に任せるためだ。

優れたデザインを生成するAI、飲料パッケージ用にアサヒらが開発

株式会社Cogent Labs(コージェントラボ)とアサヒグループホールディングス株式会社は3月9日、最新のトレンドを反映しつつ独創的な飲料パッケージを自動生成する「AIクリエーターシステム」を共同で開発したと発表。このシステムは2020年4月をめどに試験運用する。

AIクリエーターシステムは、インプットされた画像素材やコンセプトから多数のデザイン案を作り出す「デザイン生成システム」と、生成されたデザイン案の良し悪しを判断して点数付けする「デザイン評価システム」のふたつから構成されている。

「介護」のためにAIを活用する宮崎県宮崎市、歩容解析で転倒防止

株式会社エクサウィザーズは3月10日、宮崎市ならびに株式会社未来図Laboとの三者間において、宮崎市のケアマネジメント最適化に向けた包括的な共同実証事業の開始を発表した。

発表された実証事業では、エクサウィザーズが開発した「歩容解析AI」を利活用し、未来図Laboの事業所内において効果を検証する。歩容解析AIは、5メートルの歩行動画を撮影することで理学療法士のデータを学習したAIが解析し、歩行における転倒リスクや介助方法を可視化する。

就活生からの質問にいつでも答えるチャットボット、ダイキンが導入


ダイキン工業株式会社は3月10日、学生からの質問に24時間いつでも答えるAI(人工知能)を活用したチャットボットの試験導入を発表した。ダイキン工業における新卒採用で活用していく。

ダイキン工業が導入したチャットボットは、2020年3月2日から8月31日まで、コミュニケーションアプリ「LINE」上に公式アカウント「DAIKIN RECRUITMENT」を開設し、24時間いつでも就職活動やダイキン工業株式会社に関する質問に回答する。

ドローンは山間部で遭難者や有害動物を見つけられるのか

スウィフト・エックスアイ株式会社は3月10日、TOL型固定翼ドローンを使用し、岡山県和気町が企画した「有害動物検知実験」および「遭難者捜索実験」を実施したと発表。この実験には和気町職員、警察、消防署、猟友会など約30名が参加した。

実験で使われたドローンSwift021を製造するSwift Engineering Inc.のアレックス・エチェヴェリア氏は、「実際の現場では、遭難者の年齢・性別、詳細な地理情報、過去の情報などを収集することが第一段階。その情報がない状態でも3人を発見できたことに満足している」と述べた。

海中の養殖魚を自動追尾する技術、米AlphabetのXが開発

今まで勘に頼っていた養殖業者のサポートになると期待されているシステムを、Googleの持株会社であるAlphabetが次世代技術の開発拠点として設立した「X」が開発した。

開発されたのは、養殖魚の自動追尾・記録システム「Tidal」だ。Tidalによって海中で何が起きているのかを高精度でデータ化することに成功した。

Tidalは、個々の魚を検出・解析できる。その魚がちゃんと餌を食べたか、その時の水中温度や水中酸素濃度など、いけす内の総合的な環境をデータとして記録する。このデータを養殖業者が活用すれば、効率よく餌の量をコントロールしてコスト・汚染削減に繋げられる。

沖縄県庁に文字起こしをするAIが導入「今後の業務に欠かせない」

株式会社アドバンスト・メディアは3月12日、AI音声認識を活用したクラウド型文字起こしサービス「ProVoXT(プロボクスト)」が沖縄県庁での議事録作成業務に採用されたと発表した。

ProVoXTは、会議の音声をマイクやICレコーダーで録音し、インターネット経由で専用サーバーにアップロードすると、会議音声を自動でテキスト化する。クラウドシステムなので、複数の部署での運用も可能だ。

当然、自動でテキスト化するため、議事録作成の時間的や人的負担を大幅に削減し、素早い議事録作成を実現できるのが最大の特徴である。

スーパーの特売情報から献立を提案「月4000円節約できた」の声

株式会社ミーニューは3月13日、同社のAI自動献立提案アプリ「me:new(ミーニュー)」における特売献立機能を無料提供すると発表した。もともとは月額400円(税込)の有料機能だった。

ミーニューの特売献立機能は、地域の特売チラシ情報をまとめて閲覧でき、その特売食材から献立を自動で生成(提案)する。無料化の期間は定めておらず、iOS版、Android版それぞれが対象だ。

このアプリを利用している40代主婦からは「毎月3000円から4000円の節約が実現できた」という声が挙がっているとのことだ。

日本ディープラーニング協会、JDLA認定プログラムの学習コンテンツを無料公開

日本ディープラーニング協会(以下JDLA)は3月13日、ディープラーニングを実装するエンジニア人材の資格試験である「E資格」の取得にあたり受講が必要なJDLA認定プログラムを、期間限定で無料提供することを発表した。

公開された学習コンテンツには、データサイエンティスト育成コースやG検定対策に有用な模擬試験のほか、ディープラーニング入門講座、Python入門講座などE資格取得に受講が必要なJDLA認定プログラムの一部も含まれている。

図書館の中で飛ぶドローン、蔵書を点検するために書架を自動巡回

千葉県船橋市の西図書館は、3月12日からAI蔵書点検システムを試験導入している。それにともない、特殊小型ドローンが書架を自動飛行・撮影し、AI蔵書点検システムと連携させる実証実験が始まった。

AI蔵書点検システムは、KCCSが提供する公共図書館システム「ELCIELO」 と画像解析AIを組み合わせたシステムだ。図書館の書架一面を撮影し、撮影した棚の背表紙データと、ELCIELOに登録された棚の範囲の蔵書データを画像解析AIに取り込み、マッチング分析し、蔵書を点検する。これにより、手作業で点検することなく、棚単位でまとめて蔵書を点検できる。