『データ分析のための統計学入門』1冊まるごと無料に:AIニュース10選

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画像はUnsplashより

日々、目まぐるしく進化、発展を遂げる人工知能(AI)業界。さまざまな企業が新しいサービスを開始したり、実験に取り組んだりしている。

そこで本稿ではLedge.aiで取り上げた、これだけは知っておくべきAIに関する最新ニュースをお届けする。AIの活用事例はもちろん、新たな実証実験にまつわる話など、本稿を読んでおけばAIの動向が見えてくるはずだ。

東京大学、無料でデータサイエンスを学べるオンライン講座 松尾豊氏が企画

東京大学は4月1日から、無料でデータサイエンスのスキルを学べる、オンライン講座「GCI 2021 Summer」の受講生を募集開始した。対象は学生(大学院生、大学生、短大生、専門学校生、高専生、高校生、中学生など)で、受講希望者が多数の場合は抽選。募集は4月12日(月)の10時まで。申し込み結果は4月15日(木)の17時までにメールで連絡する。

本講座の企画は東京大学大学院工学系研究科 教授で、『人工知能は人間を超えるか』(KADOKAWA)などの著書でも知られる松尾豊氏が担当。メイン講師はマーケティング、コンサル企業でさまざまなデータ分析の業務に携わった経験のある塚本邦尊氏が務める。

朝日新聞社、長文を要約できるAPIを無償公開 約500字の文章を約200字に

株式会社朝日新聞社は4月2日、長い文章を入力し、要約した文章に変換できる「長文要約生成API」を公開したと発表。本APIは約500字の文章を約200字に変換したり、文章を30%や50%削減したり、用途に応じた文章を生成する。評価用途に限り、無償で利用可能だ。

「長文要約生成API」は、過去30年分の朝日新聞記事のデータおよび、記事を生み出すフローで生み出した内部データを活用している。学習データとしての処理効率を上げるためのフィルタリングなどをした上で、ディープラーニング(深層学習)技術を施した。

経産省、統計をビジネスに生かせる講座がYouTubeで無料公開

経済産業省調査統計グループは経産省のYouTube公式アカウントにおいて、統計を「難しい……」「実用的でない……」と感じる中小企業の経営者など向けに、自社のビジネスで使える統計の活用術を紹介するとうたう「統計活用セミナー~経済統計(ビッグデータ)活用術~」を無料公開中だ。

本講座を受講することで、統計データの基本的な使い方や読み方がわかるだけではなく、統計データを自社のビジネスに生かすことも可能になるという。経済産業省調査統計グループは「これからの変化の激しい世界に立ち向かうため、統計(データ)という新たな『武器』を加え、コロナ禍での業績V字回復を目指してみませんか?」と呼びかけている。

rinna、日本語に特化した「GPT-2」の大規模言語モデルを無償公開

元女子高生AI「りんな」などで知られるrinna株式会社は4月7日、製品開発のための自然言語処理(NLP)の実験過程で、日本語に特化した「GPT-2」の大規模言語モデルを構築したと発表。開発した言語モデルと研究者が自分のマシンで実験結果を再現できるトレーニングコードを「GitHub」およびNLPモデルライブラリ「HuggingFace」でオープンソースとして公開する。

日本語GPT-2モデルは、一般的な日本語テキストの特徴を持つ高度な日本語文章を自動生成できるという。ユーザーや研究者は特定のテキストデータを微調整し、本モデルから独自のモデルを作成することも可能。たとえば、Prefixとして「誰も到達していない人工知能の高みへ、ともに」という文章が与えられたときには、講演の感想や書籍の紹介など、特定のコンテキストで応答文を生成するように微調整できる。

『データ分析のための統計学入門』PDFが無料公開 データサイエンティストたちが執筆

アメリカのデータサイエンティストらが執筆した『データ分析のための統計学入門 原著第4版』の日本語版PDFファイルが無料公開されている。SNS上では本書や無料公開について「めっちゃ良さそう」「すばらしい……」など、称賛のコメントが見られる。

本書は「データ分析への誘い」「統計データの記述」「確率」「確率変数の分布」「統計的推測の基本」「カテゴルリカル・データの統計的推測」「量的データに対する推測」「線形回帰への入門」「重回帰とロジスティック回帰」といった9章で成り立っている。

AI関連の特許出願件数が国内1位の東芝、英ファンドに2兆円超で買収提案

イギリスの投資ファンドであるCVC キャピタル・パートナーズなどが株式会社東芝に買収を提案したことが明らかになった。買収額は2兆円を超える可能性があるという。日本経済新聞などが4月7日に報じている。

これまでLedge.ai編集部が報じてきたとおり、東芝はAIや疑似量子コンピュータ技術など、最新テクノロジーに積極的に取り組む日本企業のひとつと言える。

これは楽しい!グーグルのAIが何の落書きか当てる無料ゲームで遊んでみた

今回は、20秒の制限時間内に「腕時計」や「ドア」など指定された落書きを描くと、その落書きが何を表しているかAIが予測してくれる「Quick, Draw!(クイック ドロー)」を紹介したい。グーグル(Google)が提供している無料のオンラインゲームだ。

それっぽい落書きを描いても「わかりました。円形、ネックレス、靴」など見当違いな認識をする場合もあるものの、うまく描ければ「わかりました。消防車です!」「わかりました。斧(おの)です!」と表示される。わずか2秒ほどで次のステージに移れることもあり、爽快感を味わえる。

新型コロナ4月末まで陽性者数67万1202人 GoogleのAI予測

大阪府は4月7日、新型コロナウイルス対策本部会議を開き、「医療非常事態宣言」を発出すると決定した。東京都の小池都知事も同日、「まん延防止等重点措置」の適用について、国に要請する準備に入ると表明した。日本経済新聞などが報じている。

米Google(グーグル)が提供するAIを活用した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染予測サービス「COVID-19感染予測(日本版)」では、2021年4月4日から2021年5月1日の4週間にかけて、日本全国での陽性者数は67万1202人、死亡者数は1万6245人と予測される。

トヨタグループのアイシン、秋葉原にAI開発の新拠点を開設「高度AI人材を集結」

トヨタグループの自動車部品メーカーである株式会社アイシンは4月1日、東京・秋葉原にAI開発を担う新拠点「Tokyo Research Center」を開設した。

新拠点では、2021年4月時点で40人程度の従業員が勤務し、主にAI共通の重要課題「説明性」や「汎用性」などに関する先端技術を開発するという。同社は新拠点について「高度AI人材を集結させることで、最先端のAI技術をいち早く獲得し、グループ内へ展開していきます」と意気込んでいる。

アイリスオーヤマ、新卒を過去最多の651名採用 AI事業など強化

アイリスオーヤマ株式会社は4月1日、テレビ会議システムで同時中継する分散開催形式で2021年度入社式を実施した。今年度はAI・IoT事業、ロボティクス事業などのBtoB事業、家電事業、ネット通販事業などを強化するために、昨年度より217名増で過去最多の計651名(大卒270名、高卒381名)の新入社員を採用している。

アイリスオーヤマ株式会社 代表取締役社長の大山晃弘氏は入社式のなかで、AIについて「ニューノーマルはすでに始まっていますし、DXや新しい働き方などのワードが飛び交っています。そんななかでわれわれが本当に目指すものはお客様にとって必要最小限で快適な生活を支えることです。そういう意味で今後もロボティクスやAI、IoTなど、今までにない取り組みを実施します」と言及した。

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