セガ、数学資料150ページ超を無料公開:人工知能ニュースまとめ10選

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画像はUnsplashより

日々、目まぐるしく進化、発展を遂げる人工知能(AI)業界。さまざまな企業が新しいサービスを開始したり、実験に取り組んだりしている。

そこで本稿ではLedge.aiで取り上げた、これだけは知っておくべきAIに関する最新ニュースをお届けする。AIの活用事例はもちろん、新たな実証実験にまつわる話など、本稿を読んでおけばAIの動向が見えてくるはずだ。

松尾豊氏講師の無料AI講座「AI For Everyone」累計受講登録者数が1万人を突破

一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)は6月17日、新講座「AI For Everyone(すべての人のためのAIリテラシー講座)」の累計受講登録者数が1万人を突破したと発表。JDLAは本講座が人気の理由を社会におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)への関心の高さが影響していると考察する。

JDLAは本講座を「すべてのビジネスパーソンに向けた、AI/ディープラーニングについてまず『知る』ための無料エントリー講座」と位置づける。AIの基礎を学びたい人、今の組織をAIが使いこなせる組織に変えたい人など、理系文系はもちろん、肩書きや職種問わず、受講できるとしている。

孫正義さん「69歳過ぎても社長をやっているかも」「AI情報革命に注力したい」

ソフトバンクグループ株式会社 代表取締役 会長兼社長執行役員の孫正義さんは6月23日、第41回定時株主総会のなかで、後継者問題について「最近、予防線の意味も含めて、物理的年齢の69歳を過ぎるかもしれないと何度か言い始めています。もしかしたら、69歳過ぎても社長をやっているかもしれません。あるいは、社長は誰かに任命して、私は会長として69歳を過ぎても経営に深く関わっているかもしれません」と回答した。

「『どういう形でバトンを引き継ぐか』は最重要テーマとして常に考えています。69歳ぐらいまでには次の後継者の目星をつけて、経営の舵取り(かじとり)を徐々に引き継いでいくことをやらなければいけない。今は『ソフトバンク・ビジョン・ファンド』の事業にほとんど集中していますが、あわせて後継者選びは私の最重要な仕事の1つだと思っています」

AIで1枚のイラストからキャラの表情が動く 数時間かかる生成時間が約10秒に、IRIAMとPFN

株式会社IRIAMは6月18日、キャラ配信アプリ「IRIAM」において、株式会社Preferred Networks(PFN)の技術提供をもとに、表情も含めた「AIによる自動キャラモデリング技術」のスマホの実用化水準でのサービス提供(βテスト)を開始したと発表。誰でも1枚のイラストを用意するだけで、AIでキャラクターを表情豊かに動かし、IRIAM上で配信可能になった。

IRIAMは1枚のイラストと1台のスマホがあれば、誰でも気軽にキャラ配信ができるアプリ。これまでは目と口のみの自動モデリングしかできなかったが、今回はより豊かな表情が表現できるようになった。

セガ、社内勉強会用の数学資料150ページ超を無料公開「これはすごい」「素晴らしい!」

株式会社セガは6月15日、公式ブログにおいて、社内向けの勉強会用のPDF資料「基礎線形代数講座:線形代数 回転の表現」を一般公開したと発表。SNS上では「これはすごい」「素晴らしい!」「AIを学んでいるのですが、数学の知識は重要ですよね」などのコメントが見られる。

線形代数は、微積分と並び理工系の科学・技術の諸分野で基礎中の基礎として用いられる数学の分野で、ゲームでは主に3DCGの技術的基礎として応用されている。昨今のAIブームでも話題になった。

この世に存在しない人の顔写真を生成するサイト「眺めてるだけでも楽しい」

今回はAIを活用することで、この世に存在しない人間の顔写真を生成するサイト「This Person Does Not Exist(この人は存在しない)」をご紹介したい。当時、日本のSNS上では顔写真のクオリティの高さから「眺めてるだけでも楽しい」「存在しないとなぜ言い切れる?」などのコメントが見られた。

本サイトを開くと、架空の人間の顔写真が1枚だけ表示される。ほかの人間の顔写真も見たい場合はページを再度読み込むだけだ。おそらく、ページを再度読み込み続けると、永遠に異なる顔写真が生成され続けるだろう。

KDDI、AIで上野動物園の混雑度を可視化するマップ 1分ごとに混雑情報を更新

公益財団法人東京動物園協会は、KDDI株式会社との「5G等を活用した事業の実施に関する基本協定」に基づき、5G(第五世代移動通信システム)とAIカメラを活用することで恩賜上野動物園の混雑度を可視化できる「上野動物園混雑マップ」の提供を開始した。

本サービスは、株式会社オプティムが提供するOPTiM AI Camera Liteの「混雑状況匿名化表示」機能を使用。園内に設置したカメラ映像をAIで解析し、混雑が予想される5つのエリア(総合案内所、パンダのもり出口、パンダのもり入口、カメレオン売店、アフリカの動物)周辺での1分おきの混雑情報を、東京動物園協会が運営する公式ホームページ「東京ズーネット」を通じて提供する。

今すぐ無料でPythonの基礎やデータサイエンスを学べる学習コンテンツ7選

在宅時間が増加したであろう現在は、学生や社会人がAIやデータサイエンスについて身につける絶好のチャンスと言える。「AIやPythonについて勉強したい」「データサイエンスについて何か身につけたい」という人も少なくないのでは。

近頃、Pythonなどのプログラミングについて勉強したり、データサイエンスについて知識を深めたりできる学習コンテンツが無料公開される機会が増えつつある。そこで、2021年6月22日現在、無料で学べるAIやデータサイエンス関連の学習コンテンツを集めてみた。

松尾豊さん、DX成功には「まずやってみる」が最重要

エヌビディア合同会社は6月16日と6月17日、オンラインイベント「NVIDIA AI DAYS」を開催した。同イベントのなかでは、「DX格差」について取り扱う「【G-2】Panel discussion:広がるDX格差 ~先駆者に学ぶ新たなアプローチ~」が実施された。

自動車部品メーカーの武蔵精密工業株式会社は1万人を超える社員がおり、常にオペレーションのなかで案件の決済やプロジェクトの進め方などさまざまな課題を抱えている。同社のDXに対する基本的なスタンスは「そのような課題を解決するための手段としてDXを活用する」というものだ。

常石造船、RPAで業務時間を7000時間削減「社員を付加価値の高い業務に割り当てたい」

常石造船株式会社は6月17日、Blue Prism株式会社のRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を本格導入したと発表。単純業務の自動化を進めることで、来年度は7000時間の業務時間削減を見込む。

常石造船は顧客への付加価値向上を目的に単純業務の自動化プロジェクトを立ち上げ、さまざまな検討や設計部門での試験導入などを推進してきた。自動化の効果を確信し、全社的な本格展開に進める際に改めてツールを選定した。運用面での管理機能や開発における生産性、コストなどを考慮し、2021年2月にBlue PrismのRPAに完全移行が完了した。

精度は70%超 AIで家賃滞納を予測、入居審査を45分から16分に短縮

リース株式会社は6月16日、同社が独自開発した「滞納予測AI」を搭載する「入居審査支援ツール」β版をリリースしたと発表。本ツールは9項目の情報を入力するだけで、滞納発生度合いの評価および滞納発生時期の予測結果を表示する。予測精度は70%を超えるという。利用費用はβ版に限り無償になる。

リースは家賃債務保証事業の運営を通じて得た1万件以上の家賃保証の入居審査および家賃滞納データにもとづき、20を超える特徴量を抽出。毎週リアルタイムでデータを加え、モデルを更新し続けることで、「滞納予測AI」を開発した。

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