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日々、目まぐるしく進化、発展を遂げる人工知能(AI)業界。さまざまな企業が新しいサービスを開始したり、実験に取り組んだりしている。
そこで本稿ではLedge.aiで取り上げた、これだけは知っておくべきAIに関する最新ニュースをお届けする。AIの活用事例はもちろん、新たな実証実験にまつわる話など、本稿を読んでおけばAIの動向が見えてくるはずだ。
- ドン・キホーテ、約170の業務をRPAで自動化 未経験者が約3カ月で開発スキルを習得
- 手書き文字を認識できるAIを無償公開 自社サービスでAI OCRが利用可能に
- PythonやHTMLなどの基礎文法の講座が無料に
- 精度は90%以上、NECがAIでバレット食道を検知「非常に感銘を受けた」
- GitHub上の翻訳を支援する無料ツール 翻訳にかかる工数を大幅に削減
- 「この世に存在しない人物の顔画像5000枚」のアノテーションデータが無償公開
- マイクロソフト、2021年6月リリース「Visual Studio Code」用のPython機能拡張
- わずか3カ月で開発、AIがスマホで撮影した2枚の写真から体脂肪率と骨格筋量を計測 最短15秒で
- エンジニア年収700万円以上は正社員が9割、初期投資額は100万以上が最多
- PIXTA「マスク着用日本人画像素材1000点セット」機械学習用
ドン・キホーテ、約170の業務をRPAで自動化 未経験者が約3カ月で開発スキルを習得
「ドン・キホーテ」「ユニー」「長崎屋」などで知られる、株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)は、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)プラットフォーム「UiPath」を導入することで、ドン・キホーテに関連する約170の業務を自動化した。
PPIHは情報システム部のみならず、社内のほかの間接部門に所属していた人員に加え、外部からは「IT系専門学校で教員を務めていた人」「趣味的にRPAに取り組んでいた人」「主婦を生業としていた人」などを採用し、いずれも業務としてRPAに取り組んだ経験がまったくないメンバーによる専任体制でRPA課を編成した。
手書き文字を認識できるAIを無償公開 自社サービスでAI OCRが利用可能に
株式会社ユーザーローカルは6月28日から、手書き文字を含む画像からディープラーニング(深層学習)で文字を読み取る「ユーザーローカル 手書き文字認識AI」を無償で提供開始した。日本語の手書き文字をAIで認識し、テキストデータに変換できる。
本AIはひらがな、カタカナ、常用漢字、英字、記号といった手書き文字を認識可能。手書き特有のくずし字、略字のような文字でも認識できる。これにより、WebAPIの資料どおりに実装することで、自社サービスに手書き文字の認識に対応したOCRを組み込み、誰でも無料でAI OCRが利用可能になる。
PythonやHTMLなどの基礎文法の講座が無料に
経済産業省は、AIやデータサイエンスなどのデジタルスキルを学べる、無料オンライン講座を紹介する「巣ごもりDXステップ講座情報ナビ」を公開している。
株式会社DIVE INTO CODEが提供する「DIVER 基礎文法コース」では、e-learningシステムにおいて「Ruby基礎文法」「Python基礎文法」「Ruby on Railsセミナーテキスト」「HTML・CSS基礎文法」のテキストの閲覧と学習ができる。一部教材は動画を利用した解説も観られる。
精度は90%以上、NECがAIでバレット食道を検知「非常に感銘を受けた」
日本電気株式会社(NEC)は5月28日、AIによる内視鏡画像解析で、バレット食道に発生する腫瘍(しゅよう)を検知する技術を開発し、ヨーロッパの安全規格であるCEマーク表示の要件に適合したと発表。臨床評価の結果、本技術を搭載したAI診断支援医療機器ソフトウェア「WISE VISION Endoscopy(内視鏡画像解析AI)は90%以上の腫瘍を検出できたという。
NECは欧州消化器内視鏡学会(European Society of Gastrointestinal Endoscopy)研究委員会委員長である、イギリスのプラディープ・バンダリ(Pradeep Bhandari)教授と連携し、100万枚以上のバレット食道の内視鏡画像を専門医の所見とあわせてAIに学習させた。腫瘍候補を検査中に検出するAI技術を開発し、製品としてCEマーク表示の要件に適合した。製品としてCEマーク表示の要件を満たすのは世界初とされる。
GitHub上の翻訳を支援する無料ツール 翻訳にかかる工数を大幅に削減
米Alconostは、エンジニア向けにソフトウェア開発プラットフォーム「GitHub」上のドキュメントやファイルの翻訳をサポートする翻訳支援ツール「GitLocalize」を無料で提供開始した。開発チームが翻訳にかける工数を大幅に削減することが狙いだ。
本翻訳支援ツールは「GitHub」のリポジトリと連携することで、ファイルの変更を監視し、自動的に差分を抽出し、機械翻訳を使ったり、提携先の翻訳会社に簡単に翻訳を依頼したりできる。
「この世に存在しない人物の顔画像5000枚」のアノテーションデータが無償公開
株式会社エム・フィールドの子会社である株式会社エイアイ・フィールド(AIF)、および株式会社APTOは6月23日、AI開発に必要なアノテーションデータを無償で提供開始すると発表した。無償提供期間は2021年9月30日まで。
AIの開発には、機械学習のために取り込むモデルデータが必要になる。アノテーションデータは、テキストや画像などのさまざまなデータに関連した情報を付与(タグ付け)したモデルデータを指す。
マイクロソフト、2021年6月リリース「Visual Studio Code」用のPython機能拡張
米マイクロソフト(Microsoft)は現地時間6月17日、2021年6月リリースの「Visual Studio Code(VS Code)」用Python機能拡張を提供開始したと発表。
今回のリリースでは、Visual Studio CodeのWorkspace Trust、PyTorch ProfilerによるJump-To-Sourceコード、Pylanceによる辞書キーの補完などをサポート可能になった。
わずか3カ月で開発、AIがスマホで撮影した2枚の写真から体脂肪率と骨格筋量を計測 最短15秒で
Bodygram Japan株式会社は6月7日、人工知能(AI)採寸テクノロジーを搭載した無料アプリ「Bodygram」をアップデートしたと発表。スマホで撮影した2枚の写真と身長・体重・性別・年齢を入力するだけで、体脂肪率と骨格筋量の推定計測が可能になった。
本アプリは体重や身長などの数値を入力し、スマホで正面と側面の全身写真を撮影することで、全身24カ所を推定採寸できる。今回は体脂肪率と骨格筋量の推定計測に加え、自分自身が目指す体型にあわせてゴール設定する「ボディゴール」機能も追加した。
エンジニア年収700万円以上は正社員が9割、初期投資額は100万以上が最多
株式会社PLAN-Bは、エンジニアに関するアンケート調査の結果を発表した。アンケート実施期間は4月27日~5月10日。調査対象はエンジニアとして収入を得ている人(年齢・性別・居住地問わず)。調査方法はインターネット調査。
本調査では、一般的に高年収帯と言われる年収700万円以上のエンジニアは「正社員」が約9割におよび、エンジニアを目指すにあたってかけた初期投資額は「100万以上」が約33%で最多だとわかった。
PIXTA「マスク着用日本人画像素材1000点セット」機械学習用
ピクスタ株式会社は6月28日、写真・イラスト・動画・音楽素材のマーケットプレイス「PIXTA」において、機械学習用素材データセット「マスク着用日本人画像素材1000点セット」を発売すると発表した。データセットは画像1000点だが、より多い点数にも対応する。
マスク着用有無・アノテーション有無により、4パターンのデータセットがある。画像は顔が認識できる大きさであることを前提に「バストアップ以上」「幅広い年齢層の男女」の条件で用意した。アノテーションデータは基本はCSV形式だが、別の出力形式にも対応するという。
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