日々、目まぐるしく進化、発展を遂げる人工知能(AI)業界。さまざまな企業が新しいサービスを開始したり、実験に取り組んだりしている。
そこで本稿ではLedge.aiで取り上げた、これだけは知っておくべきAIに関する最新ニュースをお届けする。AIの活用事例はもちろん、新たな実証実験にまつわる話など、本稿を読んでおけばAIの動向が見えてくるはずだ。
- AI音声合成ソフトウェア「VOICEVOX」が無料公開、商用利用も可
- アニメ用の美術背景を生成できるAI 30分以上かかる作業が約30秒に
- 2021年第2回「G検定」合格率は61.5%、10代や70代の合格者も
- アイリスオーヤマ、新施設で120名の研究開発人材を採用 法人向けロボット設計業務を強化
- 京都大学、データサイエンス講座のオンライン受講者募集を開始
- 日本企業のDX課題は「人材不足」が53.1%で最多、総務省「報通信白書」を公表
- AIが前衛的な絵画を生成し続けるサイトArt42「すごい」「素晴らしい」
- 年収800万円以上のエンジニアが習得したい言語・技術「Rust」「Go」「Python」がトップ3
- サブウェイ、AIで表情からオススメのメニューを提案 注文時間を短縮
- AI婚活「知らない」が9割、「なんとなく怖い」が21.5%で最多
AI音声合成ソフトウェア「VOICEVOX」が無料公開、商用利用も可
8月1日、商用・非商用問わず無料で使える、中品質なテキスト音声合成ソフトウェア「VOICEVOX(ボイスボックス)」が公開された。株式会社ドワンゴの機械学習技術を中心とした研究開発とサービス応用を手がける「Dwango Media Village」のエンジニア、ヒホ(ヒロシバ)氏が開発したものだ。
すぐに使えるソフトウェアで、イントネーションの詳細な調整が可能。音声ライブラリとしては、落ち着いた優しい声が特徴的な「四国めたん」、子供っぽい高めの声が特徴的な「ずんだもん」を用意している。
アニメ用の美術背景を生成できるAI 30分以上かかる作業が約30秒に
株式会社ラディウス・ファイブ(RADIUS5)は7月29日、ディープラーニング(深層学習)を用いてアニメ用の美術背景を生成する新サービス「Anime Art Painter(アニメ アート ペインター)」をリリースしたと発表。本AIは30分以上かかるようなアニメ背景の作成を約30秒で実現する。
「Anime Art Painter」は1回のAIの処理で、最近のアニメによく使われるような水彩調とベタ塗りに近いアニメ調の2種類に加え、エッジが強調されるようなフィルタ処理をかけて、よりアニメらしい表現に近づけたもの2種類も生成する。
2021年第2回「G検定」合格率は61.5%、10代や70代の合格者も
一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)は8月3日、2021年 第2回 G検定(ジェネラリスト検定)の全受験者数7450名のうち、合格者は4582名だったと発表した。合格率は61.5%だった。
年代別合格者数は10代が38人(0.83%)、20代は1861人(40.62%)、30代は1390人(30.34%)、40代は890人(19.42%)、50代は358人(7.81%)、60代は4人(0.94%)、70代は2人(0.04%)だった。
アイリスオーヤマ、新施設で120名の研究開発人材を採用 法人向けロボット設計業務を強化
アイリスオーヤマ株式会社は8月4日、東京都大田区に開設した「アイリスオーヤマ東京R&Dセンター」において、2024年7月までに新たに120名の研究開発人材を採用すると発表した。家電事業を中心とした法人向けロボットの機構構築、製品の回路、駆動、制御などの各種設計業務の強化を図るという。
アイリスオーヤマは2018年11月、東京におけるR&D(研究開発)拠点として「アイリスグループ東京アンテナオフィス」を開設した。2020年から、新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)の感染拡大に対応するため、非接触で発熱者を検出するAIサーマルカメラやAI除菌清掃ロボットなどを市場に投入している。
京都大学、データサイエンス講座のオンライン受講者募集を開始
京都大学は8月2日、「京都大学データサイエンス講座」と題したオンライン講座の受講生を募集開始した。「文系のための統計入門講座~統計検定®3級を目指して~」「データ分析に役立つ統計基礎講座 ~統計分析ソフトウェアR活用を目指して~」の2講座だ。
文系のための統計入門講座は、統計学を初めて学ぶ人やデータ分析業務を始めてみたい人が対象。データ分析の手法を身に着け、身近な問題解決に生かす力が習得できるとされる統計検定®3級レベルの内容を、1回15分程度の動画で丁寧に説明するという。
日本企業のDX課題は「人材不足」が53.1%で最多、総務省「報通信白書」を公表
法政大学は7月16日、全学部共通の「法政大学数理・データサイエンス・AIプログラム(MDAP:Mathematics, Data 総務省は7月30日、「情報通信に関する現状報告(令和3年版情報通信白書)」を公表した。1973年の第1回公表以来、毎年作成・公表しており、今回で49回目の公表になる。
日本企業におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めるうえでの課題は「人材不足」が53.1%で最多。「費用対効果が不明」は32.8%、「資金不足」は26.9%、「既存システムとの関係性」は25.8%、「ICTなど技術的な知識不足」は23.8%と続く。
AIが前衛的な絵画を生成し続けるサイトArt42「すごい」「素晴らしい」
今回はAIを活用し、前衛的な絵画を生成し続けるサイト「Art42」をご紹介したい。当時、SNS上では「すごい」「素晴らしい」などのコメントが見られた。
本サイトを手がけたのは機械学習の専門家であるヴァレンティン・ヴィエリウ(Valentin Vieriu)氏。同氏のTwitterアカウントの投稿によると、本サイトはNVIDIAが公開しているStyleGANの進化版「StyleGAN2」を改造して利用しているという。
年収800万円以上のエンジニアが習得したい言語・技術「Rust」「Go」「Python」がトップ3
ファインディ株式会社は8月2日、IT/Web系エンジニアの「今後習得または強化したい言語・技術」と「現在主に業務で使用している言語・技術」に関する調査結果を発表した。今回は年収800万円以上のエンジニアの回答を抜粋して紹介する。
年収800万円以上のエンジニアに「今後習得または強化したい言語・技術を最大3つまでお答えください」と聞くと、割合では「Rust」は26%、「Go」は26%、「Python」は24%、「TypeScript」は23%、「Flutter」は18%。
サブウェイ、AIで表情からオススメのメニューを提案 注文時間を短縮
日本サブウェイ合同会社と沖電気工業株式会社(OKI)は8月6日まで、ディープラーニング(深層学習)を用いて、人の自然な表情や振る舞いから潜在的な感情を推定できる「AIを用いた感情推定技術(感情AI技術)」を活用した「提案型注文システム」の実証実験を実施する。対象はサブウェイ渋谷桜丘店。
「提案型注文システム」は、OKIの接客支援ミドルウェア「CounterSmart」に搭載した感情AI技術の1つである「興味・関心推定技術」を用い、セルフ注文端末のカメラから得た表情データと視線センサーから得た視線データから、独自のアルゴリズムで顧客の興味・関心が高そうな「オススメ」メニューを提案する。
AI婚活「知らない」が9割、「なんとなく怖い」が21.5%で最多
タメニー株式会社は7月28日、20~39歳の未婚男女2400人を対象に実施した「AI婚活」に関するアンケート調査の結果を発表した。
本調査では「AI婚活を知っていますか?」と聞くと、あわせて「知らない」は全体の92.7%。「AI婚活にどのようなイメージがありますか?(複数回答可)」と聞くと、「なんとなく怖い」は21.5%で最多だった。
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