AIでインフルエンザの流行を予報、日立と損保ジャパン日本興亜が実証開始:今週のAI最新ニュースまとめ

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日々、目まぐるしく進化、発展を遂げるAI(人工知能)業界。さまざまな企業が新しいサービスを開始したり、実験に取り組んだりしている。

そこで本稿ではLedge.aiで取り上げた、これだけは知っておくべきAIに関する最新ニュースをお届けする。AIの活用事例はもちろん、新たな実証実験にまつわる話など、本稿を読んでおけばAIの動向が見えてくるはずだ。

AIを活用したインフルエンザ予報サービスがさいたま市で実証開始

12月4日、株式会社日立製作所と損害保険ジャパン日本興亜株式会社は、さいたま市でAIを活用してインフルエンザの流行状況を予測、情報配信するサービスの実証を開始すると発表。

予報期間は4週間後まで。流行の度合いを4段階で表示する。

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自動運転のスクールバスが搭乗、埼玉工業大学と最寄り駅間を走行

12月12日、埼玉工業大学は、スクールバスの自動運転の導入に向けて12月23日から公道による実証実験を開始すると発表。このバスは、埼玉工業大学と最寄り駅であるJR高崎線・岡部駅間を走る。

ハンドルとアクセル・ブレーキは自動制御レベル3。緊急時のみドライバーが対応し、通常時は交通状況を自動で認知して走行する。安全確保のため、バスにはプロのバスドライバーが搭乗する。

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英語学習にAIロボットを使用、同志社中学校で実験を開始

12月17日、AKA株式会社と株式会社三省堂は、英語学習AIロボット「Musio(ミュージオ)」で利用できる英語学習コンテンツの共同開発に向け、同志社中学校で実証実験を実施したことを発表。

Musioは自然な英会話ができたり、レベルや目的に合わせた英語学習ができたりするモードを搭載している。

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「JDLA認定プログラム」認定にかかる費用を無償化もしくは減額できる精度を開始

日本ディープラーニング協会は、高等学校、高等専門学校、大学(短大、大学院を含む)を対象として、「JDLA認定プログラム」への認定にかかる費用を無償化および減額する制度を開始する。JDLA認定プログラムとは、JDLAが実施するエンジニア資格(JDLA Deep Learning for ENGINEER、E資格)の受験資格を得るために受講が必須となる教育プログラムだ。

今回の認定費用無償化制度の適用により、シラバスを満たす講義をしている教育機関の認定推奨が増えることで、ディープラーニングの理論を理解し、適切な手法を選択して実装する能力を持つ、エンジニア人材の育成拡大を目指すという。

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竜巻の発生を自動で検出、PFNと気象庁気象研究所が開発開始

12月17日、株式会社Preferred Networks(PFN)は、気象庁気象研究所が実施する「AIを用いた竜巻等突風・局地的大雨の自動予測・情報提供システムの開発」の契約先として、その中核技術となる夏季の竜巻探知技術の開発を開始したと発表。

竜巻検出システムは、鉄道をはじめとするさまざまな高速交通、さらには突風の影響を受けやすい分野に情報を提供することで、安全性向上につながると期待されている。

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キヤノンが開発した群衆人数カウント技術、約6000人を数秒で数えきる

12月19日、キヤノンは、ディープラーニング(深層学習)を用いて、ネットワークカメラで撮影した映像から、数千人規模の群衆人数をリアルタイムにカウントする映像解析技術を開発したと発表。

約6000人規模をカウントするのに、数秒で数えきったそうだ。なお、人手で確認した人数と比較しても誤差5%以内に収まったとのこと。

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