沖電気工業(以下、OKI)は、さまざまな業界での人手不足を解消する「AIエッジロボット」の試作機を開発した。人混みでの正常稼働や五感を使った認識・伝達など、従来のサービスロボットでは難しいといわれている環境での省力化が期待できる。
遠隔でのスムーズなロボット操作や、五感をインターフェースも装備可能
現状の自律動作ロボットの能力には限界がある。たとえば、業務効率化のために導入した施設の見回りロボットが出かけたきり戻らず、確認のためかえって人員が必要になったり、駅など人混みの中では、ロボットは適切に動くことが難しく、清掃などのサービスができなかったりする。
「AIエッジロボット」は以下の3つの特長を備え、従来のサービスロボットの課題を解決する。
現場業務の省力化
自律動作するロボットとコックピットからの遠隔操作を組み合わせることにより、1人で多数(10台程度)のロボットを用いて、現場業務の遂行を効率的に支援できる。ゆくゆくは5G、ローカル5Gを用いたソリューションも検討していくという。
高い稼働率
AIエッジコンピューターを搭載。ロボット自身では対応できない作業環境を認識した場合には、即時に運用センターからの遠隔操作に切り替えてサービスを止めずに運用することが可能。
ロボットの「目」としてOKIの俯瞰映像モニタリングシステム「フライングビュー®」を搭載し、運用センターからロボット周囲を俯瞰する映像を確認しながら、スムーズな操作を行える。
多様な用途での活用
AIエッジに、音・振動・画像・空間・におい等の多様なセンサーを接続・搭載できるインターフェースを装備して、さまざま用途での活用が可能になる。
今後は試作機で具現化したコンセプトをさらに進化させ、搬送・監視・コミュニケーションなどの多様な現場での人手不足問題を解決するソリューションを共創・開発していくとのことだ。