アサヒグループ、AIで年約2400時間かかる棚割りを自動化 業務時間を65%削減

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画像はUnsplashより

アサヒグループホールディングス株式会社は10月4日、株式会社PKSHA Technologyが開発するAI(人工知能)を活用した棚割り自動生成システム「PKSHA Retail Intelligence」を導入し、棚割り業務の一部である、個店の売場に合わせた棚割り生成工程を自動化する取り組みを開始すると発表した。

グループ会社のアサヒ飲料にて2022年春から本格運用を目指し、11月頃からテスト運用を開始するという。

棚割り業務の各工程 ※赤枠を自動化

棚割りイメージ

棚割り業務は、流通企業の現状の売上分析から最適な品揃えを決定し、個店の売場の陳列棚にどのように並べるかを決めるもの。購買を喚起し、売上の最大化を図るための重要な業務と言える。

しかし、購買行動や取り扱い商品に対する専門的な知識、暗黙知的な棚割り作成の経験が求められる属人的な業務であり、すべての行程を手作業でするため、年間で約2400時間(※1)と膨大な作業時間が必要だった。

(※)アサヒグループホールディングスが実施した2020年の棚割り業務に費やした総時間

棚割り業務の一部である、個店の売場の陳列棚に合わせた棚割りを生成する工程で本システムを導入することで自動化し、棚割り業務に費やす時間を約65%削減できるとする。

アサヒグループホールディングスは従来どおり手作業での実施となる現状の売上分析や品揃え決定行程も、将来的にはAI技術で実施し、棚割り業務の全自動化を実現できるよう検討を開始しているという。

本システムは今後、アサヒ飲料社以外のグループ会社にも順次導入を拡大する予定。グループ全体でデジタルを活用した業務の高度化や効率化に取り組み、DX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みを加速させるとしている。

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