数学のテスト得点が9点アップ、AI先生を中学生向けの授業に導入 野田塾

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atama plus株式会社と株式会社野田塾は11月11日、集団授業と人工知能(AI)先生「atama+(アタマプラス)」の組み合わせにより、成績向上への効果を確認できたことを踏まえ、2021年3月から野田塾における中学生向け数学の集団授業のカリキュラムにatama+を組み込み、全生徒に提供すると発表した。

atama plusは2017年から、生徒1人1人に「自分専用カリキュラム」を作成するatama+を提供しており、全国の塾や予備校2000教室以上に導入されているという。

一方で、野田塾は、愛知県西部の尾張地域を中心に学習塾を64校舎展開する。2014年に教育タブレットを導入し、ICTを活用した指導で、生徒の成績アップに取り組んでいるとのこと。

野田塾は2020年度から、atama+で学習し、苦手を克服したうえで集団授業を受講するというカリキュラムを、一部の中学生に提供してきた。

400分以上学習した生徒は非受講者と比較で9点アップ

その結果、中学生約900名を対象に、2020年2月と7月に各中学校で実施された数学の定期テストの得点を調べ、atama+受講者層と非受講者層の得点の伸びの平均を比較すると、非受講者層に対して、atama+受講者層は+4.9点上回った。また、atama+受講者層のうち、400分以上atama+で学習した層については、非受講者層に対して得点の伸びの平均が+9.0点上回った。

たとえば、中学3年生のAさんは、2カ月で300分程度atama+で数学を学習し、2月には79点だったものの、7月には94点に得点がアップした。Aさんは「ポイントを抑えた勉強で学年1位になることができ、自分から勉強することが増えました」とコメントを寄せている。

また、中学2年生のBさんは、2カ月で720分程度atama+で数学を学習することで、2月には32点だったものの、7月には73点になった。Bさんは「これまでテスト範囲を繰り返し学習しても、なかなか身につきませんでした。atama+で自分のつまずきがわかり、苦手な範囲を効率的に勉強できたので、成績が上がりました」と話している。

これらの成績向上実績に加えて、今年度のatama+講座について想定の2倍を上回る申し込みがあり、生徒・保護者からの強い要望を確認できたことから、atama plusと野田塾は、2021年3月から中学生向け数学の集団授業のカリキュラムにatama+を組み込み、全生徒に提供することを決定したという。

具体的には、1週間あたり50分×2コマの授業時間のうち、およそ3〜4割の時間をatama+を使った授業にあて、残りの時間で集団授業を実施する。生徒は集団授業の進捗(しんちょく)にあわせて、atama+でつまずきを特定・学習し、十分に理解してから次に進むことで、効果的な学習を進められるとする。

「教師とAIのすばらしい共存を可能にしてくれた」

atama plus代表取締役の稲田大輔氏は「野田塾でatama+を活用している生徒の成績向上実績や学習姿勢変化の声が届いていること、大変うれしく思います。野田塾の教師陣とatama+のAIのベストミックスにより、これからの新しい教育をつくっていきます」とコメント。

野田塾塾長の三輪宏氏は「最先端の技術を活かし、教育のICT化、AI化が加速しています。今後は教師の役割とAIの役割のすみ分けが重要な課題になるでしょう。atama+のシステムは、AIが教え、教師は生徒に寄り添うという、両者のすばらしい共存を可能にしてくれました。大いに期待しています」と述べている。

>>ニュースリリース

AI英会話アプリを使った中学・高等学校の英語外部試験合格率が約10%向上

近年、AIを活用して、生徒たちの成績を向上させる取り組みは増えつつある。

少し前の事例だが、ジョイズ株式会社は1月9日、同社の英会話学習アプリケーション「TerraTalk(テラトーク)」を導入している松蔭中学校・高等学校で、英語外部試験合格率が導入前後で10%向上したことを発表。

テラトークは、AIとの英会話を通じてさまざまな場面での実践的な英語の習得を可能にする英会話アプリ。AIが発音や表現の出来を診断し、「語彙」「発音」「流暢さ(りゅうちょうさ)」「文法」の項目で英語力を総合的に評価する。また、教育機関においては、特定の生徒グループに対して、グループ内偏差値を算出し、生徒のスピーキング力を定量的に可視化することで、指導の優先順位付けや生徒ごとの教材難易度を調整できる。

導入した松蔭中学校・高等学校(兵庫県神戸市)では、生徒約600人に対して新出文法の定着を図るための発話・音読練習、外部検定試験の面接対策として、授業や宿題で活用。その結果、テラトーク導入前に比べ、外部検定試験の合格率が約10%向上した。