Google、全自動で機械学習アルゴリズムを生成するシステムを開発「AutoML-Zero」

AutoML-Zero
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Thumbnail Photo by Pietro Jeng on Unsplash

ネット社会が普及した今では、大量のデジタルデータが存在する。そのデータの山から特徴や法則を見つけるのが機械学習という技術だが、機械学習を行うモデルやアルゴリズムは人の手によって選定、調整、構築して生成するのが一般的だ。
ところが、人の手を必要とせず、まったくのゼロから生成まで自動化しようという動きが加速している。

高校数学レベルの数理演算で機械学習アルゴリズムを自動で発見


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機械学習の学習方法を考え、モデルなどを生成するのは人間の仕事だ。しかし、グーグルはその仕事をAIにさせようと考えた。

グーグルが以前から開発している「AutoML」は、材料となるデータに機械学習を実装する際の、データの前処理やモデル検証などのプロセスを自動化する技術だ。複雑で知識の必要な調整を少しでも簡単にできるようにし、機械学習の実装や研究に対する効率を上げる。
さらに、実装するまでのプロセスだけではなく、特定の問題に対して最適な機械学習アルゴリズムを自動で構築することも可能である。

しかし、自動構築する段階まで進むと、ニューラルネットワークの領域へ突入してしまう。専門家が設計した層を構成要素として組み込んだり、学習モデルの探索空間*が限られたりしてしまい、初心者の壁となっていた。

そこでグーグルのエンジニアチームは、白紙の状態からでも高校数学レベルの基本的な数理演算を組み込むだけで機械学習アルゴリズムを自動で生成する新たなシステム「AutoML-Zero」を開発した。

*探索空間…ある問題を解決しようとするとき、いくつかの候補の中で最もよい解を探すこと。すべての実行できる解の空間。

人間が調整しないことで見える新たな可能性

研究結果では、人間が設計する際の負担を減少・効率化させるだけではなく、ニューラルネットワークを使わない機械学習アルゴリズムを見つけ出すことも可能であるということが発表された。

最終的な目標は、探索空間における人間のバイアスに引っ張られない新しい機械学習コンセプトの発見だ。

だが、全自動の場合、なぜその機械学習コンセプトが生み出されたのか不明になってしまうと危惧する人もいる。たとえば、「ゼロから全てやらせるのではなく、人間が発見したコードを組み込むようにするべき」という意見もある。
まだまだ、未熟ではあるが、自動機械学習分野に新たな可能性ができたのは間違いない。

>> 論文

AutoML-ZeroはGitHub上でも公開されている。