インドのフリーフォーマットのナンバープレートも読み取る画像処理技術

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インドのナンバープレートはフリーフォーマットのため、読み取りと解析の難易度が高いものである。それに取り組むエクサウィザーズ社は、2017年からインドでナンバープレート認証システムを開発している。

同社のAI技術統括をしている遠藤太一郎氏が、企業研究所による合同研究発表カンファレンス「CCSE(Conference on Computer Science for Enterprise)」にて講演を行った。

渋滞緩和や交通安全のために使われるテクノロジー

同社は、アーンドラ・プラデーシュ州(インド)の「緑豊かな環境配慮型のスマートシティ」プロジェクトの一貫として、AIを搭載したセキュリティカメラを開発。ナンバープレート解析や逆走、ヘルメット不着用運転などの交通規則違反者解析を実施している。

一筋縄でいかないナンバープレートの読み取り

――遠藤
「インドの場合、ナンバープレートがこのように個性的です。画像を読み取り特徴を抽出し、分割された文字を統合するのが一般的な方法ですが、フォーマットが決まっていないインドのナンバープレートには適用できません」

――遠藤
「インドのナンバープレートは、フォーマットもフォントも自由ですが順番には決まりがあります。そこで、まずナンバープレートを検出し、ナンバープレートの要素から数字や文字だけ綺麗に切り取るアルゴリズムを開発しました。

次に読み取りですが、エンベッドした文字を入れ込むと、それぞれの文字の確率が出ます。これを正解と照らし合わせることを繰り返し、誤差を少なくしていきます。それぞれの文字を個別で解析するアルゴリズムにより、ナンバープレート画像の解析精度が向上しました」

この技術は、ご当地ナンバーで統一感が薄れ、デザイン性が豊かになり始めた日本のナンバープレートの読み取りなどでも期待されている。