AIのビジネス活用が大きな注目を集めているが、初学者が機械学習・ディープラーニング技術の理解を深めるために自由に利用できる日本語教材は未だ少ない。
そんな中、Preferred Networks(以下PFN)とアフレルは、ロボットカーを動かしながらディープラーニング技術の基礎知識を学べるプログラミング教材「実践!Chainerとロボットで学ぶディープラーニング」を共同開発し、10月7日より無料公開した。ディープラーニング技術の学習機会の提供、実務領域への活用促進を目的としている。
Pythonから「Chainer」までロボットカーで学べる
PFNは山梨大学との共同研究を行い、ディープラーニングを応用する実践的知識を学習するための高等教育向け教材を開発した。2019年7月から、山梨大学工学部2年生向けプログラミング実習において、本教材を使った授業を実施している。
山梨大学での教材を用いた授業の様子
今回PFNとアフレルは上記の教材を再編集し、ロボットカーである教育版レゴⓇ マインドストームⓇ EV3を用いたプログラミング教材を共同開発。ディープラーニングを初めて学ぶ学生や社会人が対象だ。
実際に動くロボットカーを用いることで、Pythonによるプログラミングから、PFNが開発したオープンソースのディープラーニングフレームワーク「Chainer」まで、初学者でも楽しく学習を進められるという。
無料で公開されており、今後、応用編のコンテンツも追加される予定。
学習の流れや特徴は以下の通り。
名称 | 「実践!Chainerとロボットで学ぶディープラーニング」 |
URL | https://ai.afrel.co.jp/chainer.html |
対象 | 機械学習やディープラーニングをこれから学びたいと考えている社会人、高等教育の学生(主に初学者を対象) |
特長 | ・大学の授業や自主学習などで広く利用されることを目的に、無料で利用可能(ロボットカーは別売り) ・実物(ロボットカー)を動かすことで、ディープラーニングを活用する効果を体感できる ・「Chainer」「ディープラーニング」「Python」の基礎を初学者が段階的に学習できる |
アフレル代表小林靖英氏は、リリース文で寄せたコメントで「今回の教材が人材育成現場の人づくりへの一助となり、アフレルが目指す30年後の明るい未来社会づくりにつながること、また教育分野における新しい取り組みとなることを期待する」としている。
また、PFN代表の西川徹氏は同コメントで「教材テキストの開発にあたり、山梨大学の牧野先生、西﨑先生に協力いただきながら、PFNのディープラーニングエンジニアが学習の流れから考え、楽しみながら段階的にディープラーニングを学んでいけるよう工夫した。大学生・社会人向けの内容ではあるが、興味ある高校生や中学生にもぜひ読んでもらいたい」と語っている。
Source:PR TIMES