チャットボットとは | 機能・種類・メリット・導入時の検討ポイント

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近年、質問に対し会話形式で答えることができる「チャットボット」が、企業と顧客の新たなコミュニケーションの手段として広がっています。2012年からの第3次AIブームに伴い、Siriに代表されるAIチャットボットが登場し、より柔軟な会話も可能になりました。

本稿では、チャットボットの意味やその種類、導入するメリット、導入時の検討ポイントなどを、実際に活用事例とともにご紹介します。

チャットボットとは?

チャットボット(Chatbot)とは、対話(chat)、ロボット(bot)を組み合わせた言葉で、チャットサービスで用いられる日常会話をインターフェースとしたプログラムのことです。ユーザーからの依頼に基づき簡易な作業を代行したり、問い合わせに対応するなど、本物の人のように振る舞うことができます。

身近な例としては、iPhoneをはじめとしたApple製品に搭載されている「Siri」や、Googleが提供する「Googleアシスタント」もチャットボットの1種です。

チャットボットの機能と用途


画像出典:Pikrepo

チャットボットの主な機能と用途について解説します。

チャットボットの主な機能

チャットボットには、主に2つの機能があります。

・外部システム連携

チャットボットを社内の在庫管理システムや人事管理システムなどと連携させて使うケースもあります。これにより、チャットボットを通して在庫数を確認したり、勤怠入力を行ったりもできるようになります。

・AIによる回答精度の向上

チャットボットによっては、AIの学習機能により、会話を繰り返すことで、より自然な回答や、適切な応答をできるようになるなど、回答精度の向上が見込めます。
会話のデータが多いほど、AIの学習が進むため、会話のやりとりをするほど回答精度が高まっていきます。

チャットボットの主な用途

自動応答に加え、以上のような機能を用いて、チャットボットはさまざま用途で使われれます。今回は、主な2つの用途をご紹介します。

社内の問い合わせ対応

情報システムや総務、人事、経理、営業支援など、社内の各部門への問い合わせをチャットボットが対応します。マニュアルに載っているよくある質問への対応を、チャットボットで自動化することで、人間が対応する手間を削減できる効果があります。

カスタマーサポート

お客様からの問い合わせに、チャットボットで対応します。メールや電話での簡単な問い合わせが減ることで、コールセンターの対応コストを削減できるメリットがあります。
また、FAQシステムと連携したり、複雑な内容の問い合わせへの対応に備えて、有人対応と連携しやすいしくみを用意し効率化を測ります。

チャットボットの種類


画像出典:Pikrepo

チャットボットは、「タスク指向型」「非タスク指向型」に大別でき、それぞれ次のような特徴があります。

タスク指向型

タスク指向型とは、特定の目的を達成するために会話を進めるタイプで、天気予報やカスタマサービスへの問い合わせなどがこれにあたります。

タスク指向型とは、特定の目的を達成するために会話を進めるタイプで、天気予報やカスタマサービスへの問い合わせなどがあたります。

タスク指向型では、入力された文章の「意味理解」をし、あらかじめ用意した複数のシナリオ(ルール)のなかから、もっとも適したものを導き出すことで、その後の会話を進めます。

たとえば、「明日の天気は?」と入力された場合、含まれる単語から「天気予報を調べる」ことが目的であると判断します。同時に、日時や場所といった、目的の達成に必要な情報を取得します。もし、目的達成のために必要な情報が不足していれば、ユーザーに聞き返して会話を進めます。

なお、入力された言葉や表現がシナリオと完全に同じでない場合も、類語辞書などを使って対応が可能なサービスもあります。

非タスク指向型

非タスク指向型とは、特定の目的がなく、ユーザーが会話を楽しむこと自体を目的としたタイプです。有名な例として、マイクロソフトによる「りんな」があります。

非タスク指向型の場合も、タスク指向型と同様に、入力されたテキストの意味理解を行い、シナリオから適切な回答を導きだしますが、シナリオの作りが異なります。

タスク指向型のシナリオが目的達成に必要な情報を事前に定義し、それを拾い集めるのに対し、非タスク指向型では、会話の候補として用意した複数の文章から、適切な応答を導きだす1問1答形式がとられます。

また、非タスク指向型のなかには、入力されたテキストを感情分析したうえで応答するサービスもあります。

チャットボットには、タスク指向型の人工無能と、AIを搭載したAIチャットボットが存在します。
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チャットボット導入メリット


画像出典:pixhere

チャットボット導入のメリットは、大きく分けて3つあります。

顧客対応を効率化

webサイトにFAQやヘルプページを用意しても、すべての顧客がそれを読んでくれるとは限りません。FAQを見れば解決する内容を、電話で質問してくる顧客が多数いれば、コールセンターの対応量が増加します。

FAQをもとにしたチャットボットを窓口として設置することで、こうしたよくある質問への自動対応が可能になるため、オペレーターは、複雑な内容の問合せだけに応じればよく、負担の軽減や業務効率化につながります。また、コールセンターやメールでの問合せとは異なり、チャットボットは24時間対応が可能なため、顧客の満足度の向上にもつながります。

顧客との接点の増加

LINEアカウントなどを活用した自社のチャットボット運用は、顧客へ直接アプローチできる手段として効果が期待できます。

単なる商品情報の提供だけでなく、雑談など「双方向」の会話も可能なチャットボットを通じ、定期的にコミュニケーションをとることで、実店舗の接客に近い会話体験を提供できるとともに、顧客との継続的なつながりを確保できます。

顧客マーケティングに応用可能

チャットボットを用いると、ユーザーが目的の情報に短時間でたどり着くことができるため、コンバージョン率が高いというメリットがあります。

企業側は、チャットボットの会話から顧客の意見や要望を吸い上げることで、自社商品やサービスの改善、販促、新商品開発などのヒントとなる情報も得られます。

チャットボットの課題

顧客対応の効率化や顧客との接点の増加、コンバージョン率の向上といったメリットがある一方、チャットボットには以下のような課題もあります。

教師データ不足

チャットボットの作成には、自動応答の基礎となる教師データが必要です。たとえば、顧客からの質問に対応するチャットボットは、企業内のFAQをもとに、質問とそれに対する回答のデータが必要になります。

FAQのデータがそろっていない企業の場合、まず教師データとなるFAQを用意する必要があります。また、FAQ自体は蓄積されていても、そのままでは教師データとして使えない状態の場合もあり、データの整備が必要になります。

このように、教師データの準備に時間や労力が必要となり、チャットボット運用のハードルが高いという課題があります。

ユーザーに使ってもらえない

教師データを用意し、チャットボットの運用を始めても、顧客に使ってもらえなければ意味がありません。チャットボットの活用に成功する企業も増えつつある一方で、利用率の低下が課題となっています。

この要因として、「期待通りの回答が得られない」という不満があります。教師データの不足などにより、顧客の質問に対して的確な回答を返せないなど技術的な課題も存在します。

また、チャットボットそのものの認知度が低いという課題もあります。企業に問い合わせをしたいと考えている顧客が、チャットボットを確実に見つけられるように、サイト内の設置場所を見直す必要があります。

メンテナンス

教師データは、定期的にメンテナンスが必要です。最初に十分な教師データを用意したとしても、実際に運用すると、予想外の質問など、現状のデータでは的確な答えを返せない場合があります。

そのため、定期的なメンテナンスでデータを補い、回答精度を上げていくチューニングや再学習とよばれる作業が不可欠になり、運用の負荷が高いという課題があります。

チャットボット導入時の検討ポイント


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チャットボットを導入する際に、検討すべき4つの点をご紹介します。

ボットの利用目的を策定する

チャットボットも1つのビジネス上の施策です。コスト削減のために導入する企業もあれば、顧客満足度向上のために導入する企業もあります。ブランディングのため、または売上向上のための接客ツールとして導入する企業もあります。

チャットボットを使用する目的を明確化することで、設計上さまざまな選択をする際の「根拠」になります。

「タスク指向型」か「非タスク指向型」かを選択する

チャットボットは、FAQなどに答える「タスク指向型」(ルールベース型)と、雑談などの柔軟な返答が可能な「非タスク指向型」(機械学習型)に大別できます。策定した目的によって、どちらのタイプを採用するかを決定します。

タスク指向型は、FAQの回答など、1問1答形式や、決まっているフローがあるチャットボットに適していると言われています。一方、非タスク指向型は「こんにちは」「おはよう」など、より会話的なチャットボットにする際に選ばれます。

インターフェイスを選定する

インターフェイスの選定、つまり「チャットボットをどこに出現させるか」を決定します。webサイト内の右下に表示される「web小窓」をはじめ、LINEやFacebookページなどのSNS、ロボットをはじめとしたIoTなど、さまざまな選択肢が考えられます。これらから、もっとも顧客の目に触れやすいものを選択することが大切です。

管理体制を整備する

チャットボットは、定期的なメンテナンスがそのままクオリティに直結します。故に、定期的にメンテナンスを行う体制を整備することは、非常に重要となります。
チャットボットの精度を向上させるには、的確に回答できなかった質問を吸い上げて、回答を追加するといった作業が欠かせません。

なぜチャットボットが注目されるのか


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2012年からの第3次AIブームと共に、AIを取り入れたチャットボットが広がりました。現在は、AIを活用し、企業と顧客が対話形式でコミュニケーションをとる「チャットコマース」という新しいマーケティングにも活用され始めています。

チャットボットのコミュニケーション技術によって企業が顧客との関係性をより強固にし、継続的につながり続けることを可能にするチャットコマースは、これからのビジネスにおいて重要な役割を持つ可能性があります。

今後、スマートスピーカーの浸透や、無人店舗などの発達に伴い、大きな可能性が期待できるチャットボットに注目すべきではないでしょうか。

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