新型コロナウイルスの治療薬をAIで探す 約450種の候補を発見

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画像出典:Pixabay

株式会社FRONTEOは5月1日、AIを使った新型コロナウイルス感染症の研究において、約450種の既存薬の転用候補が見つかったと発表した。

FRONTEOでは、同社の創薬支援AIシステム「Cascade Eye」を利用し、新型コロナウイルス感染症のパスウェイマップの構築に成功している(2020年4月24日発表)。パスウェイマップとは、遺伝子等の関係性を繋いだものである。パスウェイマップに示された分子や遺伝子に関する論文を解析することで、既存薬の候補を探索できるようにしていた。

今後の新型コロナウイルス治療への活用に期待

プレスリリースによれば、通常の創薬研究においては、臨床試験を経て承認される確率は約1/30000であるそうだ。FRONTEOのCascade Eyeを使うことで、候補薬探索の大幅な効率化が可能だという。


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Cascade Eyeの活用によって、新型コロナウイルス感染症に対して見つけた450種のうち、オートファジー、抗炎症関連化合物など約400種が市販されていることもわかった。FRONTEOは、効果や副作用などに関する適正な治験を経たのち、新型コロナウイルスの治療薬としての活用に期待できると考えている。

FRONTEOのCascade Eyeは、先に記載したとおり、病気にかかわる重要な遺伝子や分子をパスウェイマップ(関連性を表す経路図)に示して可視化するAIシステムだ。マップ上に示された分子や遺伝子に関する論文を解析することにより、既存薬の候補を探索可能である。

人間の思い込みやバイアスなしにAIが判断するのがCascade Eyeの特徴であるため、既存の知識・経験だけでは見逃す可能性がある新規ターゲット、バイオマーカーの発見に加え、有効性・安全性の予測等にも網羅性をもって応用可能だ。

Cascade Eyeで作成したパスウェイマップは、治療薬の選定に活用してもらうために、製薬企業や公的機関等に公開している。

>> プレスリリース

新型コロナの予測・抑制などを目指すハッカソン

株式会社groovesのマレーシア法人Grooves Sdn.Bhd.は2020年3月30日から、ソフトウェア開発者・データサイエンティスト向けの国際的オンラインハッカソンイベント「Coronavirus Hack」を開催していた。

Coronavirus Hackの狙いは、世界トップクラスのデータサイエンティストがメンターとして参加者の開発をバックアップしながら、新型コロナウイルスに対する新たなソリューションの発掘だ。

Grooves Sdn.Bhd.が拠点とするマレーシアでは、2020年3月18日から東南アジアで初となるロックダウン(都市封鎖、外出制限)が実行された。

今回のハッカソンの開催は、「インターネットを通じて世界中の人々が協力し、直面する問題を乗り越える『きっかけ』を提供すべきである」と考えて企画された。

また、株式会社groovesの代表取締役の池見氏も、「このたびのオンラインハッカソンが、国境を越えて人々が世界共通の新型コロナウイルスという問題に立ち向かうきっかけとなり、ひいては新型コロナウイルス対策の一助となることを目指します」とコメントしている。