ダイハツ、社員6500人にAI研修 誰もが当たり前にAIを活用できる状況目指す

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画像はダイハツ工業株式会社 公式サイトより

ダイハツ工業株式会社は3月4日、全スタッフ職(開発や生産技術、営業、管理部門などに従事するスタッフ)を対象に、AI人材育成プログラムを実施すると発表した。日本経済新聞などの報道によると、対象人数は製造部門を除く国内の6500人の社員におよぶという。実施は2020年12月から。

今回、ダイハツはAI人材の育成を手がけるスキルアップAI株式会社とともに、自動車産業におけるAI人材育成用の独自プログラムを開発した。開発の各工程で自律的にAIを活用できる人材を育成し、将来的に誰もが当たり前にAIを活用できるような状況を目指すという。

また、より高度なAI活用を検討する部門に対しては「AI道場」などの専門研修を実施する。従業員それぞれの業務領域に応じた研修や、自社データを用いたハンズオンの研修を実施し、およそ1年後にはダイハツ社内でAIプロジェクトを先導できる人材を輩出予定としている。

近年、生産現場や事務などでAIツールの活用している

ダイハツにおいては生産や開発の現場ではすでにAI教育を受けている従業員もおり、さまざまな領域でAIツールの活用が始まっている。

生産現場では現場従業員が中心となり、2021年1月からAIツールを活用。京都工場では車両に取り付ける部品を物体検出し、仕様検査を自動にするシステム、本社(池田)工場ではプレス部品の精度を検知できるシステムを開発した。今後は検知精度の向上や他工場でのAIツールの活用を進めるとともに、工場の現場従業員がAIの知識を習得することで、生産性や品質の向上を目指すという。

技術開発分野では2020年から、エンジンなどのパワートレーン開発現場でAIツールを導入し、従来は経験豊富な従業員のみが実施してきた官能検査や異音検査を機械で代替する取り組みを実施した。開発中のエンジンの計測試験中に発生するノッキング(異常燃焼)音をAIに学ばせ、機械が異常を自動識別することで、計測設備の稼働率を向上し、開発のスピードアップにつなげるとうたう。

一般事務の現場ではコールセンターにおける、ユーザーからの問い合わせ対応時の質疑応答システムに活用できるAIツールを開発および導入している。今後はそのほかの一般事務でも活用を促進するとのこと。

「ダイハツをもっと良い会社にしていく」

ダイハツ工業株式会社コーポレート統括本部 人事室 主査の斉藤秀樹氏は、今回発表したAI人材育成プログラムについて、「これまでダイハツ工業では、一部の部門で、AIを活用した業務改善に取り組んでいましたが、今回、AIの活用をさらに拡大するため、『啓発講座』をEラーニングで全社展開することにいたしました」と経緯を説明する。

さらに、今後については「今回展開する『啓発講座』は“AIを活用すれば、こんなことができるようになるのでは!?”と発想できるようにするための教育です。そして、今後、AIを業務で実践・活用していくために、『基礎講座』『中級講座』『道場』などを随時展開していきます。『まずやってみる、そこから考える、 そしてやり切る!』という心構えで、仕事の仕方を変え、人を育て、皆の力を合わせてダイハツをもっと良い会社にしていきます」と述べている。

>>ニュースリリース「ダイハツ、AI(人工知能)を活用し競争力を強化」

>>ニュースリリース「ダイハツ工業スタッフ職へのAI教育が本格的に開始」

>>日本経済新聞による報道