DATAFLUCTと竹中工務店が資本業務提携を締結 空間データ分析の高度化、スマートシティ・不動産テック新規事業開発へ

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株式会社DATAFLUCTは3月23日、総合建設会社である株式会社竹中工務店と資本業務提携を締結したと発表。

地形や建物、交通などのさまざまな空間データを重ねてデジタル上に再現できるGIS(地理情報システム)は、工事の効率化や自然災害の被害をシミュレーションするなど、建設業のDX(デジタルトランスフォーメーション)に役立つと期待されている。

エリアに関するあらゆるビッグデータを統合・分析し、データに基づく持続可能なまちづくりを実現するEBPMプラットフォーム「TOWNEAR」

一方で、形式の異なるデータを組み合わせて活用したり、時系列で比較したりするには高度な技術が必要になる。DATAFLUCTは従来のGISソフトでは扱いにくい位置情報、SNS、衛星画像、モビリティ、CO2濃度などのビッグデータを組み合わせ、リアルタイムの位置情報分析、人流モニタリングなどの高度なデータ分析から、まちの最新状況を把握できるEBPMプラットフォーム「TOWNEAR」の開発など、マルチモーダルデータ活用の実績がある。

今回の資本業務提携により、DATAFLUCTのデータサイエンスの知見と技術、データを活用した新規事業創出のノウハウと、竹中工務店が持つBIM(Building Information Modeling)をはじめとする設計・施工データや、維持管理において収集したセンサデータなどのノウハウを組み合わせ、事業開発に取り組む。

AIで建物・設備のあらゆるデータを自動的に集約し、データに基づく持続可能な施設運営を実現するファシリティマネジメントAI「builbo」

具体的には、GISやBIMなどの建設に関連するデータをカタログ化し、より高度な分析を可能にする。また、それらのデータを活用し、「スマートビル・スマートシティ領域のSaaS事業」「不動産テック新規事業」「『builbo』をベースとしたファシリティマネジメントサービス」など建設・不動産領域のデータ活用を推進する新規事業開発を目指すという。

DATAFLUCTと竹中工務店は、竹中工務店が「まちづくりを通したサステナブル社会の実現」をテーマに実施した「TAKENAKAアクセラレーター」をきっかけに始めたファシリティマネジメントAI「builbo(ビルボ)」の共同開発や、「建設DX」をテーマにしたオンラインイベントの開催など、ともに建設・まちづくり領域のデータ活用に取り組んできた。今回の資本業務提携はデータを活用したまちづくりを通してサステナブルな社会を実現したいと考える両社の思いが一致し、締結したとしている。

株式会社竹中工務店 情報エンジニアリング本部 課長 粕谷貴司氏は「DATAFLUCT社とは、TAKENAKAアクセラレーターでご一緒してからの付き合いです。そこから、builboの開発以外にも、データ分析の開発委託等にお付き合いいただき、その技術力だけでなく、企画構想力に対しても信頼を寄せています」とコメント。

続けて、「今回の資本業務提携によって、両社の関係強化に加え、互いの不足する技術を補完されることで、スピード感のある課題解決とサービス開発につながると確信しています。それらのサービスの展開を通じて、建設業に関わる多くのステークホルダーのDXを実現するとともに、社会課題解決にも繋げていきたいと考えています」と述べている。

>>ニュースリリース