“機械学習の自動化によるAIの民主化”を提唱し、機械学習の予測モデルの作成を自動化するプラットフォーム「DataRobot」が9月10日、出資企業であるインテルとの業務提携を発表しました。
今回の業務提携により、機械学習モデルの開発とビジネス展開の加速、あらゆる技術レベルのユーザーがAIを実ビジネスにおいて容易に活用できるよう、AIの民主化を加速させます。
DataRobotで何ができるのか?
DataRobotを活用することで、
- 故障予測
- 需要予測
- 行動予測
以上のようなことが、機械学習エンジニアがいなくとも、DataRobotを使えるだけで実現できます。
DataRobotは、1000を超える高度な分析アルゴリズムを備え、データを入れるだけで精度が高い順の予測モデルを自動で作成してくれるプラットフォーム。プログラミング、モデルチューニングの必要はなく、ユーザーは生成されたモデルを選択するだけ、それが機械学習自動化プラットフォーム「DataRobot」です。
DataRobot チーフデータサイエンティストであるシバタ氏も「機械学習エンジニアでなくとも、データとツールを使った機械学習による問題解決のハードルを下げていきたい」と語り、Google Analyticsのように気軽に使える、機械学習自動化ツールとして期待されています。
インテルによる機能強化。最適化された性能向上を実現するハードウェア基盤を提供
提携の一環として、インテル® のテクノロジーを活用した機能強化、低レイテンシーとスケーラビリティを追求する企業に対し、ハードウェア基盤を提供することで、あらゆる規模の組織の生産性を大幅に改善し、データアナリティクスにより創造される価値の最大化を図るといいます。
DataRobotの製品管理部門バイスプレジデントであるPhil Gurbackiは、次のように述べています。
「機械学習は、保険、銀行、製造、ライフサイエンス、マーケティングをはじめ、数え切れない業界において、組織がビジネス上の問題をこれまで以上に迅速かつ効果的に解決することを体系的に可能にしています。
あらゆるビジネスユーザーがデータサイエンスへの取り組みを自動化し、自らが保有するデータから即座に価値を創造することができるソリューションの提供こそ、起業当初からDataRobotが一貫して掲げてきた理念です。
インテルとの業務提携を通じ、機械学習ワークロードに必要な最大レンジの計算能力とメモリを備える「インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサー」が搭載されることで、当社プラットフォームは飛躍的に向上します。」
インテルの企業・政府向けデジタルトランスフォーメーション部門のバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーであるLisa Davis氏は、次のように述べています。
「企業は従来型のモデリング手法に伴う法外なコストや時間を費やすことなく、より緻密で影響力のあるデータ駆動型の洞察に関心を寄せています。「DataRobot」の自動化技術と「インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサー」の融合は、こうしたコストや時間への懸念を軽減するのに役立ちます。
そして、広く認知され信頼を誇るプラットフォームをベースとした、データサイエンスの成功を目的とする既成ソリューションを用いることで、組織が強力な機械学習能力を迅速に開発し、活用していくことを可能にします。
私たちは今日のAI主導型ビジネスを概観するにあたり、「DataRobot」が変革をもたらすトランスフォーメーション技術なのだと考えています。」
専門知識がなくとも、AI活用が可能に
いざAIを導入しよう! と思った際に立ちはだかるのが、専門知識を持った人材の不足。
「AIを活用すれば、きっとこの業務は自動化、削減できる」とわかっていても、実行する人がいなくては何も変わりません。一方で、世界的にみてもAI人材は欠如しており、採用コストもかなり高いです。
DataRobotは、まさにそういった課題に直面している企業の救世主となるツールとして注目されています。
データサイエンスと機械学習ワークフローを自動化することで、組織が高度なプログラミング能力を持つデータサイエンティストを大勢採用し、チーム形成する必要がなくなるDataRobot、今後のさらなる展開に注目していきたいです。
Source:DataRobot Teams Up with Intel to Accelerate the Development and Deployment of AI in the Enterprise