Kaggler約20名在籍のDeNA、KaggleのゲームAIコンペで優勝 電通デジタルはKaggle Masterが2名に

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画像は「Hungry Geese」のゲーム画面。自分のヘビ(実際はガチョウ)を操作し、食べ物を食べて体を伸ばしながら、相手のヘビにぶつからずに生き残る必要がある。

世界最大級とうたうAI(人工知能)コンペティション「Kaggle(カグル)」で開催した、ゲームAIの国際コンペティション「Hungry Geese(ハングリー・ギース)」において、株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)の田中一樹氏、株式会社QUANTUMに所属してDeNAでも強化学習の研究開発に従事した大渡勝己氏のチーム「HandyRL」が1位に輝いた。

そのほか、4位は株式会社電通デジタルのクリエーティブチーム「アドバンストクリエーティブセンター」に所属するAIエンジニアの石川隆一氏、村田秀樹氏を含むチーム。11位はアクロクエストテクノロジー株式会社(アクロクエスト)の機械学習エンジニアである山本大輝氏らのチームである。なお、同コンペティションには875チーム(1039名)が参加している。

本コンペティションは「Hungry Geese」というゲームをプレイするAIを開発し、AIと強さを競う。「Hungry Geese」は古典的なコンピュータゲームであるヘビゲームを4人プレイヤーに拡張した対戦ゲーム。相手のヘビを追い詰めるだけではなく、ときには協力が必要であることや相手のヘビを対戦中に分析し、戦略変更するといった多人数ゲームならではの課題があるという。

Kaggler約20名在籍DeNA、同社の強化学習ライブラリを使用

DeNAの田中氏とQUANTUMの大渡氏のチームは、DeNAがOSSとして公開している並列強化学習ライブラリ「HandyRL」を用いて、近年発展した強化学習技術と、既存のゲームAI技術を組み合わせたAIを開発した。

「Hungry Geese」に対応した機能をHandyRLライブラリ中に実装してコミュニティに公開し、多くの参加者がHandyRLを通じて強化学習に触れるきっかけを作った。本コンペティションに関する講演なども実施している。

DeNAは2018年4月から、業務時間にKaggle参加を認める「Kaggle社内ランク」制度を導入している。今回の優勝はメダル授与対象のコンペティションとして、同制度開始以来初の快挙という。

Kaggleで実績をあげた参加者には賞金のほか「Kaggle Grandmaster」「Kaggle Master」などの称号が与えられる。DeNAは1月15日、日本国内に十数名しかいないと言われる、Kaggleの最高位Kaggle Grandmasterの在籍人数3名となり、日本企業としては最多になったと発表した。8月11日現在、DeNAにはKaggle Grandmaster、Kaggle Masterが約20名在籍する。

大渡氏は同コンペティションを終えて、「quantumの素晴らしい環境とサポートによって、強化学習をはじめとするAI技術の価値を伝える素晴らしい経験ができました。支えてくれたすべての人たちに心から感謝します。故郷の大分でいつも見守ってくれている家族にいい報告ができます」とコメントを寄せる。

>>ニュースリリース「AIの世界大会「Hungry Geese」でDeNAのチームが優勝」

>>ニュースリリース「世界最大のAIコミュニティ「Kaggle」のゲームAIコンペティション「Hungry Geese」でquantumのメンバーを含むチームが優勝。」

電通デジタルKaggle Masterが2名に

電通デジタルの石川氏、村田氏らのチームは、強化学習やディープラーニング(深層学習)などの技術を活用し、作成したAIのガチョウ同士の対戦を何度も繰り返し学習することで改善を続け、高い精度を実現したという。

石川氏は今回の金メダル獲得により、コンペティションで金メダル1つと銀メダル2つを獲得すると取得できるKaggle Masterの称号を得た。電通デジタルではKaggle Masterは石川氏と村田氏の2名になる。

>>ニュースリリース「電通デジタル社員、国際的AIコンペティション「Hungry Geese」(Kaggle)で金メダルを受賞」

アクロクエストの社員Kaggle Grandmasterに

アクロクエストの山本氏は今回の金メダル獲得により、過去にソロで得た金メダル1枚を含む合計5枚の金メダルを保有することになり、Kaggle Grandmasterの称号を得た。

山本氏は「4人対戦のゲームAIの開発といった、私が今まで参加していたデータ分析/機械学習のコンペと異なるものでした。このコンペに参加することにより強化学習やディープラーニングなどをはじめとした強いゲームAIを作るためのさまざまな工夫を試みたり、結果をチームで議論したりする過程で多くのことを学べました。得られた技術は活用して、使っていきたいと考えています」とコメントを寄せている。

>>ニュースリリース「当社の機械学習エンジニアが世界で232名しかいない「Kaggle Grandmaster」称号を取得しました。」