AI&自動化でどう変わる?webとデジタルマーケの設計と未来:イベントレポート

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おはようございます、飯野です。

最先端の事例や技術を知るということは、とても大事なことです。なんですけど、今後それらの技術でマーケットや働き方がどう変わっていくのか?という観点もそれ同等、もしくはそれ以上に重要ですよね。

まさしくそんな観点で開催された「AI&自動化でどう変わる?webとデジタルマーケの設計と未来」というイベント。登壇者もIBM、SoftBank、SDLの著名な方々と超豪華だったんですが、今回Ledgeがそんな素敵なイベントに協賛として入らせていただきました。

イベントの中身をそのまま書いてしまうと、各方面から怒られそうなので、怪しいところはぼかしつつ、明らかにダメな話題は触れずにレポートします。

AIはけっして遠い存在ではない。Watsonが示した次の世界の可能性

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最初に登壇されたのはIBMの菅沼さん。人工知能がどう動くのか、現在の使われ方などなど。とてもわかりやすく説明してくださいました。


人工知能は働き続けることができる

人工知能とヒトの違いの話しも面白かったです。改めてまとめると、新たな気づきもありました。

ヒトとの共通点

  • 初期トレーニングが必要
  • 完璧にはならない
  • 学習を続ける
  • 自然言語を理解する
  • 自信があったりなかったり

ヒトとの相違点

  • 自我がない
  • 24時間365日働ける
  • 病気にならない/気分屋ではない
  • 辞めない
  • 必ず解答してくれる

なんといっても1番の大きな違いは、どんなことがあってもテンションを下げることなく、同じクオリティーを維持したままずっと働き続けることができるところでしょう。

ショッピングセンターで子供の対応をするスタッフって1日働くと相当な疲れがあるそうです。そこで人工知能を搭載したロボットで接客を代替したところ、パフォーマンスがヒトよりよかったり……なんて事例もあるんだとか。

実はコストの面でもユーザー体験の観点でも、人工知能をつんだロボットで接客したほうがいいことって意外にあるのかもしれませんね。


すでに現場で成果を上げ始めたAIの事例紹介も

Watsonのこんな機能がすでに実務に使われているそうです。

こうやってみてみると、遠い話題のように思われがちなAIも、十分に実用段階に入ってきているんですよね。

正直、明確な使い道についてはまだまだ探っている段階だとは思うんですが、みんなで使えば使うほどデータも溜まってきますし、AIは賢くなっていきます。

まだまだ不十分なところもあるとは思います。ただどんどん使っていくことが人工知能の可能性を開くカギになるんだろうなー、と思いながら聞いていました。

スマートロボットがこれからのビジネスを変える。Pepperのリアルな成果に驚き

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2番目に登壇されたのはソフトバンク首席エヴァンジェリストの中山さん。スマートデバイスやロボティクスなどの4つの分野のエヴァンジェリストとして活躍されています。

ちなみに、米国Appleが公認している日本人のiPhoneエヴァンジェリストは日本には2人しかいないそう。一人はあの孫正義さん。もう1人がこの中山さん……というとんでもない人です。

Pepperの開発秘話も非常に面白かったのですが、店舗への導入効果事例がそれ以上に面白かったので、その部分を紹介します。

ロボットが現場で成果を出すのはまだまだ先だろうなーと思っていたところで聞いた数々の成功事例は、結構インパクトがありました。


事例1:天下一品のPepper店長は来店者数を2倍に!

鶏ガラこってりラーメンで有名な天下一品ですが、ある店舗にPepperを導入したところ来店者数が2倍になったそうです。

Pepperがやったことはただひとつ。

「帰り際、子供達に飴をつかんで渡した」ただそれだけです。

それだけなんですが「ロボットが飴を渡してくれるラーメン屋にまた行こうよー!」と毎週末に子供からおねだりされるようになり、再来店率が大きく伸び、来店者数の増加につながったんだとか。

たしかにロボットが飴を渡してくれて、渡すときに気の利いたひとことでも発してくれたなら子供達にはたまらないですよね。心を鷲掴みにする、っていうのはこういうことなのかもしれません。


事例2:牛角にPepperを置いただけで客単価がUP?

焼肉チェーン牛角に置かれたPepperの事例も面白かったです。

その店ではあるコーナーにPepperは設置されているそうなのですが、食卓に着くなり子供がそのコーナーに向かうらしいんですね。

そうするとテーブルには大人だけになり、ビールをどんどん頼む。子どもに気を使う必要もなくなるので、滞在時間も長くなる。結果、客単価が大きくあがったそうです。

同じような効果があった例として、デモンストレーション販売をする店員の近くにPepperを置いておいたら、接客数が133%あがったなんて話も。Pepperが子供と遊んでいてくれるので、親が話を聞いてくれるようになったことが理由なんだそうです。

Pepperに子どもの相手をさせることで、親をサービスや接客に集中させることができ、ビジネス数値にも良い結果として出る。実際に事例を聞くと、この効果はバカにできないほどインパクトありそうでした。


事例3:沖縄のカーレンタルショップでの中国語対応

Pepperは日本語と英語、中国語に対応しているので、海外からきた旅行客の接客でも活躍します。

ある沖縄のカーレンタルショップでは、多くの中国人が訪れるそう。今までは中国語が話せるスタッフが一日中旅行客の接客をしていたんですが、労力を使う割にだいたいは同じ質問なので、スタッフのモチベーションもあがりにくかったんだそう。

そこで何台かPepperを導入したところ、ヒトによる接客の時間が格段に減ったんだとか。

コスト観点でいえば、中国語ができるスタッフを1人雇うよりもPepperの導入費用のほうが安いですし、今後こういった仕事はどんどんロボット化していくのかもしれません。

ロボットは疲れないですし(バッテリーは減りますけど)、同じ質問にも飽きずに対応してくれるのでこういうケースでの導入は最適だと思います。


もう一般の現場レベルまでおりてきているPepperの導入事例。自分たちが思っている以上に、すでに成果がではじめています。

これからじわじわとPepperなどのロボットを街中で見る機会も増えていきそうだな、と感じました。

雑なパーソナライズがUXを毀損する?実施策を打つ『覚悟』の話

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最後はSDLジャパンの小松さん。バズワード化しつつある「パーソナライズ」について疑念を示してくれました。

デジタルコンテンツを使って何かをしよう、という技術は直近5年の間に約20倍になり、複数のデータが取れるようになりました。その一方で約70%のカスタマーはパーソナライズされていないことに不満を感じている、というデータもあります。

……とここまではよく聞く話なんですが、こういう話に振り回されて、中途半端な施策になってはいないか? それって本当にユーザーのためになってるの? という疑問提示から話は始まりました。

例えば、GPS情報を見て勝手にwebサイトの言語を変更したり、ECサイトである商品を1回買ったからといって、同じ商品をずーっとレコメンドしたり……などなど。

余計なお節介とパーソナライゼーションとは全然違うものであり、パーソナライゼーションとターゲティングはよほどな覚悟がない限りはやらない方がいい。と今の流れに対して、力強く警鐘を鳴らしてくれました。

オムツを一回購入したところ、2年後にも同じオムツをレコメンドされた、なんて話も笑い話としてされてたんですが、この話に関しては簡単に予測できる未来でさえレコメンドロジックに使えていないですし……改めて考えると今のパーソナライズって結構雑ですよね……。

小松さんの言葉を、自戒の念を込めて強く心に刻みました。

いよいよ始まるAIやロボットによる自動化の流れ。僕らは今何を考えるべきか

当日はパネルディスカッションもあったのですが、正直ここでは書けない内容だらけだったので、申し訳ないですが今回は……カットで……!(伏せ字だらけで真っ黒になります;;)

で、今回のセミナーに参加しながら感じたことをまとめてみようと思うのですが、AIやロボットの可能性は自分の予想をはるかに超えているなあ、と改めて。

すでに上記で紹介させていただいた通り、かなりリアルなビジネスの現場まで降りてきているこれら技術の進歩は、僕らが望むと望まざるとに関係なく進んでいくみたいです。

さて、その時僕らは覚悟を持ってユーザーの満足や期待に向き合い続けるために何を考えるべきなのか。

なんとなく、そんなちょっとおっかない疑問を投げつけられたような気分でした。

非常にエキサイティングだった今回のセミナー、Ledgeとしてもはじめての協賛企画でしたが、ぜひ第二回、三回と展開していきたい所ですね。

ではではー。