大日本印刷、AIで契約書や申込書の内容を確認 50%程度の省力化を見込む

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大日本印刷株式会社(DNP)は2月1日、人工知能(AI)における画像文字認識と自然言語処理の技術を活用し、契約書や申込書などの記載内容を校正・校閲できる、SaaS(Software as a Service)型の「DNP AI審査サービス(校正・回覧業務)」を提供開始した。



「DNP AI審査サービス(校正・回覧業務)」は、契約書や申込書などの記載内容について「ルールが適用されているか」「誤字・脱字はないか」などをチェックし、正誤などの指摘事項を表示できるというもの。本サービスを利用することで、AIが指摘した事項を中心に人がチェックできるようになるため、校正・校閲作業の省力化と人為的なミスの低減を実現するとうたう。

具体的には、Microsoft Excelなどで作成した栄養成分表示などの原稿とデザイン案を比較して、AIが差異を判定し、その個所を表示する「原稿比較」や、表記・表現のルールや約款に記載されている注意文言(ガード文言)などをAIが学習し、問題のある箇所を判定する「レギュレーション審査」が可能だ。

また、複数部門にわたる校正・校閲・回覧・承認などのワークフローを設定し、追加情報や指摘事項の入力など、業務・承認プロセスをオンラインで効率的にできるとうたう「レギュレーション審査」も実現する。

多くの企業が取り組んできた働き方改革やテレワークへの対応は、コロナ禍をきっかけとしたニューノーマルのなかで加速していると言える。このようななか、企業などの各種発行物の校正・校閲作業は人手に依存している部分が多いため、効率化や人為的なミスの低減が求められているという。

たとえば、商品パッケージの制作時には、各業界で守るべきルールのほか、ロゴやマークの表示方法など企業独自のルールに準拠する必要がある。社内外の多くの人々が部門横断的に校正・校閲に携わっているとのこと。



DNPは、各企業の校正・校閲業務に共通する業務負荷の軽減を課題と捉え、サントリーグループのサントリーコミュニケーションズ株式会社の協力のもと、AIを活用した審査サービスの実現に取り組んできた。2019年5月からは、飲料・食品メーカーを中心に36社と合同検証を実施してAIの精度を改善。実効性を確認できたため、今回サービスを開始したとしている。

すでに同サービスは、日清食品ホールディングス株式会社や明治安田生命保険相互会社などで採用され始めているという。サントリーコミュニケーションズは、本サービスの運用によって、商品パッケージの校正作業を導入開始段階で30%、将来的には50%程度の省力化を見込んでいるとのこと。

>>ニュースリリース

大日本印刷とNHK、AIで感情にあわせたフォントに変える字幕システム

DNPはAIを活用したさまざまなサービスを展開している。

少し前の事例だが、同社は株式会社NHKテクノロジーズ(NT)とともに8月24日に、映像と音声をAIで解析し、内容や感情にあわせた最適なイメージのフォントで字幕を表示できる「感情表現字幕システム」のプロトタイプを開発したと発表。耳の不自由な人や音が出せない環境でも、番組の臨場感を伝えられるという。そのほか、詳細は以下の記事をチェックしてほしい。