ドコモは3月末からAIを使ってつながりやすいモバイル通信を提供

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株式会社NTTドコモは3月4日、2020年3月末からドコモの通信品質最適化業務にAIを導入すると発表した。これは、来る5G時代におけるさらなる快適な通信を提供することが狙いにある。なお、導入するAIは、エリクソン・ジャパン株式会社と協同で開発したものだ。

>> プレスリリース

AIによって品質最適化業務の完全自動化を目指す

今回の取り組みでは、品質改善従業者(=通信品質の改善に携わる技術者)のノウハウをAIが学習し、通信品質に関わるデータ分析、問題があるエリア・通信品質低下の要件特定などでAIを使う。

通信品質の最適化ノウハウを学習したAIは、全国の通信品質を即座に把握。1000項目以上のデータを同時に分析できるので、人間では気が付きにくいわずかな通信品質の劣化や、未知の問題の検出が可能になる。

くわえて、全国にAIを導入することで、品質最適化ノウハウを均一化させ、ネットワークを網羅的に品質改善する。

2019年12月から実施していたトライアル運用では、AIの問題検知の結果から品質改善従業者が適切な対策手法を抽出でき、AIを導入したネットワーク品質最適化が顧客の通信品質のさらなる向上につながることが実証されている。

5G時代が来ると、ネットワークの複雑化や通信トラフィックの増大、顧客ニーズの多様化が予想される。今後は、AIによって未来の通信トラフィックを予測するとともに、ドコモ内で蓄積された改善手法をAIに学習。AIが導き出した対策をするところまで、一気通貫で実施することによって、ネットワーク品質最適化業務の完全自動化を目指す。

5G商用サービスは3月末からを予定

そもそも、5Gとは第5世代移動通信システムのことで、高速かつ大容量、低遅延、多接続という特徴を持つ。端的にいえば、いまスマートフォンなどで使う4Gの進化版、と言うのが最もわかりやすそうだ。大きい容量のデータ(たとえば映画)も5Gなら高速でダウンロードできるようになるとされる。

スマートフォンで使うモバイル通信だけでなく、5Gはさまざまな企業で活用される見込みだ。

2019年2月には、NECとNTTドコモ、ALSOKが会津若松市で5Gを活用した地域見守りの実証実験をした。これは、鶴ヶ城の天守閣に設置した高精細カメラで撮影した映像を、5G基地局から公園内に設けた監視センターに伝送・分析することで、徘徊する高齢者・迷子・体調不良の人などを迅速に検知するものだ。

当時のプレスリリースによれば、うずくまる高齢者を検知し、監視センター員が公園内を巡回中の警備員に連絡、警備員は身に着けたスマートグラス(5G移動端末)に表示された映像・文字や音声による指示をもとに、高齢者がいる場所へ迅速に駆けつけることができたという。

>> プレスリリース(NEC)

この取り組みを実施したALSOKは、レッジが開催するイベントThe AI(2018年開催)で登壇した際から「2020年にむけて日本でも登場してくる5Gをいちはやく警備に取り込む」と話していた。

警備において重要なのは速さ。AIが異常を検知し、すぐさま伝わる仕組みがあれば、いくつもの事故を減らすことになるかもしれない。

5Gの商用サービスは2020年3月末からを予定している。新たに来る5G時代はもう目の前だ。