ドローンは山間部で遭難者や有害動物を見つけられるのか

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岡山県和気町で興味深い実験が実施されていた。

スウィフト・エックスアイ株式会社は3月10日、TOL型固定翼ドローンを使用し、和気町が企画した「有害動物検知実験」および「遭難者捜索実験」を実施したと発表。この実験には和気町職員、警察、消防署、猟友会など約30名が参加した。

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実験で使われたドローンは、Swift021という機体だ。2時間超の飛行が可能で、各種センサーやAIによる航空機レベルのフェイルセーフ機能を有する。

横幅は約4メートルの大きな機体だ

約40ヘクタールの場所から遭難者4人中3人を発見

まず、有害動物検知実験を実施した。この実験では赤外線カメラ映像から有害動物の位置を確認、生態調査などを行うことを想定している。山間部(約200ha)を使用し夜間フライト(1フライト:30分間)をしたところ、10分ほどで3匹の有害動物を検知できた。

次に、観音山登山道(約40ha)において、4人が遭難したと想定し、制限時間内で何人を発見できたかの実験を実施した。結果的に、合計90分のフライト(1回目:50分、2回目:40分)で4人中3人を発見した。

実験で使われたドローンSwift021を製造するSwift Engineering Inc.のアレックス・エチェヴェリア氏は、「実際の現場では、遭難者の年齢・性別、詳細な地理情報、過去の情報などを収集することが第一段階。その情報がない状態でも3人を発見できたことに満足している」と述べた。

一方、スウィフト・エックスアイの代表取締役会長&CEO 松下弘幸氏は「今回は限定された範囲の遭難者捜索デモを行った。Swift021は米国の電波出力であれば、半径50km以上でライブビデオによる捜索が可能であるが、日本の電波出力では数kmしか電波が届かないために、せっかくの021の航続距離をいかした効率的な運用ができない。緊急時だけでも特別な許可が必要である」と語る。

また、同社の最高執行責任者(COO) ニック・バルア氏は「Swift021の長時間飛行という利点を活かし、効率的に遭難者を確認できた。実際の現場では、空から広範囲の捜索情報を捜索隊に共有し、捜索範囲を絞るなど、効率的な捜索が可能になる。実際の現場にも広めていきたい」としている。

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ドローンとAIを使ってキャベツの状態を把握する

ドローンを活用したプロジェクトはいくつかあるが、農業ではAIと組み合わせて使われているプロジェクトがある。

キャベツ収量予測の実証実験を進める株式会社スカイマティクスは、ドローンで上空からキャベツを撮影し、膨大な量の画像をつなぎ合わせてAIで解析する。

上空から撮影した写真をつなぎ合わせ、圃場全体を1枚の高解像画像にまとめる。キャベツを1個ずつ分析できるほど解像度に仕上がるので、育成状態が悪いエリアなどの判別も容易。しかも圃場巡回の時間も削減される。育成状況から収穫量を予測しようとしているのだ。育成状況を把握したことで、これまで「勘頼み」だった収穫予測などにも役立てられるそうだ。