音声感情解析AIのEmpathとコールセンターBPO企業が提携。オペレーターの応対品質・メンタルヘルス改善へ

このエントリーをはてなブックマークに追加

音声感情解析AI「Empath」を開発する株式会社Empathと、コールセンターBPOの提供を行う株式会社TMJが12月27日に事業提携を発表しました。

コールセンターにEmpathの音声感情解析AIを用いることで、課題となっているオペレーター間の応対品質のばらつきオペレーターの離職率の高さを改善していくとのこと。

アラブ首長国連邦内務省に正式に採用され、開発者向けに提供中の「Web Empath API」は世界50か国以上で利用されているという、音声感情認識エンジン「Empath」。コールセンターにおいても力を発揮しそうです。

AIによる音声感情解析で応対品質向上・成約率増加

EmpathとTMJは、2015年から2016年にかけて共同研究を行っており、研究成果として、

  • オペレーターのモチベーション・感情表現のアウトバウンド・コールにおける獲得品質への寄与
  • 顧客の特定の感情値と成約率との相関

が明らかになったそう。

これらの研究成果から、オペレーターの感情をAIで解析することにより、より顧客の感情に即した適切な対応が可能になり、応対の平準化が狙えます。

また、感情値と成約率との相関を分析することで、顧客の感情解析に基づきリアルタイムでオペレーターにAIから指示を与え、成約率を向上させていくそう。

AIのメンタルヘルスケアにより、オペレーターの離職率を低減

また、コールセンターではオペレーターの離職率が高く、採用・教育のコストの観点から離職率の低減が課題となっています。

そこで、両社は音声感情解析AIによるオペレーターのメンタルヘルスケアと離職防止に取り組んでいくとのこと。AIが各オペレーターの気分状況を把握し、不調な状態が続いた場合は上司からのサポートを速やかに受けられる仕組みを作ることで、オペレーターがより働きやすい職場づくりを目指すといいます。

広がるAIによる“会話分析”のアプローチ

Ledge.aiで以前紹介した、営業トークを可視化する「UpSighter(アップ・サイター)」というツールは、会話のロジック構成や展開の仕方を見える化し、伝えたい内容をどのような構成で適切に伝えているかを評価できるツールでした。

応対品質の改善による顧客獲得という目的は同じでも、今回紹介したように音声感情解析に着目したものもあれば、前述のように自然言語処理による会話内容の見える化に着目したものもあり、AIの使い方は多岐に渡ります。

感情の解析と内容の見える化という異なるアプローチを組み合わせてみるのも面白そうです。

今後、EmpathとTMJは今回開発するコールセンターAIをTMJ内で活用後、パートナーにも販売していく予定とのこと。AIを活用することで、果たしてどのようなコールセンターが完成するのか。今後も注目です。