デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリーはTISと、財務諸表分析・株式分析・経営分析を最短1日でアウトプットしてくれる企業分析AIサービス「Finplus(フィンプラス)」の提供を開始を発表しました。
Finplusは、企業が業務提携やM&Aなどを検討する際の対象企業の初期分析を、専門家に代わっておこなうサービスです。DTFAのファイナンシャルアドバイザリー事業で蓄積されたノウハウをもとにTISがシステム開発しています。
Finplusは企業分析に「速さ」と「安さ」をもたらす
専門家へ依頼する従来の方法と比較し、Finplusではより迅速かつ低コストで分析が可能になります。最短で翌営業日に分析結果が確認できます。さらに定額サービスを利用すると1回当たりのコストは10万円程度と、圧倒的です。
さっそく、Finplusの特長をいくつかみていきましょう。
迅速な分析で、戦略的検討もスピーディーに
初回の企業分析では、対象会社の直近3ヶ月分の貸借対照表、損益計算書などをアップロード後、翌営業日を目処にPDF形式で約50ページにおよぶ企業分析を提供。
結果に対する割引率やFCFの値を変更することができ、迅速にその分析結果を確認できます。
3ヶ月分の資料を人間が読み、分析するとなると、1日では難しいです。AIによって分析を迅速におこなうことで、戦略的検討もスピーディーになります。
従来の10分の1程度のコスト負担を実現
定額サービスでは、一件あたり10万円のコスト負担で利用できます。
一般的に専門家評価は200~500万円/件、単純に比較しても約10分の1程度のコスト負担になっています。
初期的検討に資する分析結果の提供
分析結果の全体感を示すエグゼクティブサマリから財務諸表分析、株式分析、経営分析を提供。
- 財務諸表分析
- 財務諸表上の留意事項や今後の対応についての分析結果をフィードバック
- 貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書の分析結果を図表出力
- 全数百項目に及ぶ分析を実施し、確認が必要な事項にはコメント出力
- 株式分析
- インカムアプローチ、マーケットアプローチ、コストアプローチなどの一般的な分析手法を適用
- インカムアプローチ、マーケットアプローチそれぞれに感応度分析結果を図表出力
- 経営分析
- 収益性、効率性、安全性、流動性、生産性などの観点から経営分析を実施し、業種平均値との比較結果をフィードバック
- 一般的な経営分析の指標に基づき、対象会社の分析結果をレーダーチャートなどで出力
- 業種平均値との比較結果を帳票に出力し、指標ごとに確認が可能
企業の状態をAIで可視化する
Finplusは業務提携やM&Aでの企業分析に用いられますが、AIで企業分析をおこなうことで、
- 内部分析をおこない、会社の経営状態を把握
- 投資のリスクを減らし、投資家をアシスト
- 就活生向けに企業の状態を提示
など多岐にわたる場面で活用が期待できます。
近年、機械学習等の技術が使われた機能を持つBIツールなども増えてきています。Finplusに限らず、AIが搭載されたツール等をビジネスに取り入れることで、より一層の業務効率化を図ることが、スピーディにビジネスを加速させるカギとなってくるのでしょうか。