富士通、AIでフォークリフトの危険運転を検知 評価時間を半分に

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富士通株式会社は6月2日、サントリーロジスティクス株式会社と共同で、フォークリフトの安全運転評価業務〔※1〕を効率化するフォークリフト操作のAI判定システムを開発したと発表。サントリーロジスティクスは6月2日から、サントリーロジスティクスの倉庫において本システムを順次導入する。

〔※1〕安全運転評価業務は、倉庫オペレーション業務における災害防止を目的に、物流倉庫内を走るフォークリフトのドライブレコーダー(ドラレコ)映像を点検し、安全運転の評価および、運転者に評価内容をフィードバックする業務を指す。

本システムを活用することで、安全運転評価業務にかかる時間を従来比約50パーセント削減できる。また、従来は安全推進部の従業員の目視のみでドラレコ映像を点検しており、見落としや評価のばらつきが起こりうる状態だった。本システムでは人為的なミスを削減し、標準化した評価を実現するという。

独自の安全係数を動画上に表示してくれる

本AI判定システムは、映像の変動量の分析やディープラーニング(深層学習)を用いた解析をすることで、フォークリフトの走行状態(走行中、旋回中、停止中)、運転者の乗車状態(乗車中かどうか)、爪〔※2〕の昇降位置の状態(操作中、停止中)といった3つの状態の組み合わせから、「ながら操作」「静止確認不足」「一時停止確認不足」〔※3〕の危険運転シーンを検知する。

〔※2〕フォークリフトで貨物を乗せるフォーク(爪)状の部分を指す。

〔※3〕「ながら操作」はフォークリフトが走行したままの状態で爪を操作する動作のことを指す。「静止確認」はフォークリフトが爪に貨物を乗せる際に停止し、貨物の揺れが収まったことを確認することを指す。「一時停止確認」は停止線などで一時停止を確認することを指す。

たとえば、走行状態が「旋回中」かつ爪の状態が「爪操作中」である場合は「ながら操作」の1つ「旋回ながら操作」〔※4〕の運転であると検知できる。

〔※4〕フォークリフトが旋回しながら、爪を操作する動作を指す。

危険運転をしているかどうかの検知結果に基づき、危険運転をしている時間帯と危険運転をしていない時間帯との動画像データの再生速度を変えることで、安全運転評価業務の時間を従来比約50パーセント削減可能。

検知した危険運転シーンとともに検知の根拠、サントリーロジスティクスが独自に採用した動画内の安全運転シーンの割合を見積もる安全係数を動画上に表示し、評価者に提示する。

安全係数は運転者がフォークリフトを操縦する時間に対して、安全な運転をしている時間の割合から算出する。安全運転の時間が多いほど安全係数が高くなる。

富士通は今後もサントリーロジスティクスと共同で、リアルタイムでのアラーム通知機能を追加し、フォークリフトを使う業種・業界に向けてサービスの拡大を検討中としている。

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