京都大学、サンプルサイズの計算方法を学べる無料講座 臨床統計学の講師が担当

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画像は「京都大学「臨床試験の統計的方法ーサンプルサイズ計算の技術ー」講座PV~ gacco:無料で学べる大学講座」より

オンライン講座サイト「gacco(ガッコ)」では、オンライン講座「臨床試験の統計的方法ーサンプルサイズ計算の技術ー」を開講中だ。京都大学が大学院生向けに提供する臨床統計家育成コースを過去の教育経験をベースに、臨床医学のための統計学を習得できるように構成したもの。開講日時は2022年2月28日(月)23時59分まで。受講料は無料。

臨床研究を計画するとき、対象者の人数(サンプルサイズ)について検討しなければならない。サンプルサイズが足りなければ、統計学的に有意な結果は得られない。それを防ぐためにサンプルサイズ計算をするが、日本の臨床研究ではサンプルサイズ計算がいい加減なものが半分以上だという。

本講座では、主に臨床試験を想定して、サンプルサイズの計算方法とその考え方を学習する。受講の流れは以下のとおり。
(1)講座サイトからサンプルサイズ公式・数表集をダウンロードする
(2)講義動画を視聴して、数表の使い方を学ぶ
(3)講座サイト上の基本問題を解くことで、理解を確認する

講師・スタッフは京都大学大学院医学研究科 臨床統計学 特定教授で、責任試験統計家の田中司朗氏が務める。

【「臨床試験の統計的方法ーサンプルサイズ計算の技術ー」概要】

  • 前提条件:t検定、χ2検定、Fisher正確検定、ログランク検定の理解
  • 課題内容:第1週〜第4週で記述形式の問題と選択肢の問題
  • 修了条件:得点率70%以上
  • 学習期間:週3時間程度

第1週:サンプルサイズの基本公式

  • 等分散における2標本t検定のサンプルサイズの数表

第2週:割合を比較するためのサンプルサイズ

  • 2群の割合を比較するためのサンプルサイズの数表
  • Simonの最適デザイン・ミニマックスデザインのサンプルサイズの数表

第3週:2群の生存曲線を比較するためのサンプルサイズ

  • 2群の生存曲線を比較するためのハザード比ごとの必要イベント数の数表
  • 2群の生存曲線を比較するための必要イベント数の数表
  • 2群の生存曲線を比較するためのサンプルサイズの数表

第4週:基本公式の42はどこから来たのか

  • Bayes流1閾値デザインのサンプルサイズの数表
  • Bayes流2閾値デザインのサンプルサイズの数表