ガードレールの腐食部分をAIが検出 点検時の交通規制などが不要に

このエントリーをはてなブックマークに追加

凸版印刷株式会社、株式会社イクシス、株式会社ケー・エフ・シーは8月28日、ディープラーニングによるAI画像解析技術を活用し、ガードレール支柱の腐食部分を検出する「ガードレール支柱腐食点検システム」を開発したことを発表した。

>> プレスリリース

ガードレール支柱の腐食をAIが検出 点検作業の負担を低減

従来、道路の安全性維持管理においては、舗装路や道路付帯設備は交通規制をかけて詳細点検および補修をしている。しかし、技術者の目視による点検は作業時間がかかり、交通規制をするための作業員が必要でコスト面での大きな課題となってきた。

そこで、凸版印刷らはAI画像解析技術を用いて、パトロールカーに搭載したカメラでガードレールの支柱を動画で撮影し、腐食部分を点検することができるガードレール支柱腐食点検システムを共同開発した。

「ガードレール支柱腐食点検システム」の撮影イメージ

本システムは、高速(80km~100km/時)で走行する車両から撮影したガードレールの支柱の動画をAIで解析する。これにより、全支柱への個体番号の採番および腐食の有無を自動検出し、補修が必要なガードレールの腐食箇所を簡易的かつ迅速に自動判定ができる。また、交通規制をせずに補修個所を特定できるようになるため、点検作業の負荷を削減することも可能だ。

80km/時で走行した車両からの撮影動画

本システムの導入で、交通規制や作業員による実点検をすることなく、効率的かつ定量的に腐食部位の特定および判定が可能になる。多くの人員を集めることなく人手を最低限に抑えることができるため、新型コロナウイルス対策への貢献も期待できる。

本システムの活用例は、「点検業務の自動化による点検コストの削減と効率化」・「AI画像解析技術の活用による経年劣化の自動検出」などが挙げられる。

今後、凸版印刷らは本システムおよび技術の向上に取り組み、本システムを社会インフラおよび産業インフラ全般に広げていくことを目指していく。

>> プレスリリース

サビを検知するAI、腐食の進行度に応じて劣化度ごとに可視化

点検業務など負担がかかる作業をAIに任せることで、効率化と負荷低減につながる。

クボタ機工株式会社とAutomagi株式会社は2020年7月28日、業界初となる排水機場の河川ポンプ内のサビをAIが検知するツールを共同で開発したことを発表した。

今回、クボタ機工らが開発したツールは、同社がこれまで点検した動画データをもとに教師データを作成し、Automagiが保有するサビ検知AIの開発技術を応用したものだ。

サビ検知AIは深層学習による画像映像解析を活用している。Automagiの独自技術を併用し、膨大なサビデータを学習させたモデルによって、画像や動画からサビを98%の精度で検知し、腐食の進行度に応じた劣化レベルを表すことができる。

これにより、人では見落としてしまっていた箇所までAIが網羅的に検知でき、補修の必要性を判断するサポートもできる。さらに、動画のどの部分が特に劣化度が大きいかが可視化されるため、全体の点検の効率化にもつながる。加えて、AIが統一基準で検知するため、人による判定のばらつきをなくすことが可能になる。