日立、AIでプロジェクトの品質不良や工期遅延リスクを早期発見

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画像はUnsplashより

プロジェクト管理者が状況を把握するために、メンバーが日々報告書を作成するなど、業務負担が課題となっている。プロジェクトの成果物の品質がメンバーによってばらつきがあり、プロジェクト管理者があとから気づいて品質の底上げに時間を取られたり、作業を分業している場合は、メンバー間で指摘への対応漏れやチェック作業の対応漏れが発生したりするなどの問題もある。

このような課題を解決するため、株式会社日立ソリューションズは10月21日、車載ソフトウェアの開発において、AI(人工知能)技術を活用し、文書やソースコードからプロジェクトの品質不良や工期遅延リスクを早期発見することで、手戻りの防止や業務効率向上を支援する「プロジェクト状況可視化システム」を販売開始した。

「プロジェクト状況可視化システム」を適用したプロジェクトの流れ

本システムは、自然言語処理AIによるプロジェクト計画書や仕様書、設計書の品質分析結果や、ソースコードの不具合情報などの解析結果を組み合わせ、プロジェクト全体の品質を診断し、スコアリングする。日々のレポートでは、スコアリングとともに、機能別や工程単位での品質や進捗状況、不具合発生の傾向、残存テスト項目なども可視化する。

プロジェクト管理者は、メンバーがリモートワークで分業するような状況においても、レポートから常に最新の進捗状況を把握し、問題を早期に発見するため、手戻りを防止できる。プロジェクトメンバーは日々、報告書の作成負荷を軽減できる。

文書やソースコードなどを分析し、レポートを作成する流れ

レポートのイメージ

プロジェクトで作成する計画書や仕様書、設計書などの文書は、米Google社が公開している自然言語処理に特化したAI技術「BERT(※)」を適用した「活文 知的情報マイニング」を活用。文脈や言葉の意味を捉えて高精度で判定し、判定内容の「確信度」のレベルに応じてスコアリングする。ソースコードは、「ソフトウェア開発支援レコメンドシステム」を用いて解析し、注意すべきポイントを自動で抽出する。

(※)Bidirectional Encoder Representations from Transformers:Webで公開された大量の自然言語データを事前学習したモデルに少量の教師データを追加学習させる手法。

これらを組み合わせて分析することで、工程単位の品質や不具合発生の傾向、進捗状況、残存テスト項目などを可視化する。

プロジェクトの状況は、日々自動で集計・分析し、レポーティングするため、担当者の報告書作成負荷を軽減する。リモートワークなどで、メンバーがチーム内で作業を分業化するような場合でも、管理者はプロジェクト全体および機能や工程ごとの進捗状況を、レポートを見て把握できるため、タイムリーに管理できる。

また、文書やソースコードのレビュー前に、レポートによる品質不良や不具合の指摘を担当者が随時フィードバックすることで、管理者のレビューや修正時間が短縮され、プロジェクト成果物の品質向上を実現する。

現在利用している既存のドキュメントや成果物をそのまま活用できる。たとえば、Microsoft Office文書やPDF、ソースコードのバージョン管理システム「Git」や「Apache Subversion(SVN)」で管理しているソースコード、プロジェクト管理ソフト「Redmine」などで管理している不具合情報をそのまま活用し、分析可能。ツール入替によるロスコストを削減し、スムーズな移行が可能になる。

・価格:個別見積もり
・販売開始日:2021年10月21日

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