2019年7月4日、都内にて「HONGO AI 2019」記者会見が行われた。アーリーステージのAIスタートアップ支援を目的とし、ピッチコンテストを2019年10月に開催するという。
日本ディープラーニング協会や東京大学が後援するなど、注目度が高いコンテストとなりそうだ。
記者会見では、主催のNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)や選考委員の東京大学 松尾豊教授らが本コンテストの開催主旨や狙いを語った。
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 ロボット・AI部 次世代人工知能・ロボット中核技術開発 プロジェクトマネージャー
川上登福
株式会社経営共創基盤 取締役 マネージングディレクター
松尾豊
東京大学 大学院工学系研究科 人工物工学研究センター / 技術経営戦略学専攻 教授
スタートアップ支援のプロがコンテストをサポート
記者会見冒頭では、主催のNEDO 渡邊恒文氏が、プロジェクト設立趣旨について語った。
「NEDOでは、ロボットおよび人工知能の基礎技術の研究を進めています。そのなかでAIコンテスト事業も行ってきました。
今年度からは『HONGO AI』という新しいコンセプトを打ち出そうと有志を集めました」
続いて、スタートアップ支援のプロフェッショナルで構成された共催のHONGO AI 事務局 川上登福氏から「HONGO AI」の活動趣旨について語られた。
「HONGO AI事務局は、本郷付近で活動をしているVCやインキュベーターなどAIスタートアップを支援している有志が事業の枠組みを超えて組織されています」
「現在、東京大学のある本郷近辺を中心に活動しているAIスタートアップが増えています。
能力のある人や企業が集結してシリコンバレーのようなエコシステムを作りあげることができれば、各スタートアップがさらに力を発揮できるようになるのではと考えています」
コンテストはアーリーステージのスタートアップ企業のみが対象
コンテストの応募要件は以下の通り。いずれの要件も満たすアーリーステージのスタートアップ企業(登記予定を含む)が対象となる。
- AI技術(機械学習 / ディープラーニングなど)を活用した事業を行っている
- 直近ラウンド時点で株式価値の総額が20億円未満、または資金調達総額5億円未満である
コンテストでは、以下4つの視点で選考を実施する。
- 対象市場の魅力度(大きさ、成長性、社会的意義など)
- チーム / 体制(AIの技術力、チームの質など)
- ビジネスモデル(スケールの実現可能性、戦略の解像度など)
- 競合優位性(技術の模倣困難性、営業面の強さなど)
2019年7月から「HONGO AI 2019」Webサイトでピッチ応募が始まっており、事前選考を通過した10社程度のファイナリストのみ、2019年10月2日の最終選考に進むことができる。ファイナリスト企業は、資金調達や大企業との事業提携機会を与えられるという。
本郷を深センやシリコンバレーのような世界的なブランドに
記者会見の最後には、「HONGO AI」を通して「世界に通用する技術力とビジネスの両観点を兼ね備えたスタートアップが出てくるのを期待する」と東京大学 松尾豊教授が強く語った。
「AIは今後10年20年スパンで社会に変革を起こしていく技術だと確信しています。AI黎明期の今から、ロボットや科学など他の技術との連携も含め、スタートアップへの支援が必要です。
スタートアップが急成長することで産業も急激に伸びます。『HONGO AI』から世界に通用する企業が出てきて欲しいと思っています。
すでに多くのAIスタートアップが本郷に拠点をおいていますが、深センやシリコンバレーのように、本郷が世界に通用するブランドになることを期待しています」
東京大学でも優秀な層がスタートアップを設立する潮流になってきているというが、アメリカや中国といったAI先進国にはまだ追いついてはいない。
今後、東京・本郷を中心として日本のAIスタートアップはどう巻き返しを図るのか、今後の動向に引き続き注目したい。
イベント名 | HONGO AI 2019 |
イベント目的 | AIスタートアップとステークホールダーの接点創出、イベントをきっかけとした優良AIスタートアップの発掘 |
日時 | 2019年10月2日(水)12:00 – 18:00 |
場所 | 東京大学 伊藤謝恩ホール |
登壇予定企業 | 10社程度 |
来場者数 | 400名(見込) |