ホテルでよくあるWi-Fi接続できない問題、話しかければ解決へ

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Wi-Fi設備が整っているビジネスホテルが増えている。それこそ、「アパホテル」は全客室でWi-Fiを使えるようだ(公式サイトより)。

ただ、ごくまれに「Wi-Fiを使いたいのに、パスワードがわからない……」という問題に直面することがある。客室に設置されているテレビやポップ、フロントで渡されるホルダーなど、Wi-Fiのパスワードはさまざまな場所に記載されている。しかし、ホテルによって記載箇所は千差万別。なんらかの拍子に、本来記載のあるはずのポップが無い、そんな状況もある。

さて、ブリッジ・モーション・トゥモロー株式会社(以下、BMT)は2月18日、新たに開発したホテル向け客室用AIスピーカーを発表した。このAIスピーカーはかゆいところに手が届く、そんな製品なのだ。無論、Wi-Fi問題も解決できる優れもの。

写真手前の黒い球体がAIスピーカー

チェックアウト時間まですぐに確認できる優れもの

BMT社が開発したAIスピーカー「Mr.Alfred」は、2月21日まで幕張メッセで開催中の「HCJ2020」(外部サイト)でお披露目となった。

Mr.Alfredはいわゆる「スマートスピーカー」などとも呼ばれる製品群のひとつで、ほかの製品同様に音声で操作できる。客室に設置され、“ホテルあるある”的な質問を音声で問いかけると、それに対する回答をもらえる。

主な対応可能質問は以下。

  • Wi-Fiのパスワードを教えて
  • チェックアウトは何時?
  • コインランドリーはどこ?
  • タクシーを呼んで
  • 朝食は何時から?
  • レストランはどこ?
  • テレビをつけて
  • 電気をつけて
  • フロントに電話して

つまりは、これまで客室で困ったことがあった場合、いちいちフロントに電話していたことをAIスピーカーで解決できるようになったのだ。

Wi-Fiを接続する際、SSIDを検索したりパスワードを入力したりすることを考慮して、回答画面は自動で切り替わらない仕様にしている。便利な仕様だ。※SSIDやパスワードは編集部でモザイク加工

また、AIスピーカーに質問した内容を「音声」だけで回答するのではなく、テレビに表示可能なのも特徴的。ホテルにあるコインランドリーを使う際、そのコインランドリーがいま空いているかどうか、そのほかではホテル併設のレストランの混雑具合などもわかるという。

コインランドリーの稼働状況を聞いてみたら、使用状況をテレビに表示すると案内される

テレビには各コインランドリーの稼働状況が映し出される。洗濯が終わるタイミングもAIスピーカーに話しかけるだけでわかるのだ

客室用AIスピーカーはホテルの人手不足解決のため

BMT社の方はMr.Alfredの役目について次のように話した。

「いま、ホテル業界でも人手不足という問題が各地で起きています。そのため、Mr.Alfredは人手不足の解決を目指しています。

AIスピーカーが質問に回答すれば、フロントの方々も問い合わせ対応に追われることがなくなります。また、利用する客側もスピーカーに話しかけるだけで質問に対する答えを得られるので、フロントへ電話がつながるのを待つなどのストレスを解消できるでしょう。

くわえて、日本語だけでなく、英語や中国語にも対応しているため、海外からのお客様も使っていただけると思います。」

ちなみに、Mr.Alfredに搭載されているAIアシスタントは、LINE株式会社の「Clova」だ。なので、Mr.Alfredでも「今日の天気は?」「いま何時?」「ラジオをかけて」「音楽を流して(※)」といったClovaの標準機能も利用できる。
※音楽再生は各曲30秒の試聴となる。LINE MUSICチケットを購入済みのLINEアカウントをAIスピーカーで利用すれば、楽曲をフル再生できる。

実はホテルでのClovaの活用は昨年6月に実施された「LINE CONFERENCE 2019」で発表されていて、今回ようやく公開できる状態になったとのこと。

BMT社が開発したClovaを搭載するMr.Alfredは、今夏から「リッチモンドホテル プレミア京都駅前」に順次導入予定だ。HCJ2020でお披露目になったMr.Alfredはまだ完成一歩手前、という段階らしく、これからブラッシュアップをさらに重ねるそうだ。

実際に筆者もHCJ2020で試用したが、「Mr.Alfredの使い方」がカギを握りそうだ。というのも、ふだんからAIスピーカーを活用している人であれば、

「ウェイクワード(Mr.Alfredの場合は『ねえClova』)+質問事項」

を言えばいいが、そもそもの使い方がわからない人のための対策を練る必要がある。Mr.Alfredの取扱説明書的なポップを別途用意することが最も簡単そうだが……。

もちろん、先述したとおり「かゆいところに手が届く」製品なのは間違いない。いわゆるビジネス層などをターゲットとするホテルであれば、使い方の説明も端的に済むだろう。また、使い方に関しても、Clovaでいえばトヨタの自動車や進研ゼミの教材にも使われるなど、多くのシーンで我々の生活に浸透しつつある。つまりは、導入事例を増やせば、「ホテルの客室はAIスピーカーに任せる」ということがスタンダードになり、使い方問題も解決できそうだ。

通信講座「進研ゼミ中学講座」の一部コースで使われる専用タブレットにClovaが搭載される

というか、ホテルの客室とAIスピーカーの相性はかなりいいと感じたので、Mr.Alfredの導入が進んでほしいと切に願うばかりだ。

>>LINE Clova プレスリリース
>>ブリッジ・モーション・トゥモロー株式会社