世界2位の実力を持つ囲碁AIがオープンソース化 棋譜解析などに活用可能

このエントリーをはてなブックマークに追加


株式会社グロービスは5月11日、グロービスと機械学習エンジニア・山口祐氏、株式会社トリプルアイズの三者によって開発した囲碁AI「GLOBIS-AQZ」のプログラムをオープンソース化し、GitHub上でソースコードを公開した。

GLOBIS-AQZは、2019年12月に開催した囲碁AIの国際棋戦「第11回UEC杯コンピュータ囲碁大会」で準優勝し、世界2位の実力を持つ囲碁AIだ。

>> プレスリリース
>> GLOBIS-AQZソースコード公開ページ(GitHub)

世界中の囲碁棋士の棋力向上に貢献したい

GLOBIS-AQZのオープンソース化の狙いは、世界中の囲碁棋士の棋力向上や、囲碁AI開発の発展への貢献だ。

もともとGLOBIS-AQZのオープンソース化は、2020年5月に開催予定だった「第7回グロービス杯世界囲碁U-20」の終了後を予定していた。しかし、同杯の開催延期によって、今回オープンソース化を進めることになったという。

世界中の誰もがGLOBIS-AQZのプログラムを利用できるようになることで、棋譜の解析への活用や、プロ棋士や囲碁ファンが使いやすいソフトの開発が進むことなどをグロービスは期待している。

また、GLOBIS-AQZについて、GLOBIS-AQZのテクニカル・アドバイザーを務めるプロ棋士 大橋拓文六段は「今回オープンソース化されるGLOBIS-AQZは日本ルールでの自己対戦を1千万局以上行いました。これまでほとんどの囲碁AIは中国ルール、コミ7目半でトレーニングされていたので、日本ルール特有のケースとコミ6目半に対応したGLOBIS-AQZは画期的です。ぜひ世界中の囲碁ファンの皆さんに活用し、楽しんでいただきたいです」と語っている。

なお、GLOBIS-AQZはプロジェクトの集大成として今回のソースコードを公開し、これをもって本プロジェクトを終了するそうだ。

>> プレスリリース
>> GLOBIS-AQZソースコード公開ページ(GitHub)

国際AI囲碁協会が設立 国内の棋士の育成を狙う

株式会社グロービスのように囲碁AIを活用して、プロ棋士の育成や囲碁自体の普及を目指す取り組みがある。

株式会社アンバランスは2019年11月29日に、「国際AI囲碁協会」(外部サイト)の設立を発表した。

国際AI囲碁協会は以下の事業を掲げている。
・AIを利活用した囲碁ソフトの提供による囲碁の普及と発展
・AIを利活用した棋力判定及び段位認定
・AIを利活用したプロ棋士の育成及び普及
・オンライン、オフラインでの公式大会、公式イベントの企画及び実施
・その他、この協会の目的を達成するために必要な事業

2019年11月時点では、設立したアンバランスは独自の「棋力判定システム」を開発中とのことだった。棋力判定システムとは、国際AI囲碁協会の会員を対象に、棋力の上達に必要な助言をするものだ。

そのほかにも国際AI囲碁協会では、初心者から有段者まで時間を選ばずにスキルアップできるオンラインツール、「人間らしい対局」を可能にするAIを提供することで、継続的な棋力アップと、国内の棋士の育成・普及に貢献していく。