政府の新型コロナ分科会での発言「感染拡大防止策」が最多、テキスト情報をAIで可視化

このエントリーをはてなブックマークに追加

株式会社インテージテクノスフィアは4月13日、人工知能(AI)を用いてテキスト情報を定量化(可視化)する技術を使ったサービス「文意知(ぶんいち)」を発表した。本サービスを活用することで、政府の「新型コロナウイルス感染症対策分科会(および専門家会議)」の議事概要を定量化し、分析している。

議事録(2020年2月16日~2021年2月25日)をもとに、これまでどのような議論がなされていたかを分析した結果、最も多く議論されてきたのは「感染拡大防止策」で全体の約37%を占めた。

議事内容の内訳

「感染防止策」について内容を分析した結果、「感染拡大防止策全体」を100としたときの内訳は「イベント制限」(21%)、「行動制限」(15%)、「法整備」(13%)、「水際対策」(13%)、「行動様式」(12%)だった。

「感染拡大防止策」の内訳

政府による新型コロナウイルス感染症対策の専門家の会議体は、当初は「専門家会議」としてスタートしたが、2020年7月に「分科会」に変わった(上図の赤線)。

各議事録の「情報量」

そこで、「第1回新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」から「第25回新型コロナウイルス感染症対策分科会」まで、計42回の会議について、各議事録の「情報量」(原文の「伝えたい内容」と各文章との関係性を数値化したもの)を分析した。

その結果、分科会に変わった時点で「情報量」が飛躍的に増えていることがわかった。

「緊急事態宣言」の発令や政権交代で期間を区切り、議事内容の変化も分析した。時系列で確認すると、「感染状況」や「感染経路」などの現状把握に関する議事の割合は徐々に減り、「感染拡大防止策」「経済対策」など、対策についての議論が増えてきた。特に、2回目の「緊急事態宣言」が発令された1月以降、この傾向が顕著になった。

会議別の議事内容の比較

「新型コロナウイルス感染症対策分科会(および専門家会議)」の構成員を専門領域で分け、それぞれの「情報量」を分析した結果、発言の情報量は医療関係者が最も多く、次いで行政公共関係者だった。

分科会(および専門家会議)は「医療・経済の専門家の会議」という印象が強いものの、実際は各地域の実情に詳しい知事らの発言も多いこともわかった。

発言者別の「情報量」

テキスト情報を客観的な指標として共有や比較できる

「文意知」は、テキスト情報を定量化・可視化することで、テキスト情報を読まずに内容を理解したり、各文章の「伝えたい内容」を数値として表すため、テキスト情報を客観的な指標として共有や比較したりできるようになる。

本サービスは「大量のテキスト情報の内容把握に多くの時間を費やしている」「テキスト情報を活用できていない」という課題の解決に最適だとしている。

従来の「テキスト情報を見える化」するための手法「テキストマイニング」は「単語や係り受け(文節の関係性)の出現頻度の集計」が基本で、文章の内容を理解するためにはヒトによる解釈が必要だった。

一方、本サービスはAIの活用で、テキスト情報の内容を数値化し定量的に表すため、ヒトによる結果の解釈を必要とせず内容を理解できる点が大きな特徴だという。

「文意知」と従来のテキストマイニングの比較

テキスト情報の定量化のステップは、まずAIがテキスト情報から「伝えたい内容」を抽出し、AIが各文章に含まれる「伝えたい内容」を数値化する。伝えたい内容が同じでも、表現方法や詳細性は文章によってさまざまだが、AIが個々の表現方法や詳細性を解析し、抽出した「伝えたい内容」と各文章との関係性を数値化してくれる。

>>ニュースリリース