JR東日本、AIで突風による事故を防止 運転休止に活用

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東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)は10月6日、人工知能(AI)を活用した突風探知手法を導入し、列車運転の規制に活用すると発表。開始日は11月1日を予定している。列車運転規制の実施区間は羽越本線 今川〜羽後本荘間、陸羽西線 余目〜清川間。

JR東日本では、2005年12月25日に発生した羽越本線砂越〜北余目間における列車事故の対策として、2017年12月19日から、ドップラー・レーダーを用いた突風に対する列車運転規制を実施している。

ドップラー・レーダーを用いた突風に対する列車運転規制は、ドップラー・レーダーを用いて突風の原因となる上空の渦(うず)の探知と追跡を実施し、渦の進路を予測し、その予測範囲に含まれる区間の運転を中止するというもの。

JR東日本はこれまで突風探知の精度向上について、気象庁気象研究所と共同研究を進めてきた。今回、AIを活用した突風探知手法について実用化の目途が立ったため、本手法をドップラー・レーダーを用いた突風に対する列車運転規制に導入するという。

具体的には、「渦」と「渦でない」画像データをAIに学習させ、渦か渦でないかを判別する AIの学習済モデルを構築した。本学習済モデルを用いて、ドップラー・レーダーの観測データから渦をリアルタイムで探知する。

また、AIを活用した突風探知手法を導入することで、渦を渦として認識する捕捉性能が向上する。さらに、渦でないものを渦と認識してしまう誤探知も軽減できる。これらにより、渦の探知精度が向上するとしている。

>>ニュースリリース

JR東日本と小田急、AI運行バスで混雑緩和目指す

JR東日本はAIなどの最新テクノロジーを積極的に活用する企業のひとつと言える。

最近でも、JR東日本および小田急電鉄株式会社は9月16日に、東京都が公募した「MaaSの社会実装モデル構築に向けた実証実験」に選定されたと発表した。

本実証実験は、2019年度の「立川おでかけアプリ」を用いたMaaSの実証実験に続き、鉄道会社間の境界を超えたMaaSサービスの提供を目指す具体的な取り組みとして、町田市山崎団地周辺エリアでの実施を予定している。

株式会社NTTドコモのAI運行バスシステムを用いた「乗合型オンデマンド公共交通サービス」を、小田急電鉄が開発したMaaSアプリ「EMot」から検索・手配できる形で提供する。

また、JR東日本の首都圏のほぼ全線および首都圏以外の主要路線と、小田急線全線、神奈川中央交通の路線バスのリアルタイムデータを用いて、遅れを加味した経路案内サービスをEMotおよび「JR東日本アプリ」で提供する。

これらの施策を通じて、JR東日本と小田急電鉄は、公共交通の利便性向上による周辺道路の混雑緩和の効果や、対象地域内の連携施設の利用促進について検証するという。