JR西日本がAIを用いた「着雪量予測モデル」の本運用を開始

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JR西日本は2022年11月30日、AIを用いた「着雪量予測モデル」の本運用を開始することを発表した。これは同社が取り組むデジタル技術開発のひとつとして、2019年12月の社長会見で検証中と伝えていたもの。
※2019年12月11日社長会見「降雪災害への備え 北陸新幹線台車部着雪量予測の精度向上(データサイエンスの活用)」
https://www.westjr.co.jp/press/article/2019/12/page_15371.html

雪落し作業の実施発動をより高精度化


北陸新幹線では、車両の台車部分に付着する雪が一定量以上見込まれる場合に、糸魚川駅上りホームで雪落とし作業を行っている。この作業の実施発動は気象予報をもとに決定していたが、結果として車両に雪が付着していないケースもあり、不要な作業者の配置、作業実施のため運転規制により列車遅れが発生するなどの事例があったという。

この雪落し作業の実施発動をより高精度化すべく、株式会社SIGNATEのデータ分析コンペティションを活用して社内外から募集したAI予測モデルより、「着雪量予測モデル」(別紙)を構築し、デジタルソリューション本部データアナリティクスと連携して業務実装に向けた検証を進めてきたという。2020年度より試験運用を開始し、昨年度までに一定の成果が得られたことから、2022年12月1日より運用開始するとのこと。また今回の取り組みは、SDGsの17のゴールのうち、特に9番に貢献するものという。

 

2017年12月SIGNATEと連携し着雪量予測モデルの開催(~2018年1月)
2018年冬シーズン上位3件のAIモデルによる試行、高精度化に向けた検証を開始
※3件のAIモデルのうち1件は同社社員が開発したモデル
2020年冬シーズン雪落し作業の実施発動として試験運用を開始
2022年11月2022年冬シーズンからの本運用開始を決定

検証により従来と比較して発動の精度が向上したことを確認

2022年3月までの検証により、雪落し作業実施を適切に発動し、また本モデルが車両への着雪を見逃したことはなく、従来と比較して発動の精度が向上したことが確認できたという。これにより、不要な雪落し作業の実施を抑制し、以下の効果が得られるとのこと。
(1)不要な作業者の配置を行わず、人件費を削減
(2)糸魚川駅を通過する列車の臨時停車を減らし、北陸新幹線の安定性を維持

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