画像はキリンホールディングス 公式サイトより
キリンホールディングス株式会社は3月5日、株式会社ZENKIGEN(ゼンキゲン)と共同で、2022年卒の新卒採用のエントリー動画選考において、AI活用の実証実験を実施すると発表した。ただし、あくまで本取り組みは実証実験であり、解析結果を合否判定には利用しないという。また、事前許諾を得た人のみを対象に実施するとしている。
今回の取り組みでは、ZENKIGENが提供している採用DXサービス「harutaka」の動画解析AI「harutakaエントリーファインダー」を活用し、キリンホールディングスの2022年卒の新卒採用に応募した人のエントリー動画を解析する。これにより、応募者の顔の表情や声などをAIで定量化し、指標の1つとする。評価のブレを減らすことで、評価精度の向上を検証していく。
キリンホールディングスは本取り組みにより、エントリーシートおよびエントリー動画選考にかける時間を従来と比べて約3割削減し、創出した時間で応募者ひとりひとりに対する選考時間を増やすとしている。また、交流会やセミナー・面談など、双方向のコミュニケーションの機会を新たな創出を目指すとのこと。
キリンホールディングス株式会社 人事総務部 髙津氏は「キリングループは、2019年に長期経営構想である『キリングループ・ビジョン2027』を策定し、その中の『イノベーションを実現する組織能力』の1つとして『価値創造を加速するICT』を掲げています。採用活動においても、本実証実験を始めとするデジタルトランスフォーメーションの取り組み推進を通じて応募者の皆さんとのコミュニケーションを一層充実させ、お互いの理解度と満足度を高めることで、より良い就職活動の場を候補者の皆様とともに創造していきたいと考えています」とコメントを寄せている。
>>ニュースリリース「新卒採用において「エントリー動画選考でのAI活用の実証実験」を実施※1」
>>ニュースリリース「ZENKIGEN、キリンホールディングスの2022年新卒採用において「エントリー動画選考でのAI活用の実証実験』を実施※1」
ソフトバンク、新卒採用の選考にAI活用 選考時間削減と客観的評価を目的
意外に思われるかもしれないが、近年、新卒採用など選考におけるAI活用は身近になりつつある。
昨年の事例だが、ソフトバンク株式会社は2020年5月25日、新卒採用選考にAIシステムを2020年5月末から導入すると発表した。本システムは、株式会社エクサウィザーズとソフトバンクが共同開発したものだ。
本システムは、ソフトバンクで現在実施している動画面接での評価に活用する。AIシステムが合格基準を満たすと判定した動画については、合格として次の選考に進む、というものである。ソフトバンクは本システムを活用することで、動画面接の選考作業にかかる時間の約70%削減を見込むとしていた。
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