ヤマトHD、AIなどテクノロジー活用で収益増加

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ヤマトホールディングス株式会社 執行役員 データ戦略担当の中林紀彦氏は、Ledge.ai編集部のインタビュー取材に応じ、今年の第1四半期(4月〜6月)の営業利益は99億5300万円となり、少しずつではあるが、人工知能(AI)などのテクノロジー活用の効果が出てきていると語った。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響もあり、2月以降はヤマトが取り扱う荷物の数が増加傾向にあるため、第1四半期の営業利益はその影響によるものとする見方が一般的かもしれない。しかし、実はAIなどのテクノロジー活用を進めた影響も少なからずあるようだ。

たとえば、そのような効率化をもたらしたAI活用事例の1つとして、同社が2019年末から導入している、機械学習による荷物の量の予測が挙げられる。本システムは過去数年分のデータを教師データとして活用し、宅急便センターごとの荷物の量を予測するというものだ。ヤマト運輸はこの予測に基づき、宅急便センターの人員や車両の配置を進めているという。

中林紀彦氏は本システムを導入した効果について、「今までは予想外の荷量があったり、逆にリソースに余剰があったりしましたが、荷量の予測精度が上がったことで、適正配置が可能になりました」と話した。

冒頭で触れたとおり、新型コロナウイルス感染症の影響により、ヤマト運輸が取り扱う荷物の数は増加傾向にある。公式サイトの小口貨物取扱実績によると、とくに5月〜6月には対前年比で20%増に近い数字を記録。7月以降は落ち着いてきたものの、対前年比で10%増に近い数字を記録している。

ヤマトホールディングスは、1月に発表した経営構造改革プラン「YAMATO NEXT100」のなかで、年間の営業収益を現在の約1兆6000億円から、2024年3月期に2兆円に引き上げる目標を明らかにした。今後、目標達成のためAIなどのテクノロジーを含むIT投資に4年間で1000億円規模の投入を予定している。

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なお、Ledge.ai編集部では、製造や建設、金融、不動産、エンタメなど、さまざまな業界におけるAI活用について、各企業の担当者に聞いていく連載「AI活用事例を聞く」を掲載している。第1回目の株式会社コメ兵、第2回目のキユーピー株式会社に興味のある方は、以下の記事をチェックしてほしい。