連休が続くゴールデンウイークは、社会人が学び直す絶好のチャンスともいえる。長期休暇を前に「今年こそは何か学びたい」「AIについて勉強したい」という人も少なくないのでは。
そこで2020年4月28日現在、AI(人工知能)関連技術や機械学習が無料で学べるコンテンツを集めてみた。一部の学習コンテンツは、編集部の体験記もあるので、そちらもぜひ講座選びの参考にしてほしい。なお、紹介するのは日本語で提供されているものとする。
KIKAGAKU
無料で利用できるオンライン学習サイト。機械学習・ディープラーニングの基礎から、画像認識、自然言語処理の実装、モデルの精度向上までをカバーしている。
「機械学習の基礎」以降は事前知識が求められ、以下のChainerチュートリアルを修了してから取り組むことを推奨している。講座ではWebブラウザ上でPythonのコーディング・実行ができるGoogle Colabを使う。会員登録等は不要。
>>KIKAGAKU | AIを無料で学べる学習サイト(外部リンク)
Chainerチュートリアル
機械学習・ディープラーニングを理解するまでの道のりがわかる学習サイト。ひとつひとつのコンテンツがていねいに編まれている。
Python入門から始まり、微分や線形代数など、機械学習に使われる数学の解説から始まり、機械学習によるデータ分析、ディープラーニング理論の基礎まで理解することをめざす。ディープラーニング入門では、もちろん?機械学習フレームワークChainerを使う。
>>チュートリアル — ディープラーニング入門:Chainer チュートリアル(外部リンク)
Aidemy
Webブラウザ上でコードを書いて実行できる、AIプログラミング学習サービス。個人プランでは、機械学習概論やディープラーニング基礎のほか、回答文選択システムの実装をゴールに据えた「自然言語処理を用いた質疑応答」など、一部のコースを無料で履修できる。
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Aidemy | 10秒で始めるAIプログラミング学習サービスAidemy[アイデミー](外部リンク)
JMOOC
オンラインで大学の講義を無料視聴できるプラットフォーム。JMOOCはJapan Massive Open Online Courses Promotion Councilの略で、ジェイムークと読む。
現在はGrow with Googleの「はじめてのAI」が受講可能。5月中旬からは滋賀大学データサイエンス学部の講義「大学生のためのデータサイエンス」や「社会人のためのデータサイエンス入門」が開講されるほか、6月からは早稲田大学理工学術院の講師による「推論・知識処理・自然言語処理」「機械学習」もスタートする。
すでに受講申込みを受け付けている講座もあるので、今のうちからチェックしておきたい。個人的には「高校生のためのデータサイエンス入門」が気になっている。
>>JMOOC -無料で学べる日本最大のオンライン大学講座(MOOC)(外部リンク)
N予備校 プログラミングコース
2020年4月28日現在、N予備校の全授業が無料開放されており、機械学習入門コースも無償提供されている。Python入門や数学の知識、機械学習のアルゴリズムもしっかり学べるカリキュラムだ。
>>機械学習 入門 – N予備校 (外部リンク)
やる夫で学ぶ機械学習
2016年に公開された、はてブ数1200users超えの人気コンテンツ。これまで紹介してきたコンテンツとは一線を画す対話形式のフォーマットに、独特の語り口が魅力だ。サイトの内容は書籍『やさしく学ぶ 機械学習を理解するための数学のきほん』としてもまとめられている。
>>やる夫で学ぶ機械学習シリーズ · けんごのお屋敷(外部リンク)
AI Academy
「人工知能概論」「機械学習プログラミング入門編」「量子コンピューター入門編」など120種類の無料コンテンツを揃える、AIプログラミング学習サービス。有料版では「Python データ分析実践編」「Rプログラミング入門編」を含む80種類のコンテンツが開放される。
>>AI Academy | Python・機械学習・AIを実践的に学べるプログラミング学習サービス(外部リンク)
codexa
エンジニア向けの機械学習スクール。Pythonの基礎知識があれば、Numpyやpandas操作のほか、線形代数や統計基礎も無料で学べる。1コース単位で料金体系が設定されているので、「画像認識の基礎を学びたい」「ナイーブベイズを知りたい」といったニーズにも対応している。
>>機械学習 入門コースの決定版!機械学習エンジニアを目指すならcodexa(コデクサ)(外部リンク)
Paiza ラーニング
ブラウザ上でコードの実行ができるオンラインのプログラミング学習サイト。Python×AI・機械学習入門編の一部チャプターが無料公開されている。同サイトにある、Python3の入門講座(こちらは無料)を受けた上で履修したほうが良いだろう。
>>境構築不要!初心者でも楽しく学習できるプログラミング入門サービス【paizaラーニング】(外部リンク)
ディープラーニングG検定 対策講座
日経クロストレンド会員限定の講座。「機械学習の具体的手法」や「CNNとRNNを理解する」といった、独学ではつまづきがちな項目が並ぶ。日経クロストレンドでは、新規に申し込んだ人向けに5月末まで会費が無料になるキャンペーンを実施しており、キャンペーン期間に登録すると無料で当コンテンツが見れる。
>>ディープラーニングG検定 対策講座:日経クロストレンド(外部リンク)
G検定模擬テストと公式例題解説
Study-AIが5月31日まで提供する、G検定模擬テスト240題(120分)、G検定機械学習入門動画(40分)からなる無料コンテンツ。
>>G検定(AIの検定)模擬テスト – Study-AI(外部リンク)
おまけ:もっと学びたい!月1000円以下で学べるAI学習コンテンツ
ここまでは完全無料の学習コンテンツを紹介してきたが、わずかな投資で多くのリターンを得られるコンテンツもあるので紹介したい。
SIGNATE Quest
2020年4月からスタートした個人プランが、6月30日まで月額980円で利用可能だ。環境構築作業ナシでAIの基本知識やデータ分析ツールの扱い方が学べる「Gym」と、データサイエンスのサンプル問題が豊富な実践コース「Quest」から構成されている。
>>SIGNATE Quest | 実践形式で学ぶオンライン型AI・データサイエンス講座(外部リンク)
期間限定でG検定公式テキスト電子版が半額
翔泳社が2020年5月10日まで「新生活応援セール」を開催中。一部書籍の電子版が値引き対象になっている。AIや機械学習関連の書籍『深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト) 公式テキスト』や、『業界別AI活用地図』、『見て試してわかる機械学習アルゴリズムの仕組み 機械学習図鑑』などを半額で購入できる。
>>5月10日まで新生活応援セール! 翔泳社の電子書籍1000点以上が50%OFF | 翔泳社(外部リンク)
書籍つながりで。1000円は超えてしまうものの、AI入門書を選びあぐねている人にはこちらも見てもらいたい。編集部で実際に読んで、本の見どころやオススメしたい人などをレビューしている。
おわりに
無料(もしくはわずかな初期投資)で基礎を学べる講座が増え、人工知能関連の学習環境が充実しているのを感じた。環境構築の有無や非エンジニア向けなど、特徴もさまざまなので、自分に合った学習コンテンツを見つけてほしい。
筆者もGW休暇中に、とある講座に挑戦する予定。遠くないうちにレポートする。