社会人エンジニアの約9割、新卒就活時はエンジニアに詳しい人に相談できず

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レバテック株式会社が運営するITエンジニア専門新卒向け就職支援エージェント「レバテックルーキー」は2021年12月15日、エンジニアとして新卒で入社した20歳から50歳までの社会人エンジニア300名を対象とした企業の選び方調査の結果を発表した。

新卒就活時、3人に1人が企業選びで「業務内容」を重視


社会人エンジニアに、「新卒時に就職活動をしていた企業選びの判断軸(複数回答)」を聞いたところ、1位は「勤務地(41.7%)」となり、2位は「業務内容(32.3%)」という結果になった。約3人に1人のエンジニアが、新卒入社時に業務内容を重要視していたことがわかる。次いで「給与(25.7%)」「事業内容(25.0%)」と続いた。

現役のエンジニア志望学生に向けた調査では、企業選びの判断軸でもっとも回答が多かったのは「職場の雰囲気(41.2%)」、次いで「給与(34.0%)」「事業内容(33.4%)」「業務内容(31.8%)」と続いた。コロナ禍のエンジニア就活生は、勤務地よりも一緒に働く人や風土を重要視していることがわかった。

一方で、回答数が少なかったのは「ミッション・ビジョンへの共感(3.3%)」「働く環境(リモート勤務など)(3.3%)」「評価制度(2.0%)」という結果になった。

社会人エンジニア、仕事選びで妥協できる条件は「ネームバリュー」


社会人エンジニアの今後仕事選びで妥協できる条件(複数回答)でもっとも多かったのは、「ネームバリュー(46.7%)」となり、次いで「会社の規模(34.0%)」「研修や教育制度(25.7%)」という結果になりました。

2020年12月に発表した「社会人エンジニアに聞く、企業の選び方調査」では、仕事選びで妥協できる点の1位に「ネームバリュー(60.6%)」、2位は「会社の規模(53.7%)」と大きな変動がないことから、入社する会社のネームバリューよりも、実際に携わる業務内容や給与を重要視する社会人エンジニアが多いことが判明した。

就活をやり直すなら「給与」をもっとも重要視


「新卒としてもう一度就職活動をする場合の企業選びの判断軸(複数回答)」の1位は「給与(61.0%)」となった。次いで、「業務内容(26.7%)」「働く環境(リモート勤務など)(22.0%)」と続く。

就職活動時の企業選びの軸として回答が少なかった1つに、「働く環境(リモート勤務など)」が挙げられた。しかし、働き方改革の推進や新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、現在は「働く環境(リモート勤務など)」を重要視する傾向が見られる。

今後エンジニアを採用する企業は、エンジニアの働く環境の整備やリモートワークの推進が採用成功への鍵になると考えられる。

新卒就活時、全体の約9割がエンジニアに詳しい人に相談できず


新卒での就職活動時、エンジニアに詳しい人に相談できていた人は、全体の11.3%という結果になった。ほとんどの人がエンジニアに対して専門的な知識を持っている人に相談できていなかったようだ。

相談できていたと答えた人に、相談相手をたずねると、半分以上が「卒業した学校の先輩やOBOG(52.9%)」に相談したと回答した。次いで「卒業した学校の教授・教員(47.1%)」と続く。多くの社会人エンジニアは、新卒時に自身が所属する学校のつながりで就活相談をしていたとわかった。

社会人エンジニアが選ぶ、新卒時にエンジニア就職の相談相手としてもっとも適しているのは「エンジニアの社会人(73.3%)」という結果になった。次いで、「卒業した学校の先輩やOBOG(43.0%)」「就活エージェント(17.7%)」と続いた。

今後エンジニアとして新卒入社を検討している就活生は、現役の社会人エンジニアやエンジニアに詳しいエージェントからキャリア相談や情報を得ることで、より良いファーストキャリアを形成できると考えられる。

本調査の事業責任者である中嶋氏のコメントは以下のとおり。

─レバテック株式会社 中嶋氏
「今回の調査から、社会人エンジニアの4人に1人が、企業選びの軸でリモートワークなどの働く環境を重視することがわかりました。また、現役のエンジニア就活生でもっとも回答が多かったのは『職場の雰囲気(41.2%)』となり、働き方改革の推進やコロナ禍による社会の変化が、エンジニア就活生の志向性にも影響を与えています。

今後、エンジニアを採用する企業は、時代の変化にあわせたリモートワーク推進やエンジニア支援制度などの導入が、採用成功への重要なポイントになると考えられます」

【調査概要】
・調査対象:エンジニア職で新卒入社した社会人エンジニア300名
・調査会社:楽天インサイト株式会社(調査協力)
・集計期間:2021年10月26日~2021年10月29日
・調査方法:Webアンケート調査
・有効回答数:300名(20歳~50歳)

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