おはようございます。アズマです。
“広告データを自動連携し最適CPAをだして、優先するべきKPIを示唆してくれる”なんてツールがリリースされました。
マーケターが抱える
- 広告施策の統合的な評価が難しい
- KPIが増えてどれを優先していいかわからない
- データ入力に時間をとられる
- 属人化してしまう
を解決してくれるとのこと。
そんな、ほんとに?なツール『magellan』のプロダクトオーナー株式会社サイカ 岩澤利貢さんにアレコレ聞いてきました。
CVの波は何によって作られるのか?相関性のないデータを省いて正確度を上げる
―まずはじめにmagellanはどういったツールか教えていただけますか?

施策に関係するあらゆるデータに対して重回帰分析を多段で繰り返し分析し最適CPAを出して広告予算配分を示唆してくれるツールです。
簡単に言うと、統計分析の手法を使ってこの広告をもっとやったほうがいいですよ!とか、この広告の費用を少し下げましょう。といった提案をしてくれるツールなんだそう。
競合、天候、トレンドなど、あまたのデータから相関するものを選出し、CVの波は何によって作られるのか?相関性のないものは省いて正確度を上げる。
データから紐解かれるストーリーによって何が成果につながっているかが導き出せるんだそうです。
成果につながる施策がわかれば、そこにコストを投下しますが、コストはかければかけるほどCPAが悪くなる…というのは一般的な話です。
なので、各広告予算をどのくらいのコストに設定するのが最適なのか?ということを見極めることが大切になってきます。
magellanではこちらでCPAの目標数値を設定すれば、わざわざ過去データを取り出してプロットし最適コストを予測するなんてことをしなくても一瞬で最適コストが出せるんだそうです。
広告チャネル同士の相関関係を解析し、シナリオを作成
複数のチャネルで広告運用するときには、「ユーザー行動」を考慮する必要があります。
例えば、テレビを見て認知→web検索といったようにユーザーの行動は繋がっています。
一般的に複数チャネルで広告運用する際は、カスタマージャニーマップを作成し実際にユーザーがどういったステップを踏んで成果にいたるのか?成果に対してどの施策がどう効いているか?どういう関係性になっているのか?ということを明確にし、施策によってのKPIをハッキリさせKPIの優先順位を決める。
と、まぁこんな感じだと思いますが、いままではエクセルシートなどで管理され、これらの相関性がどれくらいあるのか?ということはマーケターの経験にもとづいた感覚と理論値の掛け合わせで算出されていました。
すなわち属人化していた。
magellanでは、TVCMはリターゲティングに対して〇〇cvアシストしているといったようにこれらの相関関係を過去のデータからアシストCVというカタチでつないでいき、シナリオをつくる…という機能が実装されています。
強者マーケターでも、すべてのプロジェクトのすべての施策の相関関係を理解し、最適解をだすなんて大変(ムリ?)ですよね。
多くの施策を管理するマーケターにとってかなり嬉しい機能だと思います。
オンライン広告オフライン広告も同じテーブルで比較検討可能
広告データはyoutube、facebook、yahoo、googleなどAPIを提供しているweb広告はもちろん、TVCMも電通と提携しビデオリサーチから自動でデータが入力され、交通広告など接続できないデータもエクセル管理していればロボットという仕組みで自動的にクローリングし連携してくれるとのことでした。
オフラインの影響値は従来アンケートかシングルソースパネル(同一人物の動きをモニターする)のどちらかだったそうですが、どちらも1000や2000の母数で傾向を決めていいのか?属性が偏らない?信頼できる?など母数が少ないことによる不安がありました。
しかし、それらを統計で推計することによりボリューム対応することができ、グローバルな信頼できるデータにすることができるのもmagellanの特徴なんだそうです。
すなわちオンラインもオフラインも同じテーブルで比較検討することができる。
オンライン広告とオフライン広告の部署が別々といった会社もありますが、オンラインもオフラインもユーザー行動は繋がっているので同じテーブルで比較検討する必要があり、まさに痒いところに手が届いた機能です。
トレンドに左右されない強固な仮説をつくる為には
―magellanを使う上でもデータはあればあるほどいいと思うのですが、どれくらいのデータがあると効果が出やすいんですか?

そうですね。一般的には3年あれば変わらない傾向があらわれトレンドに左右されないその業界で強固な仮説(定番の勝ちパターン)が見えてくると思います。
1~2年ではトレンド、競合、天候など外的要因により定番の勝ちパターンを断定するのが難しく、3年間でデータの揺らぎの中にも一本筋の通った他からの影響を受けにくいストーリーが見えてくる。
これが定番の勝ちパターンで、今後の事業の軸となる財産になるということでした。
まるで過去のデータから未来の成果につなげるデータアナリストのように、マーケターにとってこんなに心強い相棒はありません。
この記事を読んでまだアナログ対応している方が『ヤバい!』とデジタルツールの導入に踏み切ってくれればと思っています。
値段の公表はNGとのことでしたが、著者はこれだけの機能にしては安い!といった印象を受けました。
マーケターのみなさんお問い合わせしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
ツールがどんどん進化することで、マーケターやデータアナリストの働き方も変わってくることが予想されます。マーケターもデータアナリストも次のフェーズに進む準備をしておいたほうがいいかもしれません。
解析はデジタル、発想は人間。というのをまた一歩近くに感じた取材となりました。
岩澤さんお忙しいところありがとうございました。