重量精度が最難度のまいたけ AIが熟練レベルにカット、作業効率は新人や中堅の2倍以上に

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株式会社ロビットは1月27日、株式会社雪国まいたけにおける、まいたけカット工程の自動化技術の開発に成功したと発表した。

ロビット社は2019年から、雪国まいたけ社の独自のカット技法と高レベルの重量精度を両立するAIアルゴリズムの開発や、AIアルゴリズムを実装する自動カットロボットの開発を進めてきたとする。今回、雪国まいたけ社内で最も優れた熟練作業員と同等レベルでのカットが可能なAIアルゴリズムを搭載する自動カットロボットの開発に成功したという。新人や中堅作業員の2〜3倍の作業効率を実現するとしている。

雪国まいたけ社では、900gを超えるまいたけ株を生産し、作業員がカットすることで、50g〜500gまでの複数の商品ラインアップで販売している。まいたけの部位によって異なる味わいや食感などを1パックにバランスよく、かつ見栄えよくパック詰めするため、カット技法にはこだわりがあるとのこと。そのため自動化を進める生産工程の中でも多くの人員を要しているという。

ロビット社によると、まいたけ株は、形状や茎の付き方が株ごとに異なっており、重量精度を出すことが最難度の農作物だという。そのため熟練した作業員と経験が浅い作業員では2〜3倍程度の作業効率差があるとしており、将来的な人員確保の難しさに加え、コロナ禍によるさまざまな配慮も求められる状況下で、カット工程の自動化の早期実現は不可欠になっているとのこと。

今回発表したAI自動カットロボットは、切断したまいたけ片の重量分布が正規分布に従っていることから、熟練した作業員以上に後工程に質の良いまいたけ片を提供できるとする。また不定形で衝撃に弱いまいたけ株を安定的に把持し、AIアルゴリズムの推論結果通りに装置を制御・補正することで、狙い通りのカットを実現する機能を備えているとのこと。よって、生産工程への早期実装が可能だという。

また、このような結果を踏まえ両社は、自動カットロボットを核にカット工程の前後においても、AIやロボティクスの実装を目指す次世代型のパッケージングライン(カットから包装までの工程)の開発を進めることに合意したとしている。

なお、株式会社雪国まいたけ 代表取締役社長 足利厳氏のコメントは以下のとおり。

──足利厳氏
「アグリテックの追求による生産性の向上は、今後の当社のさらなる成長戦略の一つであり、現状、多くの人員を要しているまいたけの包装工程における自動化は、その中でも特に重要な取り組みです。

未曾有の時代の中でAIを実装したロボットが次の時代の光になることを見据え、2019年よりロビット社とは、当社の独自のカット技法と高レベルの重量精度を両立するAIアルゴリズムの開発、そのAIアルゴリズムを実装する自動カットロボットの開発を進めてきました。この度、次世代型のパッケージングラインの開発を進めることに合意できたことは、当社にとって非常に大きな前進となります。

今後もAI技術をロボティクスに実装し、社会課題の解決を進めるロビット社の技術やノウハウなどを包装工程のみならず、当社の生産性向上に活かしていけるような取り組みをしていければと思っています」

>>ニュースリリース