株式会社MatrixFlowは5月17日、期待する結果をもとにAIが最適な入力の組み合わせを逆算する新サービス「OptFlow」を提供開始した。製造業での研究開発の工数を大幅な削減を期待できるほか、予算や計画の策定など、特定の条件下で最適な設定を見つけたいという場合において活用できるという。
OptFlowは同社が提供しているAI活用プラットフォーム「MatrixFlow」上で利用できる。MatrixFlowは幅広い種類のビジネス課題を解決する方法をノーコードで提供することで、AIの内製化に貢献している。
これまでMatrixFlowでは、入力データ(素材の配合量や加工条件など)をもとに、AIが結果(物性や官能評価結果など)を予測していたが、OptFlowにより、実現したい結果を満たすためにはどのような入力の組み合わせ(素材の配合量や加工条件など)が必要か予測し、数理最適化できる。このような、結果から入力の組み合わせを最適化するAIを、同社は「逆AI」と呼んでいる。
この逆AIを用いることにより、特定の制限がある中で、複数の要素を加味しながら決定を下すといった、より複雑な課題を解決できるという。
同社のMatrixFlow マニュアルには、OptFlowの実務での活かし方が紹介されている。
- 「商品の金額は2000円以下で品質をより高くする」などの条件を設定して、商品の材料の最適な値の組み合わせを求める(製造業)
- 過去の購買データから、商品を購入した年齢・性別などの顧客データに「30代の男性」などの条件を加えて、その顧客が購入しやすい商品の値段を予測する(マーケティング)
OptFlowの使い方は以下のとおり。一切プログラミングをせず、マウス操作のみでAIが予測する。
- Step1:データのアップロード
予測する上での材料となるデータをアップロードする。 - Step2:予測する列の選択
予測したい対象(素材の配合量や加工条件など)を選択する。 - Step3:レシピの設計
AIの設計図であるレシピは、OptFlowのブロック(と同時に出てくるAutoFlowのブロック)を繋ぐだけ。 - Step4:学習条件の設定
AIを学習する際の条件を設定する。このとき各変数を、最大化する、特定の値に近づける、など複数の選択肢から選べる。また変数の間に関係性があるときは、その条件を式で入力できる。 - Step5:結果の確認
学習が終わると、AIが予測した最適化結果を画面上で確認できる。また、結果はフィルターをかけたり、CSV形式でダウンロードしたりできる。
>>ニュースリリース